親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

世界のボードゲーム・カードゲームを楽しもう!初心者や子供におすすめなライトなアナログゲームを紹介します。

カードをためて、はっきよいのこった!カードゲーム「はっきよいゲーム(はっけよいゲーム)」

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折しも訪日したトランプ米大統領の両国国技館での相撲観戦が話題となっていますが、大相撲をテーマにしたカードゲーム「はっきよいゲーム」です。

この週末はアナログゲームの祭典であるゲームマーケットが盛り上がりをみせていたようですが、この「はっきよいゲーム」は、1年前のゲームマーケットで登場して話題となった「はっけよいゲーム」が一般製品化されたものです。

デザイナーの米光さんから直接コメントをいただき恐縮ですが、一般製品化にあたり「はっけよいゲーム」から「はっきよいゲーム」に改題されました。

相撲の行事の掛け声は「はっけよい」?「はっきよい?」 - 親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

「はっけよいゲーム」作るときどっちにするか悩んだ。同人版は自分が馴染んでいる「はっけよい」で、商業版は相撲絵ガッツリなので「はっきよい」にしました。

2019/05/24 18:01
b.hatena.ne.jp

「はっけよい」で気合をためて「のこった」で勝負だ!

テーマとゲームの概要

「のこった」「のこった」と言いながらカードをだしていき、脱落したら負けの勝負をしていく相撲がテーマのゲームです。

内容物

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カードは、前半戦のカード集めに使うはっけよいカードが14枚、ワイルドカードのみあってカードが2枚。後半の勝負に使うのこったカードが22枚、上級用ルールで使うねこだましカードが2枚です。

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厚紙製のタイルは、土俵タイルと4枚の軍配タイルです。

準備

土俵タイルをテーブル中央におきます。軍配タイルは各自1枚ずつ配ります。

カードをシャッフルし、「最近ちゃんこを食べた人」など適当な方法で親を決めてから、親は2枚、親以外は3枚のカードを配ります。

残りのカードを山札とし、上から6枚をとって2x3に表にして並べて場札とすれば準備完了です。
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はっきよいゲームのルールとゲームの流れ

前半戦で集めた「のこったカード」を後半戦で順番に出していき、最後まで土俵にのこることを競うゲームです。

ゲームはカードを集める「はっきよいフェーズ」と、のこったカードを出して勝負する「のこったフェーズ」の2段階に分かれます。

はっきよいフェーズ(前半戦)

前半の「はっきよいフェーズ」はカード集めです。親から順にはじめる手番では、以下のAB2つのアクションのいずれかを選択し、場札からカードを手札に加えて場を補充します。

  • A 場札の6枚のうち白枠のカードを1枚取る(白枠は「はっ」「き」「よ」「い」)。
  • B 土俵タイルの周囲に「はっきよいカード」を1枚並べ、場札からカードを取る(どんな種類のカードも可)。

Bのアクションでは以下のように、土俵タイルの周囲に4か所に「はっ」「き」「よ」「い」のいずれかを並べて(ただし4枚以上は並べられません)場札からカードをとっていきます。
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土俵カードにすでにカードがある場合は、2枚ならんだらの場合は縦2枚、3枚の場合は横3枚のカードをとります。
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場に、「はっ」「け」「よ」「い」の4枚が並んだら「はっけよいフェーズ」の終了。後半戦の「のこったフェーズ」の開始です。
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のこったフェーズ(後半戦)

場に出ているカードをいったん流し、土俵タイルだけにします。各自集めた手札で「のこったフェーズ」を開始します。

このフェーズでは、前半を終了させたプレイヤーから順番に土俵の上に「のこった!」といいながら「のこったカード」を出していきます。
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のこったカードには「1のこった」から「4のこった」まであり、のこったが多いほど強いカード。最後に出されたカード以上の「のこったカード」を出す必要があります。

「3のこった」など大きなカードに対して「2のこった」+「1のこった」など、複数枚を出すこともできます。ただし、重ねる際は小さい方のカードを上に出し、次のプレイヤーは後に出された小さいカード(この場合は1のこった)に対して次の「のこったカード」を出します。

勝敗

のこったカードを出せなくなったプレイヤーがいたら脱落。最後まで残ったプレイヤーがラウンドの勝者です。勝者は軍配タイルを裏返します。
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軍配タイルを2回裏返し、つまり2勝したプレイヤーの勝利です。

のこったのこった!が楽しい一見するとネタゲーだけど考えどころたっぷり

後半ののこったフェーズはまるでトントン相撲のよう。

「いくぞ! のこったのこった!「こっちも のこったのこったのこった!」「これでどうだ! のこったのこったのこったのこった!」というように「のこった!」の言い合いが盛り上がります。子供受けもばっちり。

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「のこったのこった」ぼ連呼とが楽しいといえば、一見するとノリだけのパーティゲームのようですが、考えどころもしっかり。

カードを集める「はっきよいフェーズ」では、多くカードが獲得できる3枚目を目指したいところですが、相手も同じで4枚目になるとゴミ。この駆け引きが白熱します。

「はっきよいフェーズ」の終了も「のこったフェーズ」も、先に勝負をかける方が不利。相手の手の内を伺いつつ、ここぞというときに自分から勝負をかけにいきます。

10分そこそこでサクッとテンポよく遊べるゲームにもかかわらず、2フェーズの緩急もあって考えどころもしっかり。にらみ合いの前半から、勢いが大事の後半の雰囲気は相撲のテーマとぴったり。無駄のないシステムでデザインのすばらしさを感じる秀逸なゲームです。

「のこったのこった」の連呼の部分は、トントン相撲や相撲ごっこをした日本人でないと楽しめないかもしれませんが、洗練されたシステムは海外でも十分通用しそう。大相撲をあまり楽しく観戦できなかったらしいドナルド・トランプ大統領も、このカードゲームなら楽しめるかも??

項目 公式表記 コメント
年齢 8歳以上
時間 10-20分
人数 2-4人
日本語化 不要 日本語版
項目 評価 コメント
ルールの易しさ ★★★★☆ 誰でも簡単
大人も楽しい ★★★★★ 大人も子供も楽しい
2人でも楽しい ★★★★☆ 2人勝負でも楽しい
総合評価 ★★★★★ 無駄ないシステムとテーマ性が光る秀作

はっきよいゲーム

はっきよいゲーム