本日のボードゲームは「プロジェクトL(Project L)」パズル+拡大再生という、ちょっと珍しいメカニクスのボードゲームです。
ビジュアルもかなり重要となるKickStarter発のボードゲームとあって、外箱からスタイリッシュなデザインが目を惹きます。
パズルを完成させピース獲得し新たなパズルに挑戦しよう
テーマと目的
テトリスが世界を席巻した時代を覚えているだろうか?列がそろった瞬間の感動を。
プロジェクトLは、パズルにピースを配置して完成させ、新たなピースを手に入れてゲームを加速させるスピーディなタイル配置ゲームです。
内容物
正方形のパズルは難易度によって裏面の色が異なる白パズル、黒パズルの2種類があります。表面はピースが配置しやすいよう凹んでいます。
カラフルなパズルピースはプラスティック製でテトリスのよう。1〜4個の正方形で構成されています。
ピースは構成する正方形の数によって、レベル1からレベル4まで分類されます。
準備
白パズル、黒パズル(プレイ人数によって使用枚数が変動)を、それぞれ裏向きの山とし、4枚ずつ隣に公開します。
プレイヤーはレベル1とレベル2のピースを初期ピースとして各1枚ずつ受け取ります。
ルール概要が書かれたプレイヤーガイドをシャッフルして配れば準備完了。スタートプレイヤーはプレイヤーガイドの1つに示されています。
プロジェクトLのルールとゲームの流れ
集めたピースを使ってパズルを完成させて獲得できる得点を競います。
スタートプレイヤから時計周りに順番で、下記のアクションから3回実行します。
- レベル1のピースを獲得する
- ピースを1段階アップグレードする
- 場から新しいパズルを1枚とる
- 任意のパズルにピースを1つはめる
- すべてのパズルにピースを1つずつはめる(手番で1回だけ)
パズルのピースには、得点と完成させたときに獲得できる新たなピースが記載されています。
パズルを完成させたら新たなピースを受け取り、パズルを得点として別にしておきます。使用したピースは手元に残して再利用できます。
ゲームの終了と勝敗
黒のパズルの山が全部なくなったら、それ以降の手番を1回ずつ行ってゲーム終了です。
最後の仕上げとして手持ちのピースを未完成のパズルにはめていき、ピース1枚ごとにマイナス1点となります。
完成したパズルの得点と、余ったピースの失点とを合計し、一番得点が高いプレイヤーが勝者となります。
新感覚の拡大再生産ゲーム
ウボンゴのようなパズル系ボードゲームにおいては、リアルタイムで難しいパズルを早解きすることが主流です。
しかしながら、プロジェクトLではパズル自体はとても簡単。パズル完成はプロセスのひとつにすぎず、完成で手に入るピースや得点をみながらどの順に解いていくかの戦略が大事です。
例えば、レベル3のピースを獲得するには
- レベル1のピースを獲得し、2段階アップグレード
- パズルを解いてレベル2のピースを獲得し、1段階アップグレード
- パズルを解いてレベル3のピースを獲得
の3通り。
パズルと手持ちのピースをにらみながら、どれが最適かを考えていきます。
早いうちに無理して高得点の黒パズルを解いても時間ばかりかかってしまいます。一方で、簡単なパズルを解いていけば、ピースが増えて以降のパズルが容易となりますが得点は集まりません。
最初は急がば回れでピースを集めていくこと。しかしながら回り道をしすぎると得点がおろそかになるので、生産力の拡大と得点獲得のバランスをいかにとるかが肝要。ここは拡大再生産の定石ですね。
ぱっと見では「ウボンゴ」のような外観ですが、「宝石の煌き」にかなり近いプレイ感です。
www.boardgamepark.com
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プレイヤー間の競合は場から獲得するパズルだけなので、プレイヤー間のインタラクションは弱め。ソロプレイ感が強めですが、逆をいえば少人数でも楽しめます。
ターン制でダウンタイム(手待ち時間)があるので2〜3人くらいで遊ぶのがベストかもしれません。
シンプル&スピーディで初心者やパズルが苦手な方のハードルが低い一方で、最善手を探す楽しみもあるのでボードゲーム熟練者も楽しめる懐の深さはなかなかです。
KickStarter発だけあって洗練されたデザインも魅力な新感覚の拡大再生産ボードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | 6歳くらいからできるかも |
時間 | 20分 | |
人数 | 2-6人 | |
日本語化 | 不要 | 多言語版 |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★☆ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★★★★ | 2人でも楽しくソロルールもあり |
総合評価 | ★★★★★ | 新感覚の拡大再生産ゲーム |