うちの子が通う小学校では、雨の日の教室遊びとして「ごきぶりポーカー」「ナンジャモンジャ」などのカードゲームが置いてあるそうです。
www.boardgamepark.com
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私が子供の頃はトランプくらいしかなかったですが、時代も変わってきていますね。
私が学校で遊んでいたトランプの一番は大富豪。強いカードでライバルを倒す、バトル的な要素が魅力的だったのかな。
というわけで、大富豪のような切り札を出していくスタイルのカードゲーム「シリメツレツ/支離滅裂(Krass Kariert)」です。
カードゲームでは最も有名な賞のひとつである、ドイツフェアプレイ誌のアラカルト・ゲーム賞で2018年の1位に選ばれた作品です。
大富豪のように強いカードを出していこう。ただ手札の順番を変えてはダメ。
ゲームの概要
手札を全て出し切ることを目指しましょう。カードを出す際には、前のプレイヤーよりも強い組み合わせでカードを出す必要があります。
ただし、手札からカードを出す際に、カードの順番を変えてはいけません。どんなカードの組み合わせで出していくかの戦略が求められるカードゲームです。
内容物
白い文字でシリメツレツと書いてある日本語版と、黄色い文字でKrass Kariertと書いてあるドイツ語版が国内では流通しており、パッケージは異なりますが、中身は基本的に同じです。
箱のなかにはカードとチップが入っています。
チェックを基調としたシンプルなデザインの数字カードは1から12までが各4枚の48枚。特殊カードが3種×各2枚の6枚。チップは15枚あります。
準備
年長者がディーラーとなってカードをシャッフルし、各自に10枚(5人で遊ぶ場合は7枚)のカードと3枚のチップを配ります。各プレイヤーは配られたカードを並び順を変えずに手札として持つことになります。
さらに、各プレイヤーに2枚ずつカードを配ります。この2枚はプレイヤーの前に公開するリザーブカードです。
スタートプレイヤーはカードを配った年長者の左隣りのプレイヤーになります。
シリメツレツ(支離滅裂)のルールとゲームの流れ
順番に手札からカードを出していき、手札をなくすことを目指します。最後のひとりとなったり、パス限度の2回を超過したプレイヤーはチップを失います。
スタートプレイヤーから順に手番を進め、全員が1手番が回ればターン終了です。ターンを繰り返し敗者が出たらラウンド終了です。
手番では手札のなかから1〜3枚のカードを出していきます。
複数枚カードを出す際は、手札のなかで隣りあったカードの組のみを出すことができます。また、1,1のような同じ数字の2枚ペア・3枚トリプルか、2,4,3など数字の連番のストレートになっている必要があります。
前のプレイヤーがカードを出している場合には、前のプレイヤーよりも強いカードを出す必要があります。大富豪と一緒ですね。
カードの強さのルールは下記のとおり
- 一度に出すカードの枚数が多い方が強い
- 同じ枚数なら、同じ数字のペア・トリプルの方が数字並びのストレートより強い
- 同じ枚数で同じ役なら数字が大きいほうが強い
したがって、強い順番から
- 3枚トリプル
- 3枚ストレート
- 2枚ペア
- 2枚ストレート
- 1枚ソロ
となります。
前のプレイヤーより強いカードを出せない、あるいは出さない選択をする場合には、パスができます。
パスをする場合には、自分の前のリザーブカードから1枚とって手札の好きな位置に入れます。
ただしパスは2回まで。リザーブカードがない状態でパスを余儀なくされる場合には、ラウンドの敗者となります。
特殊カード
数字カード以外に3種6枚の特殊カードがあり、この使い所が勝敗を左右します。
- Xカード:任意の数のカードとして使用できます
- ストップカード:無条件にラウンドが終了し、次のスタートプレイヤーとなります。
- 補充カード:そのターンの勝者にカードを3枚ひかせます
勝敗
他のプレイヤーが手札を出しっ切ったターンでひとり手札が残ったプレイヤーや、3回目のパスをすることになったプレイヤーが出たらラウンドが終了となり、当該プレイヤーはチップを1枚失います。
誰かが3枚のチップを全部なくなったらゲーム終了で、残ったチップの一番多いプレイヤーが勝者となります。
手札をパズルのように組み立てて出す戦略的な大富豪
上の画像の例では、12を出せば888、3を出せばの567カードの3枚セットが出せるようになります。カードの出し方・加え方次第で強力な切り札ができることがこのゲームのキモ。
「このカードを出せば強い組み合わせが完成するな」と、手札にカードを加えたり抜いたり、パズルのように組み合わせてカードを出していきます。
もちろん、思ったカードを出せるかどうかは他のプレイヤー次第。「このカードを出せばつながるのに出せない!」と苦渋の決断を迫られることもしばしば。場の状況に応じて臨機応変な判断が求められます。
トランプの大富豪では手札を早めに出し最後の1枚にして、出せるタイミングをのんびり待つ戦略もありますが、シリメツレツでは悪手でしかありません。
というのも、1枚になったと分かった段階で、ライバルに補充カードで手札を増やされたり、2枚セットを意識して出されてパス上限に追い込まれるからです。
ライフチップを失わないことが目的なので、大事なのは一位であがるのではなく敗者にならないこと。カードを途切れずテンポよく出せる手札のマネジメントが重要。考えなしにカードを出すと、タイトル通り支離滅裂な状況になってしまいます。
同じくアラカルト・ゲーム賞だった「アブルクセン」とともに、子供の頃に大富豪でたくさん楽んだ記憶がある人には、ひと味違う戦略性が高まった大人の大富豪、ぜひ楽しんでみてください。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 10歳以上 | 8歳くらいから |
時間 | 30分 | |
人数 | 3-5人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人が楽しい |
2人でも楽しい | ☆☆☆☆☆ | 3人から |
総合評価 | ★★★★★ | 頭を使う大富豪 |
支離滅裂(Krass Kariert)/ Amigo / Katja Stremmel
- メディア: おもちゃ&ホビー