ボードゲームで最も権威のあるドイツ年間ゲーム大賞を2020年に受賞した「ピクチャーズ(PICTURES)」です。
ここ数年のドイツ年間ゲーム大賞には、誰でも気軽に楽しめるパーティゲームが選ばれていますが、このピクチャーズもご多分にもれずパーティ要素が強いボードゲームとなっています。
5つの素材で秘密のお題を表現して伝えよう
ゲームの概要と目的
ピクチャーズ(PICTURES)は、カラーキューブ、積み木、棒&、靴ひも、カードの5つの素材を使い、秘密のお題を表現して当てっこするボードゲームです。
内容物
お題を示す写真カードが91枚。両面に様々な写真が描かれています。
写真カードを並べるときに使うのが、数字トークンと文字トークン。布バックい入れた位置トークンでどのお題かを特定します。
メモ帳のようなものが、得点を記録する得点ノートです。
このゲームの最大の特徴である5つのお絵かきセット。
- 積み木:6個
- 木の棒&石:棒4本と石4個
- カラーキューブ:8色x3個
- 靴ひも:長いヒモ、短いヒモが各一本
- 記号カード:19枚
棒と石なんて、その辺で拾ってこれそうな素材です。
準備
カードはシャッフルして4x4の格子状に並べ、残りをしまいます。縦軸に文字トークン、横軸に数字トークンを置いて位置が特定できるようにします。位置トークンは袋に入れておきます。
プレイヤーがお絵かきセットを1セットずつ受け取り、最初の位置トークンをひけば準備完了です。
ピクチャーズのルールとゲームの流れ
各プレイヤーに密かに示されたお題の写真がどれかお絵かきセットで表現して当てっこするボードゲームです。他のプレイヤーのお題を当てたり、他のプレイヤーに当てられたりすることで獲得できる得点を競います。
ラウンドが開始したら、プレイヤーはそれぞれ布袋から位置トークンをひとつ引き、こっそり中を見ます。引いたトークンに対応する写真があなたに与えられたお題です。いっせいにお絵かきセットを使って写真を表現していきます。
カラーキューブを使う場合は「3x3の9個の正方形に並べて使う」こと、記号カードを使う場合は「2枚以上のカードを並べる」という縛りがありますが、その他は一部しか使わなかったり立体的に重ねたりなどどのように使っても構いません。
実際のお絵かきは以下のようになります。便宜上写真と並べていますが、実際は写真はテーブルに並べたままです。視線などでお題がバレないよう注意しましょう。
絵が完成したら、それぞれどのプレイヤーがどの写真カードなのかを得点ノートに記録します。
ラウンド終了と勝敗
みんなが投票し終わったら答え合わせです。ひとりずつ答えを公開し、当てたプレイヤーは1点、当ててもらったプレイヤーは1点x正解者数の得点を獲得します。
お絵かきセットを左隣りのプレイヤーに渡して次のラウンドを開始します。お絵かきセットを1つずつ使った5ラウンドでゲーム終了となり、合計得点が高いプレイヤーが勝者です。
気持ちが通じ合ってれば正解率も高い?正解がうれしいコミュニケーションゲーム。
さて、以下の写真、みなさんならどう表現しますか?
「もうちょっとパーツがあったらいいのに!」と思えますが、とにかく材料が足りない。写真を極限までデフォルメして解釈したり、特徴あるパーツの部分だけきりとったりで表現していきます。
個人的には靴ひもが一番難しいかな。2本での表現が難しいです。また、記号カードも「動物がほしいのに鳥しかない」などマッチするカードがなかなかありません。
実際に遊んだときのイメージは下記のような感じ。16枚の写真のなかから特定できるよう表現するのはなかなか難しいです。
位置トークンは同じものが3枚あるので、同じお題が繰り返し登場したり、2人同時に同じお題になることも。素材や作る人が違うと全く違う表現になるのもなかなか興味深いです。
一見すると芸術的センスが要るような気もしますが、実際に遊んでみると材料があまりに不足していて絵心はほぼ関係なし。何よりも相手に伝わるかどうかがキモとなります。正解すると「やっぱり夫婦は強いね!」など、気持ちが通じたようでうれしくなります。
「伝える」ことが大事ということで、名作ボードゲームDIXITにプレイ感が近くコミュニケーション要素が強いです。
www.boardgamepark.com
ルールブックは紙1枚で済むシンプルさで、老若男女問わず楽しめる敷居の低さと、コミュニケーションをベースにした面白さは安定感抜群。みんなが一斉にプレイするので他のプレイヤーの待ち時間もなくテンポも軽快です。
さすが毎年1,000以上の新作がでるボードゲームタイトルの頂点ともいえるドイツ年間ゲーム大賞を伊達には受賞していません。パーティゲームで何かといえばぜひおすすめしたい、隙のない万能感のあるパーティゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
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年齢 | 8歳以上 | 6歳くらいからできるかも |
時間 | 30分 | |
人数 | 3-5人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★★ | 老若男女誰でもできる |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人も子供も楽しい |
2人でも楽しい | ★☆☆☆☆ | できなくはないが |
総合評価 | ★★★★★ | 気持ちの通じあいが楽しい |