今回のボードゲームは「ザ・キー:岸壁荘の盗難事件(The Key: Raub in der Cliffrock Villa)」です。
岸壁荘の事件の真相を解き明かせ!
テーマと目的
有名な岸壁荘で開催された展示会で、貴重な芸術作品が盗まれる事件が同時に発生しました。
幸いにも容疑者たちを確保しましたが、誰がいつどの芸術作品を盗んだのかがわかりません。
プレイヤーは捜査官となり、手掛かりを集めて事件の真相を解き明かしましょう。
内容物
このゲームでまず目をひくのは、特徴的なコンポーネント。
ついたてのようにして使う分析スクリーン、犯人の情報がつまった調査手帳、操作に使うマーカー、最後につかう解決ボードと木製キーとなかなか多彩です。
カードは140枚。目撃証言カード、指紋カード、監視カメラカード、証拠品カードとあって、それぞれ事件解決の手掛かりになるカードです。
準備
プレイヤーはそれぞれ分析スクリーンとマーカー、調査手帳を受け取り自分の前に配置します。
9本の木製キーのうち1本を選び、テーブル中央におきます。キーの色とカードの格子面の色が一致したカードを選び、裏向きでキーの周囲に配置すれば準備完了です。
ザ・キー:岸壁荘の盗難事件のルールとゲームの流れ
捜査官となって3つの事件の犯人、犯行時刻、盗品、逃走手段を特定して事件の真相を究明することが目的です。
「捜査開始」の合図でゲームスタート。全員同時に、テーブルのカードの中から手掛かりになりそうなものを確保します。
目撃証言カードは犯行時の証言が得られます。単体の情報ではなかなか特定できませんが、組み合わされば見えてきます。
監視カメラカードでは特定時刻に映った犯人の姿が示されます。この手掛かりではどの時刻に誰が犯行におよんだなのかを特定できます。
ただ、画像は乱れて断片的。この眉毛は・・・。
手掛かりを複数組み合わせれば、特定にいたります。
証拠品から、潜水服にチケットが残されていました。これにより年寄りのグレタが潜水服で逃亡したことがわかります。
さらに、帽子のロブは水色の服。潜水服ではない水色ということは飛行機での逃走。残る容疑者ニックは消去法でハンググライダーでの逃走となり逃走手段が判明しました。
勝敗
知り得た情報は分析スクリーンに記録していき、全てわかったら3桁の数字が判明します。
暗証番号がわかったら、キーを手にとり解決ボードの該当する数字に鍵を差し込みます
解決ボードを裏にして、色が一致していたらおめでとう!事件解決です。
残りの人は、事件の捜査を継続します。
優秀な捜査官は、早く解決できた人ではなく少ない手がかりで効率的に解決した人です。皆が回答するまでゲームを継続し、事件を解決できた人のなかで集めたカードポイントを合計して比較し、一番ポイントが低かった人が勝者です。
(最初に解決した人は、1枚カードを捨てる特権を得られます。)
「捜査している感」たっぷりの万人におすすめの推理ゲーム
指紋、監視カメラ、証拠品、証言と、様々な手掛かりから事件の真相を究明。複数の断片的な情報をつなぎ合わせていると、まるで本当に捜査をしている感覚になります。
手がかりをロジカルに組み合わせれば真相は明快「真実はいつもひとつ!」となるはずなのでですが、意外と間違えてしまうんですよね。
最低限の手がかりで究明しようと焦ってか、見落としや誤認も発生します。こんなところも本当の捜査みたいですね。
新たな手掛かりにカードをひいたら「もう知っているんだけど・・・。」の既知情報になるなど運にも左右されますが、最小限の手掛かりで特定できたときはうれしいです。
事件の解答は鍵の色で示される9パターンしかないのですが、数字は全部覚えられないし、真相にたどり着く手掛かりは無数にあるので、毎回新鮮味に遊ぶことができます。ワンタイムで二度遊べない多くの謎解き系ボードゲームと異なり繰り返し楽しめます。
プレイヤー間のインタラクションがないのでソロプレイ感が強いですが、同時進行ならではのダウンタイム(手待ち時間)のなさや、早解きではないので自分のペースで進められるところは、初心者にもやさしい点です。子供から大人まで万人におすすめできる推理ゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
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年齢 | 8歳以上 | |
時間 | 20分 | |
人数 | 1-4人 | |
日本語化 | 要 | カードテキストあり |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★☆ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 2人でも楽しい |
総合評価 | ★★★★☆ | 万人受けする推理ゲーム |