本日のボードゲームは「タギロン(TAGIRON)」。同人ゲームとして好評を博した2人用の数字当てゲーム「たぎる論理」に、多人数用ルールを加えてリメイクされたものになります。
「2人でも遊べる多人数ゲーム」はよくありますが、「多人数でも遊べる2人用ゲーム」は珍しいですね。わが家では小学生の子供と2人と遊んでいますので、今回は2人用ルールを前提に紹介していきます。
ちなみにタイトルの「TAGIRON」は、原題の「たぎる論理」の略、海外版では「Break the Code(コード破り)」というタイトルになっています。
ロジカルに考えて相手より先に数字を当てよう
テーマと目的
タギロンは、手持ちのタイルとカードで行う質問から、相手が持っている数字タイルの数字・色・位置を先に当てるゲームです。
得られた手がかりをもとにロジカルに推理していく力が求めれます。
内容物
内容物は、数字タイル、質問カード、ついたての3種類です。
数字タイルは20枚。0から9までの番号が2つずつあり、そのうち5のみ黄色で残りは赤と青に分かれています。
準備
数字タイルを裏を向けて中央に集め、それぞれ5枚ずつ受け取り、残りをしまいます。ついたては1つずつ受け取ります。
ついたての裏側で、タイルを5桁の数字になるように並べます。
並べる際には下記のルールがあります。
- 異なる数字のタイルは、数字の小さいタイルが左側になるよう並べること。
- 同じ色のタイルは、赤のタイルを左側にすること
質問カードをシャッフルして裏向きの山札とし、6枚を場札としてオープンにします。
じゃんけんなどで先行のプレイヤーを適当に決めれば準備完了です。
タギロンのルールとゲームの流れ
カードを使った質問で推理しながら、相手の5つのタイルの色・数字・位置を当てることが目的です。
交代でゲームは進行し、手番では基本は「質問」数字を当てるときは「宣言」のどちらかの行動を選びます。
質問
場にある6枚の質問カードから1枚を選び、相手に質問をします。
質問に対しては、聞かれたプレイヤーは正しく答えなければなりません。
「赤のタイルは3枚」というように回答します。回答が終わったら質問カードを捨てて、山札から場札の補充をして手番を交代します。
特定の数字を問う質問は「9はどこ?」というように数字を指定して質問します。「一番右」のように答えるわけですね。
「共有情報カード」と書かれた質問は、質問する側も自分の数字について答えなければなりません。
自分の情報を開示するデメリットがあるかわりに、数字を特定しやすい確信的な質問が多いです。
宣言
相手の数字を当てたいときには、自分の手番がきたときに推理した結果を宣言することができます。
宣言は「左から赤の1、青の1、青の3・・・」というように、色と数字、順番がわかるように行います。
完全に一致していたら宣言したプレイヤーの勝利です。一致していなければ、相手は「違います」とだけ言い、手番終了でゲームは続行されます。
なお、カードがなくなった段階でどちらも正解できなかった場合には、引き分けとなります。
論理的な推理と駆け引きが楽しいゲーム
「1のタイルは自分で2枚ともっている。隣の数字と連続しているということは、ここは2だな」というように、自分のタイルと質問の回答をもとに、該当するタイルを導出し、絞りこんでいきます。運の要素がないロジカルな推理ゲームです。
消去法をとりながら特定していくなど、複数の条件から導きだしていくので、よほど記憶力がよい人でないかぎりはメモが必須です。
「AさんはBさんの3歳年上、9歳のCさんは来年でBさんの2倍の歳になります。Aさんは何歳でしょう。」など、条件をもとに絞りこみ答えを当てていく問題は、脳トレ・知育系の本にもよくありますが、タギロンはそんな論理的思考力のトレーニングが遊びながらできそうなゲームです。
タギロンの魅力は、駆け引き要素があるところ。ロジカルに正しい答えを出すことも大事ですが、相手より先に正解にたどり着くことが重要だからです。
そのため「この質問をされるとまずい!」というような、確信に迫られるような質問カードは、あえて自分で使って火種を消す戦略も大事です。
また、「やばい、当てられそうだ!材料は足りないけれど、ここを決めうちで…」と、ときには推測を交えながら勝負にいくことも。数字が完璧に分かっても、相手より遅ければ意味がありませんからね。
ロジカルに考え、水面下で駆け引きをしながら互いの正解に迫っていく。論理パズルが好きな人にはおすすめの国産のボードゲームの名作です。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 10歳以上 | 8歳くらいから |
時間 | 15分 | |
人数 | 2-4人 | 基本は2人用 |
日本語化 | 不要 | 日本語版 |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人が楽しい |
2人でも楽しい | ★★★★★ | 2人が最適 |
総合評価 | ★★★★★ | 論理パズルが好きな人には |