親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

世界のボードゲーム・カードゲームを楽しもう!初心者や子供におすすめなライトなアナログゲームを紹介します。

よっちゃんとの再会

2023年の最初の記事は何にしようと思いながらあっという間に新年からずいぶんすぎてしまいました。いまさらですが初夢の話をしたいと思います。

 

今年の初夢は、ここ10年以上同じ職場の私が突然転勤の辞令を命じられることから始まります。

新たに配属されたところはなぜか福祉施設のような場所(私は別に福祉関係の仕事をしているわけではありません)でした。

これまでずっとデスクワーク中心の仕事だったので、なにから何までが初めての仕事。新たな環境で奮闘することになります。

そこで、そこに入所していた幼馴染の「よっちゃん」と、何十年かぶりに再会するという夢でした。

 

よっちゃんは、私が小さい頃に近所に住んでいた友達の男の子。といっても年齢は私よりも5つくらい上でした。

小さい頃に病気で高熱を出し、脳にダメージを受けて3歳くらいで知能がとまっていました。

家が比較的近所ということと、裕福でないわが家と比べておもちゃがいっぱいあったこともあって、よっちゃんの家に私はよく行き年齢の差はありながら一緒に遊んでいました。

 

しかしながら、そんな日々は長くは続きませんでした。

年齢なりに成長して他の友達もできていく私に対し、体だけ大人サイズにグングン近づいていき知能は変わらないよっちゃん。私たちのギャップはだんだん大きくなってきます。

私に同級生の友達が増えるにつれ、よっちゃんと遊ぶ機会はだんだん少なくなり、小学生になる頃にはよっちゃんと遊ぶこともなくなってしまいました。

 

最後によっちゃんと会ったのは、私の中学校入学式の日。真新しい制服を着て玄関で写真を撮っていたところ、通りがかったよっちゃん親子に声をかけられました。

「入学おめでとう。クミオちゃんも大きくなったね」とよっちゃんのお母さんにお祝いの言葉をかけられました。ただちょっと悲しそうな様子に「なんだか申し訳ないな」と思った記憶があります。

 

それから生まれ故郷を遠く離れて生活しているので、よっちゃんのことは私の記憶の彼方に追いやられていました。何十年後に突然夢で登場するとは何とも不思議です。

こんな夢を見たのは、年末くらいからネットで話題となっているNPOの不正な会計問題があったせいかも。

NPOから端を発して、フェミニストとアンチフェミニスト、オタク文化の否定と容認、左翼と保守のようなイデオロギーの対決色も強くなっているので、最近はちょっと近寄りがたいところがあります。ただ大手マスコミが報道を話題をスルーして沈黙を決め込んでいるところを見るにそれなりに闇はありそうです。

 

一連の騒動に対しては、個人的には思想や信条は個人の自由、それよりも守られるべき被支援者の顔があまり見えてこないところが気になっていました。

 

弱者を救う施策を全否定することは適切でないといえる一方で、過去の同和問題などでも「人権はカネになる」と悪質団体がのさばっていたケースが多いもの。行政が単に丸投げするのではなく、支援が必要な人に適切な支援が行き渡っているか、お金の使い道が適切かを検証して健全性を保つ仕組みが必要だと思います。

 

夢のなかでの私は、守られる子供から庇護欲のわかないおじさんになったよっちゃんに対し、心ない言葉や仕打ちをする周囲の人たちから彼を守るために奮闘していました。

よっちゃんから離れてしまったことや、子供をもつようになり挙動不審な人に対しては(助けを必要としていたのかもしれませんが)できるだけ子供を近づけないようにしている日々の自分の行動への罪悪感があらわれていたのかもしれません。

 

現実の私は何ひとつ幼なじみのよっちゃんの助けにはなれていません。

今頃、本当のよっちゃんはどうしているかな。

よっちゃんのご家庭も今はいわゆる「労障介護」とよばれる年齢に間違いなく差しかかっていて、きっと社会システムでの支援が不可欠ではないかと思います。不安がうずまく今の世の中では心配ですが、適切な支援を受けられ幸せな生活をおくれていることを願っています。

Stable Diffusionの追加学習モデルを使った画像生成(Trinart, Waifu Diffusion, furry, pokemon, Ghibli)

無料公開されているお絵描きAIのStable Diffusion。風景画から写真風、アニメイラストまで、AIが様々な絵を描いてくれます。
www.boardgamepark.com
まだ発展途上の部分もあり、人物の瞳が歪んだり指が足りなかったりすることも。

足りなければ学習して成長するのがAI。
Stable Diffusionをベースに、追加学習で強化されたモデルが次々リリースされています。先日紹介した日本語対応に軸足をおくJapanese Stable Diffusionもそのひとつ。
ついに日本語対応した画像生成AI「Japanese Stable Diffusion」が登場したので使ってみた - 親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

今回は無料公開されているもののなかで、2次元画像に重点をおいて追加学習したモデルの生成画像を紹介します。

Trinart Diffusion

トップバッターは国産のTrinart Diffusion。日本語小説AIである「AIのべりすと」のアルファ版サービスのモデルが公開されたものです。
AIのべりすと

Twitterでも「とりんさまAI」として絵を描いてくれるアカウントがあります。
https://twitter.com/trinsama?s=21&t=HYIThCj_3NVkW2SMajXu7Q

本家Stable DIffusionよりも2次元画像が強化されていることが特徴。特に柔らかなタッチのイラストが得意なようです。



Waifu Diffusion

続いてWaifu Diffusion。アニメ系の絵をたくさん学習して強化されたモデルです。
huggingface.co
ちなみにWaifuとは、英語圏のネットスラングでアニメのお気に入りの女性キャラのことだそうです。「俺の嫁」から転じて「嫁」のローマ字読みのWaifuとなっているのが面白いですね。

Waifu Diffusionにかぎった話ではないですが、2次元画像強化の学習は美少女絵が中心のようで、男を指定してもかなりの確率で女性が出てきます。

逆にオジサンを出すには至難の業。AIにメモリーに映る世界には、きっとオジサンなんてほぼ存在しないんでしょうね。デジタルの世界でも地位が低いようです。

そのかわり美少女に関しては人間が描いたものと(少なくとも私は)全く区別がつかないレベルの完成度になっていると思います。



2次元画像の領域では有料のNobelAIが頭ひとつ抜けていますが、無料で利用できるものの中ではWaifu Diffusionが抜群だと思います。

SD Pokémon diffusers

huggingface.co

ポケモン画像をたくさん学習して、ポケモン風の画像生成に特化したモデル。

サンプルの大統領ポケモンのように、テキストで指示すればいろいろなコンセプトのポケモンが出てきます。

既存画像と組み合わせるImg2img機能を活用したら「自分自身のポケモン」なんてのも作れそうですね。

下は既存のポケモンになさそうな、イルカとバッタのポケモンを描いてもらった結果です。

Furry Model

www.reddit.com
いわゆる「ケモナー」の英語表現がfurry。動物キャラに特化したモデルです。

ズートピアに登場しそうな動物キャラから猫耳少女まで、なかなかのクオリティで描いてくれます。



Ghibli model

スタジオジブリの画像生成に特化したモデルも登場しています。
www.reddit.com
これで絵を描かせると、ジブリ映画のワンシーンを切り取ったような登場人物の絵がでてきます。




AIが生成する画像の権利ってどうだろう

他にも様々なモデルがありますが、今回いったん自重したのが、アニメ特定キャラの特化モデル

作風を真似るのと、特定のキャラそのものを描くのとは、権利関係の踏み込み度合いが違うかなと思った次第です。

AIが本物そっくりの画像を生成できるなか、これまでも微妙であった、著作物の権利とファンアートの問題は難しくなりますね。

公開画像で学習するAIに学習を禁じることは事実上不可能。作品を公開しないか、アナログののみで撮影も禁止にするくらいしか手段はありません。

また、今回登場のWaifu Diffusionなど追加学習元に画像の無断転載サイトがあることも課題。抜群のクオリティで話題のNobelAIは無断転載サイトの画像で学習し商売をしていることが批判されています。

盗まれた教科書を使って勉強したAIのアウトプットは罪なのか。

悪いのは盗んだ人で公開情報を使ったAIは当事者ではないという意見と、盗んだものを使うのだからAIも利用者も悪いという意見があります。

適法性はさておき「児童労働など問題ある農場で作られた豆のコーヒーを飲むべきか」と同じで、モラル的にはよくないことかもしれません。

後追いでの法整備が進んでいくかと思いますが、オープンな世界でのAIの発展と、著作者の権利の保護活動の両立は難しいなと改めて思います。

なお、プログラミングスキルのない私のものは参考にならないのでコードは記載しておりません。Google Colabでモデルを切り替えたい場合は、下記サイトで公開されているものが分かりやすいいと思います。
note.com

Stable Diffusionのimg2img機能でAI画伯で絵を変化させてみる

Stable diffusionのimg2imgですでにある絵からAI画伯に新たな絵を描かせてみよう

AIが高度な仕事を奪っていく時代

最近、運送会社の偉い人と話をする機会がありました。

運送会社にはどこも『配車担当』ってのがいて、この配車担当次第で会社の原価が決まる、会社の宝だった。

集荷拠点といくつもある配送先、天候、交通事情、ドライバー、客の重要度、などの情報から、トラックごとの配送ルートを決めていくんだよ。

トラックをいかに効率的に動かすかを経験と頭脳で判断する。プロ棋士みたいなもんで、俺らは『歩くスーパーコンピュータ』って呼んでいたね。

ところが最近はAIソフトでピッと配車ができるようになった。すぐに結果がでて人間じゃないから文句も言わなきゃ休暇もいらないときてる。

運転できない頭脳労働の配車担当は、なくてならないプロから会社のお荷物に。なんとも世知辛い時代になったもんだね。

最近ではAIができることが増えてきて、「単純労働の代替」から高度な仕事をやるケースも増えてきていますね。

本日もテキスト指示を出せば絵を描いてくれる画像生成AIStable Diffusionの話です。
www.boardgamepark.com

Stable diffusionのimg2img機能を活用してみる

Stable Diffusionには、img2imgという機能があり、テキストに加え画像を渡すことで元絵をベースにAIにイメージを膨らませて描かせることができます。

例えば、うちの娘が書いた人魚の絵。

これをStable Diffusionに渡して人魚の絵を描かせると・・・・

着色までされた人魚のイラストができあがりました。

娘がこだわって描いた宝石箱やネックレス、ブレスレットなどの小物は無視されて、スキャンするときについてしまった汚れ線を文字にイメージして描いているところがAIらしいです。


というわけで、今回は、いつも訪問させていただいているブログ仲間のアイコンや画像をimg2imgで変化させてみようというチャレンジです。
(お世話になっていることに甘えて画像を無断で借用しております。不快に思う方は削除させていただきますので申し付けください)

ちなみに私のブログのアイコン。フリー画像を重ねて適当につくったものですが、

これに、"illustration of laughing monsters " (笑うモンスターのイラスト)というような言葉を加えて指示すると

モンスターっぽくなりました。


ちなみに元の画像をどれくらい忠実にするかも指示ができ、Stable Diffusionの自由な発想にゆだねると

原型をとどめない新たな画像にもなります。

小さなアイコンから想像するとどんなイラストに

カメキチさん


トップバッターは、日々思うことを徒然なるままにブログに綴っているカメキチ(id:kame710)さん。もとはドット絵のようなカメのアイコンですが・・・。
kame710.hatenablog.com

よりリアルなカメになりました。

happy-ok3さん


日本全国の被災地の情報や温かい行動のニュースなど、愛と思いやりある情報を毎日情報発しているid:happy-ok3さん。報道関係者?内容もですが、毎日の情報量に驚きます。
happy-ok3.com
happy-ok3.hatenadiary.org


美しい天使になりました。天使ならば情報量にも納得ですね。

オレンジさん


手先が不器用な私にとってはうらやましくて仕方がない、すばらしい模型作品を生み出すアメリカ在住のオレンジ (id:mata1)さん。模型はAIには作れないから当分安泰ですね。
mata1.hatenablog.com

オレンジフェイスがリアルな感じになりました。これは気持ちわるいですね。

イラストが別のテイストに

碧乃あか男さん


漫画を描いたりyoutube配信に挑戦したり、この年になって新たなことへ挑戦意欲にいつも感心している碧乃あか男 (id:mraka2015)さんの漫画に登場する自画像アイコン。
mraka2015.hatenablog.com

イケメン風のイラストになりました。

コバヤシマサキさん


www.cobalog.com
世代が同じなので、レトロなPCゲームなど、子供の頃にあこがれた話にいつも共感しかないコバヤシマサキ(id:gaou2)さんの自画像アイコン。

渋いオジサンに変化。なんかX-MENのウルバリン入っていますね。

エルベさん


snack.elve.club
職場やパートナーとの日常を絵日記で綴るエルベ(id:elve) さん。Stable Diffusionも使いこなし、サっとコードを書ける事務職員なんて会社に一人ほしいなと思うくらいのスキルです。

アニメに登場するヒロイン風の画像になりました。

まけもけさん


www.gw2.biz
シュールで脱力系の4コマで好評のぐわぐわ団のまけもけさん(id:make_usagi)。

いつも「こうきたか!」と展開を想像して楽しませてもらっています。

テイストがずいぶん変わってゴミちゃんもうさぎに?個人的にはやっぱりオリジナルの方が好みです。

元絵がAIの発想で原型をとどめなくなったケース

わっとさん


www.watto.nagoya
はてなの重鎮わっと (id:watto)さん。昔住んでいた場所が近いので、ローカルネタも何気に楽しませていただいています。

しいたけのゆるキャラっぽくなりました。
こだわりのバイカラーだけはうまく表現してくれなかったので加工しました

KONMA08 さん


blog.konma08musuko.com
ただの映画フリークではない、なんと元映写技師の業界人。 大家族のKONMA08 (id:konma08)さんの映画ブログ。コメントによる交流も盛んです。

手書きイラストからAIの想像力爆発で謎のカップルが誕生です。

でおきしさん

deokisi.hateblo.jp
「おはようお絵かきはいく」と題して手書き日記をいつも掲載している、でおきし (id:deokisikun)さん。ある日のおはよう日記ですが・・・。

「おはよう」と、優しく起こしてくれるイケメンキャラに大変化。

下絵をAIが仕上げてくれる未来に

なんとなく書いた絵でも、しっかりした絵にしてくれるStable Diffusion。

いまのところはキャラ固定ができず「毎回顔が違う」となるので、漫画にまでするのは難しいようです(ドラゴンボールの悟空のようにイメージがAIに完全に定着しているキャラならいけます)。

ただ、これからの進化していけば、ラフな下書きするだけで清書をAIがしてくれる世界も来そうですね。

可能性は無限大。AIは使われるものではなく使うもの。みなさんもぜひ遊んでみてください。

ついに日本語対応した画像生成AI「Japanese Stable Diffusion」が登場したので使ってみた

英単語で指示を出すと、AI画伯がイメージして絵を描いてくれる画像生成AI Stable Diffusion

「こんな技術が一般人でも使える時代が来るなんて」と感動して試しています。

英単語での指示は英語アレルギーの人にはハードルですが、A I業界はまさに日進月歩。本家公開から1ヶ月も経たないうちに、日本語対応版がリリースされました。

株式会社りんなさんから、その名もJapanese Stable Diffusion。まんまのネーミングですが、本家同様にもちろん自由に利用できます。
prtimes.jp

下は「鉛筆画のサラリーマン」。こんな感じで日本語の指示でお絵描きしてくれます。

今回オリジナル版と比較しながら使ってみた感想を記事にしたいとおもいます。

Japanese Stable Diffusion利用までの手順

今回もGoogle Colabを使用して、コードのコピペ編集で使用することができます。

詳しい手順は前回記事を参照し、コードの部分だけ今回のものに置き換えください。
www.boardgamepark.com

今回するコードは以下のとおり。

なお、YOUR_TOKENの部分を自分で取得したトークンに置き換えるのもお忘れなく。

# Google Drive との連携
from google.colab import drive
drive.mount('/content/gdrive')

# jdiffusersパッケージのインストール
!pip install git+https://github.com/rinnakk/japanese-stable-diffusion

#パイプラインの準備
import torch
from torch import autocast
from diffusers import LMSDiscreteScheduler
from japanese_stable_diffusion import JapaneseStableDiffusionPipeline

scheduler = LMSDiscreteScheduler(beta_start=0.00085, beta_end=0.012, beta_schedule='scaled_linear', num_train_timesteps=1000)
pipe = JapaneseStableDiffusionPipeline.from_pretrained('rinna/japanese-stable-diffusion', scheduler=scheduler, use_auth_token='YOUR_TOKEN')
pipe = pipe.to('cuda')
prompt = '猫の肖像画'
image_number=5

for i in range(image_number):
 with autocast("cuda"):
    image = pipe(prompt, guidance_scale=7.5)["sample"][0]      
 image.save('/content/gdrive/MyDrive/image'+str(i)+'.png')

Japanese Stable Diffusion の仕事ぶりはいかに

本家のStable Diffusionには、

  • 英語で表現しにくい言葉の指示が難しい
  • 欧米人と比べて日本人の顔が崩壊傾向
  • Japaneseを常につけないと日本の画像が生成できない

と、グローバル版ならではの課題がありましたが、日本語版では解消できるでしょうか。

今回、特に日本語で使われている固有名詞にフォーカスして試したいと思います。

奈良の大仏

トップバッターは修学旅行の定番「奈良の大仏」です。

さすがは日本版。ちゃんと奈良の大仏です。

手がどっかに行っている、どこに大仏が置かれてるのかなど、突っ込みどころはありますが、間違いなく奈良の大仏。


一方で、本家に英語で指示すると・・・。

う〜ん、確かに大仏ですが、ちょっと東南方面のアジアンテイストが入っています。

グローバルの本家では、仏像もグローバル基準で表現するわけですね。

判定:日本版の勝ち

ゴッホが描いた金閣寺の油絵

続いて、アーティストの指定も日本語でできるのか試してみました。

これはなかなかの再現度。うまくできています。


本家の方も試してみると・・・。

こちらもちゃんと生成してくれました。

判定:両者互角

どちらがゴッホっぽいかという話はありますが、どちらもちゃんとした画像を生成することができます。

伏見稲荷

続いて、千本鳥居で有名な伏見稲荷。

鳥居の上がとれて柵になっている!

たくさんある鳥居の再現が難しいのか、失敗作が多かったです。「千本鳥居」と指定した方がよかったかもしれません。


一方で本家の方は

こちらの方がイメージに近い感じです。失敗作も本家の方が少ない印象です。

判定:本家

金閣寺のときは気にならなかったのですが、例えば姫路城などいろいろな観光地を指定したところ海外でも有名な観光スポットは英語の指示の本家の方が綺麗にできる傾向にありました。


木漏れ日

続いて、英語では表現が難しい言葉である「木漏れ日」を試してみます。

う〜ん、こう、木々の間から注いでいるイメージなんだけどな・・・。

「木」と「日」で判定した感じでしょうか。AIにはちょっと難しい言葉のようです。

満員電車

日本の名物と言ってもいい「満員電車」ですが、

これ、ただの電車ですね。

よく考えると、満員電車で写真を撮っていたら犯罪者になってしまいますし、満員電車の絵を描く人がいるとは思えません。

AIが学ぶのは人間のカメラレンズなどを通しての画像。人間がいつも体験していても絵にできていないものは学習できないわけですね。

修学旅行の男子中学生

日本人の描写はなかなか本家では苦手です。

指示するときもJapaneseを常につけたうえ、出てくる結果もあまりかんばしくありません。

というわけで「修学旅行」を指定。

集合写真っぽいものが出てきました。

ただ、顔面崩壊気味で、男子と書いたのに男子と女子が入り混ざったような服装です。

踊るアイドル

「アイドル」という言葉も、英語では表現しにくい言葉ですが結果はいかに。
一応それっぽい画像がでてきました。ただ、顔面はいずれも崩壊しています。



英語で指定しようとすると、ちょっとテイストが違う画像ですが出てきます。韓流が混ざっているのかな?

同じく顔は崩壊ぎみです。

大阪のおばちゃん

続いて、日本人しかイメージできないワードとして「大阪のおばちゃん」をセレクト。

パーマにヒョウ柄でアメちゃんを配っているステレオタイプな「大阪のおばちゃん」がでてくれば、日本人の感覚をもったAIですが・・・。

おばちゃんっていうより、おばあちゃんですね。

何枚出しても「おばあちゃん」でした。

こち亀の両津勘吉

日本では知名度が高いけれど、海外ではマイナーな固有名詞代表で「こち亀の両津勘吉」。

どうみても亀でしかありません。

さてはAl、言葉が分からなかったので、分かる亀だけ解釈したと思われます。


イチローの油絵

続いて人名の固有名詞で本家と比較しようと、日米で知名度の高い「イチロー」をセレクト

誰?

何度かトライしましたが、イチローぽい画像はでませんでした。

しまいにはなんとイチゴが登場。AIは苦しくなるとボケで逃げるようです。



本家に指示すると、ちゃんとイチローした画像が出てきます。


その他いろいろ試してみましたが、今回のバージョンでは人名にかかる固有名詞はほとんど対応不可。おそらく学習してなさそうです。

肖像権などに配慮して、画像を絞ったのでしょうか。個人的には、権利にうるさいジャ○ーズの画像を生成できるか気になっていましたが、それ以前のようです。


使用した所感と推察

さて、今回の日本語版のリリースにあたっては、1億枚の画像を追加学習したとのことで、日本独自のコンテンツは確かに増加している印象です。

一方で、日本の観光地をはじめ特定の画像を出力させたいときに、英語での指示と日本語での指示を比べると英語で指定した方が軒並みよい結果となる傾向です。

おそらく今回の追加学習は、画像と日本語の関係性で学習したため、ベースにある英語学習データとのリンクつが希薄となっていると思われます。

このため、日本語で指示を出す場合は新たに学習した日本語データからの導出が中心となり、これまでのグローバル学習データが生かされない状態となっていると推察されます。

いわば学習情報ネットワークが言語で分断され日本語対応版がガラパゴス化している状態。

日本語指示に混ぜて英単語を加えても効果がほとんどないことからも、言語で分断されていると推測できます。分断されると、日本語対応版の1億枚と、本家の23億枚の圧倒的な学習量と体系化の違いで本家に軍配があがるのでしょう。

今のところは

  1. 追加学習した日本のコンテンツがほしい
  2. 英語で指示しづらい日本固有の言葉を指示したい
  3. 英語がきらいでどうしても日本語でないとダメ

という人が使ってプラスになる人。それ以外の人は、細かな指示もでき仕上がりもよい本家を使用した方が良さそうです。特に、はじめてチャレンジする人は本家の方がおすすめです。

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ただ、それもこれからの学習のさせ方次第で改善余地は無限大。日々進化するAI業界、まだまだ目が離せません。

いずれにしても、こんな技術を無料公開してくれる企業・団体には感謝しかありません。みなさんもぜひ試してみてください。

画像生成AIのStable DiffusionでAI画伯に絵を描かせよう【Colabを使った画像作成編】

スマホを使ってAI画伯に絵を描かせよう

指示した単語から人間が描いたかのような絵を描いてくれる話題の画像生成AIStable Diffusion

オープン化され誰でもアクセスできますが、自前のPC環境で実行するには知識やマシンスペックが必要です。

近頃はPCを持たない人も多いです。こんな素晴らしい仕組みをぜひみんなに体感してほしい!ということで、あえてスマホ操作だけでGoogle Colabを利用したStable Diffusionでの画像作成にチャレンジしてみました(スマホ画面コピーで構成されていますので、PCの方は見づらいと思いますがご容赦ください)。

なお、今回メインで使用するGoogle Colabにモバイル用の画面はないので、本当はPCを持っている人はPCが操作しやすいです

やることはとってもシンプル。Google Colabの環境でたった2つのコードをコピペ編集して実行するだけ。できあがった画像はGoogle Driveに保存され、スマホでアプリでみることができます。

事前準備であるHugging Faceのトークン取得がまだの方は前回記事を参照ください。
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Google Colabでのノートブック作成

まず、プログラムを動作させるため、クラウドでのpython環境であるGoogle Colaboratoryのノートブックを作成します。
colab.research.google.com


Colabにアクセスしたら「ノートブックの新規作成」を選びます。



白紙のノートブックが表示されます。ここにコードを記述して(基本はコピペですので心配無用です)実行していきます。

GPUの利用設定

コードの記述前にノートブックにGPUの設定をします。AIの演算処理にGPU(PCにおけるグラフィックボード)の利用が必要となるため、ONにするよう設定します。


メニューから「ランタイム」を選び、「ランタイムのタイプの変更」を選択します。


ダイヤログがでてきますので、GPUを選択し「保存」を押します。

なお、このGPU設定がないと本コードでは実行時にエラーとなります。作成するノートブック(プログラム)ごとに設定が必要ですので、実行時にエラーがでるようなら設定されているかを確認してみてください。

コードの記述(基本はコピペでOK)

今回記述していくコードは2つ。

  • モジュールのインストールと設定
  • 画像作成

です。

本来は、

  • モジュールのインストール
  • 各種設定
  • 画像作成

の3プロセスですが、クラウド環境のColabでではインストールされた機能を含めて定期的(操作しないと1.5時間、操作していても12時間)に仮想マシンがクリアされるため、統合して2つのコードとしました。

コード欄がなければ+ボタンを押して入力フォームを表示させ、以下の2つのコードをひとつずつコピペして編集していきます。

# Google Drive との連携
from google.colab import drive
drive.mount('/content/gdrive')

# diffusersパッケージのインストール
!pip install diffusers==0.2.4 transformers scipy ftfy python-ulid

# StableDiffusionパイプラインの準備
from diffusers import StableDiffusionPipeline

pipe = StableDiffusionPipeline.from_pretrained('CompVis/stable-diffusion-v1-4’, use_auth_token='YOUR_TOKEN')
pipe.to('cuda')

ここで、YOUR_TOKENの部分を、準備編で取得した自分のトークンの文字列に置き換えてください。

# 画像の作成と保存
image_number = 5
prompt = 'black dragon'

for i in range(image_number):
 image = pipe(prompt)["sample"][0]
 image.save('/content/gdrive/MyDrive/image'+str(i)+'.png')

ここでは、作成する画像枚数の設定とAIに渡すpromptの部分を修正します。

  1. 5のところを好きな数に
  2. 'black dragon'のところを、'cute white cat' 'hokusai landscape' 'mona lisa reality'など、英単語を並べます。(いわゆる「呪文」と言われるAIへの指示)

コードの実行

2つのコードの修正が終わったら、のコードの左上にある再生を示す三角ボタンを押して実行します。1つ目のコードが完了したら2番目のコードと順に実行させていきます。画像生成を繰り返す場合は、2番目のコードのみを編集~実行を繰り返していきます。

なお、今回Google driveに保存しますので、初回連携時に認証のダイヤログが出てきますので承認してから進みます。

無料版のColabでは、1番目のコードは3分弱、2番目のコードは画像1枚あたり1分弱くらいで完了するイメージです。


コードの実行が成功すると、Google driveに画像が保存されますので、あとはご自由に。


AIが自動で作る画像につき若干崩壊している画像もあります。いくつか作って好みの画像を保存するとよいでしょう。

呪文探しの底なし沼へようこそ!

風景画から人物画、アニメ風の絵までなんでもござれのStable Diffusion。例えば、下の画像は“totoro Goch sunflower”でゴッホのヒマワリ風トトロができるわけです。

どんな絵ができるかは「呪文」とも呼ばれるプロンプト次第。指示次第でどんな絵も描いてくれるわけですから、呪文探しに熱中すること間違いなし。無料のGoogle Colabの利用制限にすぐに引っかかるかもしれません。








画像生成AIによる時代の転換機に立ち合おう

実際に画像作成してみると体感できますが、半端ないクオリティ。

こんなツールが一般利用できるようになったことはクリエイティブ業界にとってパラダイムシフトと言ってもよい出来事です。

「どんな絵を描くか」ではなく「どんな絵を描くようにAIに指示するか」に変わっていくわけですね。

例えば、ブログのアイキャッチ画像は、フリー画像検索や素材購入が不要となり、AIに頼めばOK。最近ではAIが描いた絵が美術展で優勝するニュースや、AI画像を下書きに筆を入れて作品にするアーティストも登場しています。

https://www.google.com/amp/s/www.gizmodo.jp/amp/2022/09/ai-art-wins-exhibition.htmlwww.google.com
Stable Diffusionの開発元のstability.AI社は、かのリンカーンの演説をもじって
AI by the people, for the people 
と宣言しています。

高度なA I技術を一部の企業や政府に独占させずにオープンに利用できるようにするコンセプト。Stable DiffusionやGoogle Colabが無料で利用できるなんて、本当に今の時代に生まれてよかったなと思います。

クリエイティブ界隈の時代の転換点に立ち会うべく、みなさんもぜひ体感してみてください。
↓画像から別の絵を描くimg2imgはこちら
www.boardgamepark.com

【簡単無料】画像生成AIのStable Diffusionに絵を描いてもらおう【準備編】

知識も金もPCもなしでAIに絵を描かせたい

指示した単語をもとに人間が描いたかのような画像生成ができるAI、Stable Diffusionが話題となっています。

Stable Diffusionはイギリスのスタートアップ企業Stability AIが作成した画像生成AI。

AIが絵を描いてくれるサービスは最近増えてきましたが、Stable Diffusionがすごいのはオープンソース化され誰でも利用できること。描かれた絵は商用利用も可というから太っ腹。

いわば一般庶民に手が届くAI画家というわけです。

ただ、誰でも利用できるといっても、自分のPCで利用するにはそれなりのプログラミング知識と相当なマシンスペックが必要です。文系でしがないサラリーマンの私はどちらも持ち合わせていません。

ただ、今は色々なものがタダで手に入るネット時代。知識は先人が公開してくれていて、高性能PCもクラウドでの仮装マシンを利用することができます。

ローカル環境で構築する試みは挫折しましたが、Google Colabを利用して無事に使うことができましたので、覚えもかねて記事にしたいと思います。

今回は準備編。画像生成AIに絵を描かせるにあたっては、古今東西の絵を学習した学習済AIを利用することになります。

今回は学習済AIの利用にあたって必要なトークンと呼ばれる文字列を取得するプロセスです。

1 Hugging Faceのアカウント取得


まずは、機械学習のコミュニティサイトであるHugging Faceにアクセスしてアカウントを取得します。
huggingface.co
ウェブサイトの右上のSign upを押して、表示されるフォームに登録するメールアドレスとパスワードを決めて入力します。


その他登録情報として必須になるのは名前です。名前を入力して規約同意のチェックボックスを押し、Create Accountを押します。



しばらくすると登録したアドレスに確認メールが届くので、クリックして確認したらアカウント取得は完了です。

2 学習済モデルへのアクセス権の登録

次に、下記リンクからStable Diffusionの学習済モデルへのアクセス権を取得します。

huggingface.co


「本モデルを利用して違法や危害を与えるコンテンツを作成・共有してはいけない」「商用利用も可能」などの規約を確認したのちにAccess Repositoryを押します。

このアクセス権に関してはアカウント登録とは別のプロセスなので要注意です。

3 トークンの取得


Hugging Faceにログイン後、右上のアカウントボタンを押してSettingsをクリックします。



左のメニューからAccess Tokens から トークン作成画面を出し、New Tokenを押してトークンを作成します。



利用目的を入力し、Generate a tokenボタンを押してトークンを作成します。


トークンは自分だけが利用できるユニークなものです。

showを押して出た文字列をコピーしておくか、横のボタンを押してクリップボードに記録して、後で利用します。

次回は作成編

上の画像も、下の謎の葛飾北斎風ボードゲーム画像もStable DiffusionのAIが作成したもの。

次回は作成編に入ります。コピペ中心で簡単にできると思います。
www.boardgamepark.com

これは家族のミッションだ!SPY×FAMILYで振り返る小学校受験。

]
最近、わが家でブームのSPYxFAMILY(スパイファミリー)

WEBコミックが原作ですが、2022年4月からアニメ化され幅広い世代に人気となっています。

alu.jp

超能力者アーニャ、スパイのロイド、殺し屋ヨルの、お互いに本性を隠した偽装家族3人の活躍を描くホームコメディ。

シリアスとコメディの緩急と、何より仮初めといいながらも3人の織りなす家族愛がいいんですよね。

alu.jp
さて、SPYxFAMILYの物語は、敏腕スパイの黄昏(ロイド)が重要人物との接触を図るため、名門イーデン校へ子供を入学をさせるオペレーション梟(ストリクス)を命じられてはじまります。

序盤はアーニャらとの急ごしらえの家族で、入学試験に挑戦するストーリーです。

この3人が挑む入学試験の物語は、わが家の小学受験が重なって感慨深いんですよね。小学校受験を経験した方々は、フラッシュバックすることに共感できるのではないでしょうか。

というわけで、SPYx FAMILYのシーンとともに小学校受験の体験をふりかえってみたいとおもいます。

子供の性格に応じた受験対策

小学校受験は、子供の意思というより親が勝手にはじめるもの。

幼児期は「この小学校に入ろう」の気持ちもないので、いかに子供をやる気にさせるかが大事です。

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勉強嫌いで集中力がない上の子。問題をやらせるのは諦めて、とにかく地頭強化をしようとボードゲームで遊んで数などに親しませることに注力しました。

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問題練習に到達したのは直前期。最後の追い込みでなんとかキャッチアップすることができました。




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真面目にコツコツやるタイプだけど、へタレな下の子。間違えてしまうと心が折れて、凹んで一日が終わります。

なので、とにかく自信がつけさせることが大事でした。

自分のルールを大事にする性格なので「遊ぶ前にプリント」と習慣化することで、練習をこなすサイクルを確立させる。そして簡単なものから徐々に進めることで「自分はできるんだ」の「怖くないんだ」の自信をつけさせることにこころがけました。

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習慣はパワー。誰にも負けない練習量となり、最後は変なくらいの自信。逆に「本番で未知の問題に出会って固まらないだろうか」と、心配でした。


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「トイレットペーパー積み」などの課題を与えられ、受験者同士協力する様子を見る行動観察試験対策。

シャイな上の子は「いかにみんなに声をかけて協力できるか」。一方でコミュ力高い下の子は、率先してふざけるので「はしゃぎすぎて悪目立ちしないように」。

コントロールがしにくい幼児期は、その子の個性を尊重しないとうまくいきません。

「この時期からこんな勉強を」などのSNS情報などに踊らされず、十人十色のわが子を一番見ている親の目線で適切なアプローチを考えるべきだなと思いました。

校門を入ったところから面接がはじまる

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古くて汚い小学校の校舎も、なんだか大きく見える試験当日。


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校門に入ってからは、どこに学校の目があるのか気になって、緊張感が高まります。


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敬礼こそしませんでしたが「どこでチェックされているかわからない」と考えながら所作には細心の注意を払いました。

事務局の先生が立っているのでトイレにいくときも気が抜けません。実際はそんな場所で評価しているわけはないですが…。

ただ、入学試験でみられるのは「校風とあっているか」「集団生活に溶け込めるか」「同じ常識が通用するか」なので、何気ない所作が結果につながるとは思っています。

そういえば、試験で見かけたTシャツジーンズで臨んでいたファンキー家族。残念ながら入学式にはいませんでした。


本番で立ち塞がるトラブルと準備

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物語のように突然動物がくるほど突飛なものはありませんが、予想外のトラブルはつきものです。

わが家の場合、面接試験の直前に私が喉を痛めて声が出なくなるというトラブルに見舞われてしまいました。

いろいろな薬やアメを試し、ようやく出るようになったガラガラ声で面接。なんとか通じたのか結果オーライでしたが、お父さんのせいで落ちていたらかなり顰蹙でした…。

体調管理も試験対策のうちですね。

一番心配だったのは新型コロナ。「コロナ感染者や濃厚接触者になった場合は、受験資格を失いますが再受験はいたしません」の救いようのない受験案内。直前期はひたすら引きこもり生活をしていました。

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万が一に備えた当日の準備も万全に。冬だったので、温度調節のためにカイロや上着はもちろんのこと、粗相に備えて替えの下着や服、紙オムツも複数。

最終的に持ち込んだ荷物は「どこに旅行するんだ」の感じ。フォージャー家が準備した衣装一式も意外と笑えないくらいでした。


数分間で全てが決まる面接試験

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仕事で面接官をすることもありますが、受験者として試験を受けるのはいつぶりでしょうか。

自分の試験なら結果も自己責任ですが、子供の将来にも関わってくると思うと、予想外に緊張しました。

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面接官の先生たちと、向かいあっての面接。なごやかな雰囲気をつくろうとはしてくれていますが、なかなかそうもいきません。


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何を質問するかは面接官次第なので、答えにくいいじわるな質問をする面接官もいるんですよね。

うちでは「どうして小さい頃から保育園に預けて働いてきたのですか?(幼稚園に行かせて妻は働かず子供に向き合うのが常識だろ?)」というのが一番嫌な質問。

「生活のために働いているに決まってるだろ!」と言いたいところをグッと堪えて、事前に準備していたもっともらしい回答できりぬけました。


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試験が終わると疲れがドッとでます。冬の寒い時期でしたが、嫌な汗をたくさんかきました。

合格の喜びは家族で

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合格発表日までは落ち着きませんでしたが、自分自身の受験のときよりもドキドキしたのは、やはりわが子のことだからでしょうか。


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合格がわかったときは、まさに家族で手を取り合って喜びました。

小学生への成長の実感と、家族の結束

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受験というハードルをクリアしたことで、子供は学力面でも精神面でも一回り成長。新しい制服をまとうと、幼さがいっそう消え、グッと大人になったことを実感しました。

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大変だった受験のミッションを家族みんなで乗り切ったことで、フォージャー家と同じく家族の絆は強くなったかも。

普通に生活していても年齢が到達すれば入学できる小学校。あえて受験をくぐるのは、ある面無駄ですが、ミッションを通じて得られるものは確かにあります

もうすぐ小学生のお子さんをもつご家庭は、人生体験のひとつだと思って、ミッションにチャレンジしてみるのもよいと思います。
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Eテレ 2355のBGMに登場するジャズの名曲たち。

2021年も残すところあとわずかですね。

年越しのときのわが家の定番のテレビ番組は「行く年くる年」ではなく「2355・0655 年越しをご一緒にスペシャル」です。

Eテレの2355は、通常は深夜2355から2400までのピッタリ5分間の番組。深夜にぴったりのジャズの曲が流れていてお気に入りの番組です。

ジャズに関してはうるさい私も、近頃は年齢のせいか「なんて曲だったかな」と曲名やアーティストが出てきません。

私自身の覚えも兼ねて、2355に登場するジャズの名曲をまとめてみます。

2355に登場するジャズの名曲

Red Garland Trio - C Jam Blues


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ピアノの名盤レッドガーランドの"Groovy"に出てくるブルースナンバー。「月曜ですがスペシャル」のダーツのBGMです。

Cジャムブルースはジャズ演奏者にとっては「たった2つの音だけで演奏ができる一番簡単な曲」として有名です。といっても、簡単なのはテーマだけで、アドリブが2音というわけにはいきませんが…。

Lester Young - Taking a Chance on Love


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レスターヤングとテディ・ウィルソンのアルバム"Press and Teddy“から。月曜日のコーナー「ポカよけ」のBGMです。

人間のミスを仕組みで防ぐ「ポカよけ」。人間の知恵と工夫が詰まっていて、ミスが多い私の大好きなコーナーです。

Oliver Nelson - Teenie's Blues


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オリバーネルソンのアルバム"The Blues and the Abstract Truth"。お笑い芸人ロッチが登場するコーナー「BAR仮説」のBGM。

前衛的な演奏やアレンジで有名なオリバーネルソン。議論の末に夜が更けていくイメージにぴったりです。同アルバムの"Stolen Moments"というマイナーブルースも個人的には好きです。

Thelonious Monk - I'm Confessin


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ピアニスト、セロニアス・モンクの"Solo Monk"より。

爆笑問題のコーナー「夜ふかしワークショップ」のBGMです。静かなカフェで流れていそうなピアノです。

Horace Silver - The Preacher


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ピアニストですが管楽器との演奏が多く、作曲家としても有名なホレス・シルバーの”Horace Silver and the Jazz Messengers”より。

The Dave Brubeck Quartet - Blue Rondo à la Turk


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5拍子"Take five"が有名なピア二スト、デイブ・ブルベックの変拍子ジャズ。

Take Fiveと同じアルバム"Time Out"から9拍子の「トルコ風ブルーロンド」です。

Peggy Lee - I don't want to play in your yard


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2355ではあまり登場しない歌ものナンバー。

番組では「factory of dream - 夢を作る工場」として登場しています。

Thelonious Monk - Dinah


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同じくセロニアス・モンクのアルバム"Solo Monk"より。

セロニアス・モンクはあまり好みではなかったのですが、この”Solo Monk“は名盤だと思っています。

「ブラタモリ」の「ブラタモ写真館」のBGMとしても使用されています。

Horace Silver - Señor Blues


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ホレスシルバーはたびたび登場します。

Sonny Rollins - St. Thomas


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サックスの巨匠ソニー・ロリンズの代表作"サキソフォン・コロッサス(Saxophone Colossus)"より。

2355で登場するのは深夜帯ということもあって落ち着いた曲が多いのですが、珍しく明るい曲です。

Miles Davis - Milestones


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トランペットのマイルスデイビスのアルバム"Milestone"のタイトル曲。

Wes Montgomery-Four On Six


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ギタリストWes Montgomeryの"The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery”より。

4 on 6は、6本の弦の上を4本の指で演奏するという意味です。

Lester Young-Teddy Wilson Quartet / Love Me or Leave Me


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こちらもレスターヤングの"Press and Teddy"より。

「これなんだ!?ラボ」で使われていました。

Art Blakey and jazz messengers - Moanin


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昭和の時代に大ヒット。「そば屋の出前も口ずさむ」と言われていたファンキーな名曲モーニン。



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こちらも昭和の時代のヒット曲。ピアニストのソニークラークのクールストラッティンです。


番外編(ジャズ以外も)

Hydn 弦楽四重奏曲第17番第2楽章セレナーデ


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「日めくりカレンダー」です。

Ponse組曲ニ長調よりガヴォット


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こちらも「日めくりカレンダー」ですね。

Brahmsワルツ集作品39より15番 - Waltz in A flat major, Op.39-15


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「今日のトビー」のコーナーに登場する曲。

Bob Marley - Soul Captives


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2355の姉妹番組0655のオープニング。真心ブラザーズが歌う「朝がきた!」の原曲。レゲエの神様ボブ・マーリィですね。

テレビから入るジャズの名曲

改めて並べてみると、ジャズ黄金期とよばれる1950−60年代の名曲が並んでいます。

私は昔コンビニバイトをしていたときに、ワンオペなのをいいことに、勝手にBGMをジャズにしてジャズコンビニにしていましたが、2355の製作者にはきっとジャズ好きの方がいるに違いありません。

深夜にぴったりのジャズの名曲。ぜひ聴いてみてください。

書泉グランデさんのボードゲーム撤退から市場拡大による悲哀

書泉グランデがボードゲームの取り扱いをやめるってよ

最近ちょっと悲しいニュースが飛び込んできました。

神保町の書店「書泉グランデ」さんがボードゲームの取り扱いをやめるそうです。

書泉グランデさんは、独自のボードゲームのラインナップで有名な、知る人ぞ知る神保町の書店です。

ワンフロアが国内外のボードゲームでぎっしり。売り場に入ると、見たこともないような輸入版ボードゲームが所狭しと積まれていて、いつも感服していました。

新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要で、ボードゲーム市場が拡大しているなかでの撤退。なんだか変な感じもしますが、決しておかしな話ではありません。

最近では、東急ハンズやヴィレッジバンガード、ドンキホーテなどにボードゲームコーナーが常設されるようになり、コンビニでも売られるくらいボードゲームは知名度があがりました。

市場拡大で増えた新たな消費者は、これらメジャーな店舗で買っていくわけです。

また、書泉グランデさんはこれまでは輸入ボードゲームという領域で確固たる地位を確立していました。しかし、国内市場の拡大で日本語版のリリースも増えてきました。これに伴い、輸入ボードゲームの価値が薄れてきます。

確かに私自身も最近海外版を個人輸入をする機会もめっきり減りました。日本語版のタイトルがたくさん発売されるなか、わざわざ割高の輸入ボードゲームを買うインセンティブが起きないわけですね。

かくして輸入版ボードゲームは、より国内版ではリリースされないよりマニア向けのもととなり市場は縮小します。
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ニッチな領域で地位を確立した書泉グランデさんのボードゲーム部門は、市場が拡大した結果、新たに進出してきたメジャーどころに顧客を奪われてしまったというところでしょう。

市場がメジャーになったばかりに、老舗が市場から駆逐されてしまうのは、なんとも皮肉なものです。

ニッチでもなくなったボードゲームブログの今後は?

さて、あまり知られていなかったボードゲームの魅力を伝える目的で、細々と続けてきた本ボードゲームブログ。

実はここにも市場拡大影響が出てきています。

以前は例えばパズルゲーム「ウボンゴ」がメディアに取り上げられたときは、情報を求める人から万単位のアクセスがきたものでした。
「ウボンゴ!」と叫ぶと気持ちいい!アフリカンテイスト漂う脳トレ系の早解きパズルゲーム「ウボンゴ(Ubongo)」 - 親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

時は過ぎてボードゲームを遊ぶ人も増え、今や「ハローキティのウボンゴ」が登場するまでに知名度が高まっいる状況です。

ボードゲーム紹介にも著名なブロガーやYoutuberも登場。そんな中でこの泡沫ブログにアクセスする人はめっきり減り、メディアにボードゲームが取り上げられてもアクセスが増えることがなくなりました。

ボードゲーム市場は拡大する一方で、本ブログのアクセスはピークの4分の1程度に減少。市場が拡大するのは喜ばしいことですが、もはやニッチではない領域で細々と活動することに市場価値はなくなってきたようです。

自分自身のルールの記録のためにブログに記載していた面もありましたが、ルールを確認しようと検索しても他のサイトが登場し、しかもそっちの方が分かりやすい!

書泉グランデさんのように、ビジネスであれば早期に「撤退」の決断もあるのでしょうが、儲けるためにやっているわけではないだけに、なかなか悩ましいところです。

書泉グランデさんの撤退は、改めて考えるきっかけになりましたが、とりあえず細々と続けながら、今後のことを考えたいと思います。

人生の意思決定に使える!Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏の後悔最小化フレームワーク(Regret Minimization Framework)

長い人生、ときに難しい意思決定には遭遇するもの。そんなときに使えるワザが、先日宇宙旅行を実現したAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏の後悔最小化フレームワーク(Regret Minimization Framework)です。

 

後悔最小化フレームワークはどんな場面で使えるのか?

最近は人事関係の仕事をしていることもあって、職場でキャリアについての相談をよく受けます。最近は特に50代のベテランの方から相談を受けることが多いです。

一昔前までは60歳まで働けば定年で悠々自適。50代なんて惰性で生きていける時代でした。しかし、定年が延長され老後の不安もある昨今では、生涯現役が現実。会社でのポジションに先が見えてきたなかで、今後の生き方に悩む人も増えてきたわけです。

「これまでずっと経理畑を歩んできたんだけど、広報的な仕事がしたいんだよね。」

「これまで部下を持たせてもらえなかったけど、たくさんの人を動かす仕事がしたいんだよな。」

「コロナで飲食店が潰れてライバルが減ったから、脱サラして居酒屋やってみようかなと思っているんだよね」

悩める50代の相談事は、たいていツッコミどころが多いものばかり。就職活動の成功には自己分析が大事といいますが、それは熟練者も同じ。これまでうまくいかなかった原因に自己分析の不足があるもんなんですよね。

若手なら「まず自己分析をして強みや弱みを理解しよう」という率直なアドバイスや、勉強して新たな武器を身につけることも可能ですが、人生の先輩に対して身も蓋もないことはなかなか言えません。

さて、そんな方々に自分を見つめ直してもらうためのアドバイスとして使っている万能薬が、後悔最小化フレームワーク(Regret Minimization Framework)。

「アマゾンの創業者のジェフ・ペゾス氏っていますよね…。」と切り出すわけです。

 

成功者のone of themからonly oneの成功者へ転身したジェフペゾス氏


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ジェフ・ペゾス氏は、Amazon創業前にヘッジファンドDE SHAWで働いていました。

彼はヘッジファンドの幹部社員として少なくない収入を稼いでおり、家族も同僚にも恵まれ誰もが羨む成功者でした。この安定した生活を捨てて裸一貫で起業をするというわけですからみんな心配します。

ペゾス氏は「インターネットで本を売る」というアイデアで起業することを上司に相談しました。そして上司は彼をセントラルパークの散歩に連れ出しました。

上司は「とても良いアイデアだと思う。ただし、君のような良い仕事に就いていない人間にとってはね。」とコメントしました。

そして、上司は早急に判断するのではなく48時間考えてから最終決定をくだすようペゾス氏に伝えました。

48時間以内の人生の大きな決断。この局面で彼が見いだした手法が「後悔最小化フレームワーク」でした。

80歳になった自分の姿をイメージしてみて、自分の決断を後悔するかどうか。後悔が最小になるような判断は何か。

こうして、ペゾスは退社して企業するかを決断しました。

80歳になった自分を想像し「そのときの自分はどう思うだろうか」と考える。これで日常のゴタゴタから離れることができます。

年度の途中でウォール街の会社を去ると、年次ボーナスもなくなり短期的には混乱する類のものです。しかし、長期的に考えることで、後悔ない良い人生の決断を下すことができます。

 

長期的な観点にたって人生の決断をしよう 

仕事や勉強、恋愛など、誰しも「あの時に決断をしておけば、人生が変わったかも」という後悔は少なからずあるもの。

後悔最小化フレームワークは、本来はこれからの選択肢がたくさんある若者ほど効果が高いのですが、これまで後悔と失敗を繰り返し「やる後悔」「やらない後悔」を実感してきた年配者への説得力は絶大です。

 

 「宇宙から地球を見ると、自分が変わるだろう」。ベゾス氏は5歳の頃から夢見てきたという宇宙旅行の夢をついにかなえました。

ペゾス氏にはなかなかなれませんが、後悔の少ない人生はより良い人生になるのではと思います。「後悔最小化フレームワーク」みなさんも、ぜひ活用してみてください。

 

新型コロナワクチンの職域接種のウラ話。

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新型コロナウイルのワクチン接種がようやく進みつつありますね。
ワクチン接種による免疫の獲得は、感染拡大防止の観点で個人だけでなく社会のためにもなります。しかしながら、日本ではワクチンの副作用を大きく報じる動きなどもあって、声高にワクチン急げと主張していた人もいざ実際に自分の接種となると躊躇する場合も多いようです。

ここにきて効果をあげてきているのが職場での職域接種。職場においては、感染者、濃厚接触者が出ると機能がストップするため感染リスクを肌身で感じる危機。そのため職場で「自分だけが接種しない」の自己主張はしにくいわけです。

ただ、職域接種を実現するには規模、会場、スタッフなどのハードルがあります。先日たまたま職域接種を開始した企業の担当者から話をききましたが、職域接種を実現するために彼はほとんど不眠不休で働いていたそうです。

きっかけは政治家の要請から

社長「担当者くん、うちでも職域接種をやるぞ」

担当者「報道もされていたので一度検討したのですが、あれは傘下に病院や医師などの設備が充実している企業の話。うちには医師もいませんし、診療所もコスト削減で廃止していてとても無理という結論になりました。」

社長「実は知事から6月25日までに職域接種をしてほしいとの直々に依頼があったのだ。なんとかやってくれ」

担当者「6月25日といえばあと10日ほどですよ。知事から直々にお声がかかるということは、何か画期的な支援があるのでしょうか。」

社長「ワクチン確保は政府がやってくれるが、それ以外は企業に任されるのが職域接種だそうだ。知事は当社に期待をしているとのこと。私も君に期待をしているよ」

担当者「そんな・・・」

期待だけで何をすればよいのでしょう。ここから彼の地獄がはじまります。

 

接種会場としての診療所の設置

接種の第一のハードルは、接種会場。大人数が入れる会場を確保して企業の「診療所」として登録しなければなりません。

ホールなどの施設を保有している企業はいいですが、大勢が入れる広い設備をもっている企業はそうありません。

さらには診療所の登録。自治体に申請して2週間ほどかかるそうで、知事の要請とやらはこの時点で矛盾していますね。

提携医療機関の確保

接種後の副作用の発生など、容体が悪化した場合の緊急搬送先について、あらかじめ確保が必要となります。病床があっても受け入れてれる大規模病院が必要です。

企業には健康管理を行う「産業医」がいるので、彼はまずそこにアプローチしましたが、お医者さんは基本個人事業主。健康管理が専門で実際のケガや病気を扱わない産業医に大病院とのコネクションはありません。結局彼は自力でアプローチする羽目になりました。

 

接種スタッフの確保

彼が一番苦労したのがスタッフの確保。職域接種にあたっては、予診をしてくれる医師と、実際に接種にあたる看護師が必要となります。

自治体接種でも「打ち手」の問題がクローズアップされていたくらいです。スタッフの確保は一筋縄ではいきません。

まず従業員の家族の看護師からアプローチしようとしたのですが、現役の看護師を引き抜くと自治体の接種を妨害することになるのでアウト。 

もはや「どなたかお客さまのなかにお医者さまはいらっしゃいますか?」の世界で、資格をもって隠れている人を探すしかありません。

従業員や取引先をツテにほうぼう探し回った結果、最終的にカウンセリングが専門の医師と看護師免許をもっていた保健スタッフを確保したそうです。

ただ、どのスタッフも免許はあれど注射なんて研修時代以降打ったことなし。そんな人たちに終日ワクチン接種をお願いするわけですから、免許とって20年来運転していないペーパードライバーに長距離輸送の運転手をお願いするようなものですね。

「それでも確保できただけよかったです」が彼の談。

もめる接種順位

ようやく職域接種のめどが立ってくると今度は接種の優先順位が問題となります。彼の会社では、大企業だけワクチンを確保にいくのは望ましくないとの判断から、対象に委託先も含めることとし、さらに申請数を全体人数の3割程度としました。

その結果、全員の従業員は接種できません。

誰しも「自分の仕事は会社に欠かせない」と思っているから大変。いつもは他部署の仕事には関心がない人も「こっちの仕事の方が重要だ」「うちはお客様にも関わる」と、喧々諤々の議論が起こりました。

ようやく決まった接種者ですが、今度は「副反応が怖いから1番は嫌だ」「注射打ったことない人に打たれるのは怖い」と直前で離脱者が続出。いったん諦めてもらった人に再調整することに。

最終的に、調整に調整を重ねた接種者リストと、キャンセル対応のための膨大な補欠リストができあがり、彼の地獄は収束しました。

 

職域接種を表明していたのに断念した企業の話をも聞いて、「なんで途中でやめちゃうんだろう」と単純に疑問に思っていましたが、なるほどこれは挫折するほど大変そうです。

職域接種の光と闇

職域接種の規模は最低1,000人から。コストは企業の自己負担ですし、最初から医療機関や施設をもっている大企業か、調達できる有力企業しか実施できません。なんだか不公平感がありますね。

ただ、なかなか進まないお役所主導の自治体接種より、職域接種は明らかにスピード感が違います。

平等、公平なワクチン接種をめざし、さらに「ワクチンを拒否する権利」まで認め、なかなか接種が進んでいないのが我が国の実情。不平等、不公平だけども迅速で接種率も高い職域接種は社会全体としては必要なのかもしれません。

ただ、職域接種は行き過ぎにも注意が必要です。例えば、某ソフトバンクでは、球団ファンにも提供するようですが、タダのワクチンを自社の支援者を対象に提供するのはモラル的に果たしてよいのか・・・。

また、職域接種は目下大量の申請でワクチンが確保できず一時停止となっています。全国民が2回接種できる量のワクチンがすでに確保されているはずなのに足りないとはこれいかに。

水増し請求されて使われないワクチンは廃棄されるだけ。一時期の衛生用品の買い占めのように、需給悪化で転売屋が横行するような歪んだ世界とならないかが心配です。

私の職場にも基礎疾患を抱え自治体の接種待ちの人がいますが、感染によるリスクがある人が打てていない事態は、何とかしてほしいなと思います。

Amazonの不正レビュアーに認定?レビュー拒否とプロフィール強制削除にあった話。

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ネットショッピングをの際に、商品レビューはどれくらい参考にしているでしょうか?

新製品でもないのにレビューがない商品は慎重に判断するなど、私は結構参考にしています。

ただ最近は自作自演レビューや、プレゼントでの件数稼ぎ企業も多いので、評価の内容まで読まないと難しくなってきました。

商品レビューの有効性はいかに実際に購入した人が生の声を反映することにかかっています。選挙と同じく、自分ひとりが参加しなくても影響はないのですが、その集合体が全体の効果になります。なので、暇があったときには、よかった商品やお店を応援する目的で自発的にレビューを書くようにしています。

 

突然のレビュー拒否とプロフィール削除

コロナで出かけられないGWは余裕があったこともあり、いつものようにAmazonの購入した商品のレビューをいくつか投稿したのですが・・・・。

なんと、ほとんどのレビュー掲載を拒否されてしまいました。

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「コミュニティガイドラインに抵触?」自分で見る限り、おかしなことはやっている覚えはありません。

何が問題なのか修正してリトライしようにも、再投稿する権限も剥奪されています。

 

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上記が拒否(最終的には復活)されたレビューですが、「この内容でどうして拒否されるんだろう」「せっかく書いたのに…」という内容。

レビューはただのボランティア。別に何かほしいわけでもランキング上位を目指しているわけでもありません。

拒否された経緯を問い合わせをするのにもそれな「にエネルギーがかかるので「徒労に終わったけど、まぁいいか。Amazonで書くのはやめよう」と放置することにしました。

 

しかし、その2日後。Amazonから新たなメールが到着。

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今度は公開プロフィールが削除されてしまいました。

ちなみに、私が削除された公開プロフィールの情報は以下のとおり(誤字を修正したときにブラウザが開いたままになっていてスクショがとれました)。

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見てわかるとおり、何か問題になるようなことは一切書いていません。

もしかしたら、悪意ある第三者から通報などされたのかもしれません。

 

理不尽な扱いには主張しよう

公開プロフィールなんて誰も見てないだろうし、削除されたところで正直実害はありません。しかし、理由もわからないまま放置しておくと、次のメールはアカウント削除などにエスカレートするかもしれません。

そこで重たい腰をおこし、Amazonのカスタマーサービスにプロフィールが削除されレビューが拒否された理由を問い合わせることにしました。

そしてAmazonからメールが到着。

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あの・・・プロフィール削除とレビュー拒否の措置の理由を質問しているんですが…。

キーワードからボットで答えをだしたような機械的なメール回答。これだからサポートセンターへの問い合わせは面倒でやりたくないんだよな・・・。

 

その後、趣旨から何度も説明してやりとりをした結果、

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無事に拒否されたレビューの復活をすることができました。

レビュー掲載が拒否された理由は、先方曰く「レビュー画像に透かしが入っていたこと」。これまでもOKだったし、何なら復活したレビュー画像にもまだ入っています。

正直釈然としませんが、さらにしつこく問い合わせていても得られるものはありません。むしろ今度はクレーマー認定される可能性もあります。

実害もないので、今回はここで引きさがることにしました。

 

巨大企業にとって蟻である個人はどうすればよいか

「悪貨は良貨を駆逐する」の言葉もありますが、Amazonでは中国メーカーはじめ組織的な不正レビューの対応に追われています。

物量で押し寄せてくる不正レビューに対抗するにはある程度機械的な対応が必要です。これにより善良な顧客が多少犠牲になってもそれは単なる「必要悪」。今回はその犠牲者になった感じでしょうか。

大企業と個人とは巨象と蟻の関係でしかなく余りに無力ですが、不公正な扱いには小さくとも声をあげないと、無惨にふみつぶされてしまうんだなと改めて実感しました。

今回は私自身のAmazon依存度と、その危うさを考え直す良い機会ともなりました。巨大企業に誠実な対応を要求する武器が個人にはないなか、自衛策としては切り捨てられても大丈夫なよう利用サービスの分散も大事だなと思いました。