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発作が消えた!私が長年苦しんできた小児喘息の症状が治癒した理由。

歴代視聴率2位となった先日の24時間テレビ。

テレビ番組としては、視聴率という結果を残せて大成功。一方で、チャリティーイベントとしては、募金額が大幅に減少して失敗といったところでしょうか。

「障害などの困難を努力で克服する」というコンセプトで感動ドラマを作り上げる、24時間テレビの構成は、個人的にはあまり好きではありません。

まぁ、テレビのメイン視聴者層が高齢化している事情もあり、視聴者受けを考えると、スポ根的でステレオタイプな勧善懲悪ストーリーが、いいのかもしれませんが…。

そんななか象徴的で話題になった「病気を言い訳に」というフレーズ。


羽生選手はそんなセリフは言っていませんが、日本テレビの言い回しが炎上してしまいました。

言葉尻といえばそれまでですが、当事者には結構キツイ言葉なんですよね。

喘息は身体を強くして耐性をつける対処法もあるので、気合と根性だけで治癒する人もいるでしょう。だからといって、全ての人が気合と根性で治せるものではありません。

鬱病にサボり批判などもよくありますが、目に見える症状がない病気ほど批判されやすいですね。

「障害や病気は努力して乗り越えるべきもの」「克服できないのは努力が足らないから」というイメージが浸透しないよう、切に願うところです。

喘息と私

私が子供の頃嫌いだった運動は持久走。当時は「喘息も走って鍛えれば治る」という風潮が強く、よほど体調が悪くない限り休むことは許されませんでした。

走れば必ずビリ集団。「こんなに苦しんで必死に走っているのに、どうしてこんなに遅いんだろう。」と自分を呪った記憶があります。

そして、運動直後からその日の晩にかけては、かなりの確率で喘息の発作が発症。運が悪いと半日点滴コース。

次の日体調が悪く学校を休もうもんなら、「体育の授業のあてつけで休んだのか」という、先生からありがたい訓示をうけることも。
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最近の体育授業は、体調に応じて見学も比較的許されるようになっているみたいですね。

とはいえ、がんばって参加している他の子供からすれば、「○○ちゃん、いつも見学なんだよね。いいなぁ。」と思ってしまうわけです。これは仕方ない話。

だからこそ「病気を言い訳に」というイメージが広まっていくことで、運動がやりたくてもできない子が追い詰められてしまわないか、子供の頃を思い出し心配になってしまいます。

喘息の症状が治癒したきっかけは

新しい薬が出れば飲んでみたり、漢方にも頼ってみたり。

乾布摩擦がいいと言われればチャレンジしてみたり、針の治療がいいと聞いては有名なところに行ってみたり。

○○を飲むといいと言えば飲んでみたり、水泳をはじめたり、管楽器を始めてみたり・・・

ありとあらゆることをやったけど、私の喘息の症状に効果はほとんどありませんでしした。

もはや一生苦しむものかと覚悟していた私ですが、あることをきっかけに、ほぼ完全に治癒しました。

伊藤園 進化する水 水素水 (ボトル缶) 410ml×24本

そう、水素水。上から読んでも下から読んでも水素水です。


・・・嘘です。その当時は水素水なんてなかったですね。




私が治癒したきっかけは就職でした。

「あなたは体が弱いんだから家にいないと」と言われ続け、大学に進学するも実家から通える地元の学校に。

だけど、このまま地元から出ずに一生を送るのもつまらない人生。大学を卒業したときには、親の反対を押し切って地元から出て就職することにしました。


はじめての一人暮らし。知らない場所で、喘息の発作がおきたときの病院はどうしよう。ヤバイときは家族もいないから救急車かな。

ひとりでの不安な生活がはじまります。

しかしながら、私の不安をよそに喘息の発作はちっとも起きません。

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私の主なアレルゲン、すなわちアレルギーを起こす原因物質は、「ダニ」「ハウスダスト」。

ダニや埃はどこにでもあるものなので、どうにもならないものと思っていました。しかし、土壁の古い日本家屋だった私の実家には、このアレルゲンが普通ではなく大量にあったようです。

私の喘息の原因は皮肉なことにずっと住んでいた実家そのものだったわけです。


喘息の発作はよく火事に例えられます。燃えやすい状態(体質)であって、出火原因(きっかけ)があって火事(発作)がおきる。

私の場合、アレルゲンにあふれた家に帰るたびに、薪をくべられて燃料が補充、いつも発作が起こせる状態になっていたわけです。

今までの治療のための努力はなんだったのか。必死になって消火活動はしていたけれど、火事のもとには目が行ってなかったという顛末。

実家を飛び出さなければ、この喘息は一生治らなかったかもしれません。


一人暮らしになってからも、古い旅館に泊まったときなど、ダニが多い環境にさらされるとしばらく発作がでることもありました。

でも、常時アレルゲンにさらされる環境ではなくなったせいで、そんな発作の頻度も徐々に減少し、数か月後には症状が一切なく薬も不要となりました。

10数年たち咳喘息という形で復活するまでは、まったく薬も飲まずの状態で、嘘のように治りました。

「アレルゲンを遠ざける」ことの重要性を身をもって体感したわけです。


問題に立ち向かうだけが解決方法じゃない

というわけで、私が長く苦しんできた喘息は、血のにじむようなな努力も、画期的な治療法も、驚くようなオチもなく、ストーリー的にはとてもつまらない感じで治癒してしまいました。

私の場合、原因であるアレルゲンが少ない環境に身を置くということが、これまで手を尽くしたどんな方法より効果的な治癒法となりました。

ことアレルギーは身体の過剰防衛反応なので「気合と根性で立ち向かう」よりも、まず「アレルゲンを排除する」ことをオススメしたいところです。

24時間テレビの番組コンセプトもそうですが、日本では問題に正面から立ち向かって乗り越えることがよしとされる風潮にあります。


正面から立ち向かうことだけが、本当に正しい道なのでしょうか?

問題から遠ざかってみると新たな道がみえてくるかもしれません。

ほっておけば、時間が解決してくれることもあるかもしれません。

そもそも問題や障害って誰が決めたことでしょうか。自分の個性として受け入れ、共存していくことも、道のひとつだと思っています。