本日は2人専用のボードゲームでは有名どころ。薔薇戦争をテーマにしたオセロのような陣地取りをしていくボードゲーム「ローゼンケーニッヒ(Rosenkönig/The Rose King)」です。
陣地を
テーマと目的
薔薇戦争は15世紀のイングランドでの封建諸侯による内乱。赤バラ、白バラを紋章としていたランカスター家とヨーク家の30年にもわたる争いです。
ボードゲーム「ローゼンケーニッヒ」は、赤薔薇のランカスター家と白薔薇のヨーク家に分かれ、互いに領土の確保を競います。
内容物
箱の中には四つ折りのゲームボードとカード、円形コマが52個、王冠コマが1つ入っています。円形コマは裏表で赤白になっていてオセロのよう。木製コマのバージョンもあるのですが、私が保有しているものは紙製コマで王冠コマのみ木製です。
カードは2人で共通に使う進軍カードと赤白各4枚ある騎士カードの2種類があります。
準備
ボードを広げ、中央に王冠コマをおきます。進軍カードはシャッフルして裏向きに山札として、コマとともに脇においておきます。
赤薔薇と白薔薇を決めたら、それぞれの騎士カードを受け取るとともに進軍カードを5枚とり自分の前に公開します。なお、進軍カードには上下の向きがあり、ボードの王冠とカードの王冠とが同じ向きになるよう配置します。
ローゼンケーニッヒのルールとゲームの流れ
自陣が繋がる大きな領土を作ることが目的です。赤薔薇軍が先行となり、将棋やオセロのように交互に手番を行います。
手番では「カードを出して進軍する」「進軍カードを補充する」のどちらかのアクションを実行します。
カードを出して進軍する
自分の手元から進軍カードを1枚だします。
進軍カードには方向と距離が描かれており、それどおりに王冠コマを移動させます。移動先にすでにコマがあったりボード外に出たりする場合はその進軍カードは出せません。
移動先には、円形コマを自分の色を上にして王冠コマの下に置き自陣を確保します。
騎士カードを1枚消費して進軍する場合には、相手コマがある陣地に移動することができます。この場合、相手コマをオセロのように裏返して自陣にすることができます。
騎士カードは4枚しかないため、相手領土を分断したり自陣をつなげたり、大事なタイミングで使用することになります。
カードを補充する
山札からカードを1枚とって補充します。進軍カードの上限は5枚までです。
なお、いずれの行動もとることができない場合には手番はパスとなります。ただ、行動可能なのに自主的にパスすることはできません。
勝敗
コマを全て置き終わった、またはどちらもプレイヤーも行動ができなくなったらゲーム終了です。
得点は、縦横でつながっている領土ごとにコマ数の2乗を集計していきます。
例えば下の白が5個つながっている領土は、5x5=25点となります。上の戦局だと247対64、領土がつながっているかどうかでかなり差がでます。
運要素もありのバランスとれたアブストラクトゲーム
囲碁やオセロのように盤面にコマを置いていくゲームですが、コマの配置にカードが必要となるのが特色です。
いかに領土をつなげていくか。うまくつなげられるかどうかは手持ちの進軍カードの組み合わせ次第です。
単純に考えると進軍カードを5枚キープして選択の幅を広げておくわけですが、そうも単純にいきません。カードの補充は事実上のパスとしても使えるので、手札がいっぱいだと貴重な騎士カードを含めカードを使わざるをえないことも。
相手のカードも見てどんな手をつかうか想像しながら、どのカードを使うかを判断していきます。
公開された情報のなかで手を選択をする、いわゆるアブストラクトゲームではありますが、途中で補充するカード次第で戦局は変わり、将棋やチェスほどのガチガチ感はなく気軽に楽しめます。
一方で進軍カードはそれぞれ1種類ずつしかなく、どのカードが出たかカウンティングも可能なので熟練者にも楽しめる余地も十分。
とにかく得点計算が面倒なのが玉に傷ですが、薔薇戦争というテーマも雰囲気が出ていて、ルールもシンプルでとっつきやすく万人におすすめできる2人用ゲームです。
得点計算が大変だというは、アプリ版を活用してもいいかもしれません。ただ、版権問題でもあったのか、ローゼンケーニッヒの名前は今はなく「キングタクティクス」という外観の異なるアプリとなっています。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 10歳以上 | 8歳くらいからでも |
時間 | 30分 | |
人数 | 2人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人が楽しい |
2人でも楽しい | ★★★★★ | 2人専用 |
総合評価 | ★★★★☆ | 定番の2人用ゲーム |

The Rose King ローズキング(ローゼンケーニッヒ) 日本語説明書付き
- 発売日: 2016/11/01
- メディア: おもちゃ&ホビー