親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

世界のボードゲーム・カードゲームを楽しもう!初心者や子供におすすめなライトなアナログゲームを紹介します。

わがままな不思議の国の住民のパレードを成功させよう。カードゲーム「パレード(Parade)」

誰でも知っている、ちょっと狂気が混じったファンタジーといえば、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」。

この不思議の国のアリスをテーマにしたカードゲーム「パレード(Parade)」です。

f:id:bg4kids:20170807073519j:plain

完全日本語版をうたっているのに、パッケージには、なぜかホンマナオキ」の日本人の名前。

この理由は、パレードの初期バージョンに由来します。この作品はもともと日本の骨折ゲームズというサークルが出した同人ゲームでした。

同人ゲームとしてリリースされたものの、評判がよく海外に展開。その後、アートワークを一新して海外メーカーから再販されました。そしてこれが凱旋帰国、逆輸入されて再翻訳されたものが本作品となります。

不思議の国のパレード。わがままな住人達が抜けださないよう列をキープしよう。

内容物

パッケージに入っているのはカードと得点記録用ノート。カードは0〜10までの数字が描かれた6色のカードが計66枚入っています。
f:id:bg4kids:20170807073545j:plain

カードに描かれているのはアリスやマッドハッター、ハンプティーダンプティー、時計ウサギなど、お馴染みの不思議の国の住人たちです。

準備

手札として各自に5枚ずつ配ります。

残りのカードは山札です。テーブルの中央に裏向きに重ね、一番うえから6枚をオープンにして横向きに並べます。この6枚が最初のパレードの列になります。

f:id:bg4kids:20170807073600j:plain

ゲームの流れ

不思議の国の住人に見立てたカードを、手札から1枚ずつ出していき、パレードの新たな参加者を増やしていきます。

個性的な不思議の国の住人はパレードに退屈してしまい、パレードの列から離れていってしまいます。

脱落した参加者はパレードの主催者であるプレイヤーに文句をいいにくるということで、カードを引き取ります。パレードのフィナーレまでに引き取るカードを少なくしていくことが目的です。


ゲームはスタートプレイヤーから時計周りに進行。順番がきたら、手札からカードを1枚選んでパレードの列に並べます。

出したカードの数字がポイントです。パレードの列の後ろから数えて、数字と同じ枚数のカード(下記の場合は3を出したので後ろから3枚)は、新しい参加者の影響で退屈しないということで影響なし。

一方で、それより前に並んでいる住人(カード)は、パレードに退屈してしまうということで、一部が脱落してしまいます。


f:id:bg4kids:20170807075021j:plain
脱落するのは「プレイしたカードより数字が小さいカード」「プレイしたカードと同じ色のカード」です。

当該カードは、失点としてプレイヤーが手元に引き取ります。引き取ったあとは、列を詰めてパレードが再開です。山札からカードを1枚手札に補充して、次のプレイヤーの順番となります。


f:id:bg4kids:20170807075105j:plain

勝敗

プレイヤーのうち、誰か1人が6色全種類を1枚以上引き取る状態になったら、パレードのフィナーレです。次の順番のプレイヤーから1回づつカードを出して(補充はしない)終わります。

最後は手札に4枚ずつカードを持っていますが、その半分の2枚をラストに追加で引き取って、ゲームか終了です。

基本は引き取ったカードに記載の数字が失点となり、これを合計していきます。

ただし、各色で引き取ったカード枚数がプレイヤーのなかで一番多い場合には、数字の合計ではなくカード枚数の合計を失点とします。

全色の失点を計算し、合計点が少ないプレイヤーが勝ちです

f:id:bg4kids:20170807075115j:plain

どのカードをいつだすべきか・・・

「どのタイミングでどのカードを出すべきか」がこのゲームの悩みどころ。

数字が大きいカードは、脱落者が少なくなるのでうれしいカード。手元にきた数字が小さいカードをいつ出して被害を最小限に抑えるかがキモとなります。

基本は前のプレイヤーがたくさん引き取った後の、列が短くなったところで数字が小さいカードを出す戦略です。

みんな立場は同じなので、列が短いときは小さな数字のカードが連発します。逆に列がだんだん長くなってくると、引き取りたくないのでみんな大きい数字を出し、列は長くなってきて我慢くらべ。そして「もうダメだ!」と、誰かのところで破たんすることになります。

f:id:bg4kids:20170807075124j:plain

ゲーム終了時に特定の色を一番多く引き取ってしまえば、マイナスダメージはカードの枚数。失点を大幅に消し去るチャンスです。

ある程度カードが増えてくると「毒を食らわば皿まで」と、引き取らない競争が、一線を越えると引き取り競争になってしまうところはポイズンと似ています。

www.boardgamepark.com

この枚数カウントのルールもあって、最後の最後で大逆転もあり。ラウンド終了時まで気が抜けない駆け引きが続きます。

カードゲームながら、標準の時間は45分(人数によってはもっと短いですが)と割と長め。女性も好みそうな可愛いアートワークとは裏腹に、プレイヤー同士の駆け引きとジレンマがしっかりある、正統派のカードゲームです。

項目 公式表記 コメント
年齢 8歳以上 6歳くらいから何とかいけるかな
時間 45分 人数次第で短くなるかも
人数 2-6人
日本語化 不要 説明書のみ
項目 評価 コメント
ルールの易しさ ★★★★☆ 比較的簡単
大人も楽しい ★★★★☆ 大人が楽しい
2人でも楽しい ★★☆☆☆ 2人でも遊べます
総合評価 ★★★★☆ 正統派のカードゲーム

パレード 完全日本語版

パレード 完全日本語版