サイコロを振ってコインを増やし、どんどん施設をつくって自分の街を発展させていく、街づくりカードゲーム「街コロ(Machi Koro)」です。
この年末年始は、街コロがわが家で一番稼働していました。
2015年、ボードゲームでは最も権威があるドイツ年間ゲーム大賞に、日本発のゲームとしては史上初のノミネートという快挙をなしとげた作品です。
日本発のボードゲームで世界的に有名なものといえば、他に「ラブレター」がありますが、こちらでもノミネートできないという、ドイツ年間ゲーム大賞はなかなか狭き門です。www.boardgamepark.com
製作元のグランディングは、もともとアプリ開発などデジタル分野の企業。街コロのヒットから、ソーシャルゲームなども展開されているようですね。
市長になって自分だけの街をつくろう!
内容物
単行本サイズのパッケージには、カラフルな街がデザインされていて、中にはサイコロが2個と施設カード108枚、および紙製のチップが入っています。
サイコロはドイツゲームのような木製のところがポイント高いです。
準備
各自の手元に「駅・ショッピングモール・遊園地・電波塔」のカードを手元に裏向きにして置きます。
また、最初に保有する施設として、麦畑とパン屋のカードを表にしてさらに手元におきます。
コインは最初の所持金として各自3コインをもち、残りは中央に銀行としておいておきます。
残りの施設カードは、カードの種類ごとにそろえてストックとしてテーブルに並べれば、準備完了です。
ゲームの流れ
街を発展させて収入を増やし、最終的に「駅・ショッピングモール・遊園地・電波塔」を建設するのが目的です。
プレイヤーは順番に、(1)サイコロを振る (2)施設を購入する の2つのアクションを順に進めていきます。
1)サイコロを振る
サイコロを振ります(駅を購入していれば2つまでサイコロが振れます)。
サイコロの出た目の合計と、各自がもっている施設カードの数が一致すると、施設に応じたコインをもらうことができます。
2)施設をを購入する
手持ちのコインを使って、テーブルのストックから好きな施設カードを1つだけ購入することができます。
施設の効果
施設カードには、それぞれ、収入が発生するサイコロの目、得られる効果(収益)、購入価格が記載されています。
緑のカード
商店や工場が中心の緑のカードは、自分のターンでサイコロを目を出した時に収入が得られます。
青のカード
農林業や鉱業などを示す青のカードは、誰のターンでもサイコロの目が出た時に収入が得られます。
赤のカード
飲食業の赤のカードは、自分以外の誰かがサイコロの目を出した時に収入が得られます。
紫のカード
大規模施設の紫のカードは同じ種類は1つしかもてません。自分のターンでサイコロの目を出たときには他のプレイヤーを妨害します。
勝敗
「駅・ショッピングモール・遊園地・電波塔」も、他の施設カードと同様に固有の効果があります。手番でコインを支払うことで建設完了となり、順次表を向けていきます。
最初に4つの施設すべてを建設したプレイヤーが勝者となります。
初心者でも楽しい拡大再生産ゲーム
街コロは、施設からの収入であるコインを集め、そのコインでもっと稼げる施設を買っていくという、いわゆる「拡大再生産」というシステムのゲームです。
施設カードには、「牧場が増えるほどチーズ工場の収入が増える」など、施設同士の相互関連で収入が得られることも。そのため、「今回は農業でせめていこう」など、どんなタイプの施設を建てていくのか方針を考えるて購入する戦略が必要となります。
また、施設カードの数は限られていますので、他のプレイヤーとの競合も考慮しなければなりません。
有名なボードゲーム「カタンの開拓者」から、陣取りと交渉の部分を取り除いた感じで、見栄えは全く違いますが、雰囲気は意外と似ています。
カタンが大好きなうちの子、でもカタンを遊ぶだけの時間はなかなかない。そんなときに街コロが活躍します。
「もう9種類もつくったよ!」と、どんどん施設が増えていくのが楽しいようです。
2人でもそこそこ面白いですが、人数が増えてくると、他のプレイヤーからコインを奪うなどの妨害系カードが大活躍、人数によってプレイ感が変わってきます。
あえて苦言を呈するとすれば、価格でしょうか。実売は多少安い場合もありますが、カードがメインなのに定価が3,000円超え、これはちょっと高いかも・・・。
説明が日本語でないため遊ぶのは現実的でないですが、ボードゲームの本場ドイツ版は12ユーロ(1,500円)程度で販売されています。
あれ?一体どこの国のボードゲームだっけ?
単純かつサイコロ運の要素が大きいので、綿密な戦略とガチの駆け引きが好きなボードゲーマー向きのゲームではありません。
しかし一方で、初心者や子どもには、シンプルルールで運で決まるのは逆にプラス要素。大人と子どもが一緒に遊ぶときでも、基本手かげんなく遊ぶことができます。
サイコロの出た目に従うというルールはすごろく的な発想に近いので、はじめて遊ぶ人でもスッと理解できます。明るい雰囲気のカードデザインもいいですね。
「ボードゲームって何?」という経験がない人でも、ゆるく気軽に楽しんでもらえるおすすめのゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 7歳以上 | 5歳くらいからできます |
時間 | 30分 | 人数と長考するかで変動 |
人数 | 2-5人 |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★★ | とてもシンプル |
大人も楽しい | ★★★★☆ | 子どもも大人も楽しい |
2人でも楽しい | ★★★☆☆ | 十分楽しめます |
総合評価 | ★★★★☆ | 国産ゲームの雄 |
- 出版社/メーカー: グランディング
- 発売日: 2012/05/13
- メディア: おもちゃ&ホビー
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