小学生の子供とボードゲームをしていると、遊びたいさかりの下の子が「い〜れ〜て」と乱入してくるのがわが家のいつもの風景。
最近は、下の子でも遊べる幼児向けのキッズゲームばかりが幅をきかせています。
乱入者が破壊活動をはじめるリスクから、10分20分くらいでサクッと終わるボードゲームがわが家では重宝。
そんななか、近頃名作ボードゲームのデフォルメ版が増えていて、短時間で雰囲気を味わえるのはなかなかありがたいです。
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そんな名作の派生作のひとつ、2015年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞した「コルトエクスプレス」のカード版。「コルト・スーパー・エクスプレス」です。
列車での仁義なき銃撃戦に生き残れ
テーマと目的
ベル、シャイアン、ジャンゴ、ゴースト、トゥーコ、ドク、メイ。7人は西部をまたにかけるならず者たちです。
アメリカ大陸を横断するユニオンパシフィック急行に乗り込み、いざ列車強盗というところで鉢合わせ。ただ、ライバルとの対決も彼らの楽しみのひとつです。
運転士は強盗たちから乗客を守るために、客車を切り離す強硬策にでました。
仁義なき車上の戦いで、勝利するのはいったいだれでしょうか。
内容物
コンパクトな箱のなかには木製コマとカードが入っています。
コマが7色7個。カードは、スタートプレイヤーカード、列車カード。7色各4枚のアクションカードの3種類です。
アクションカードには、ならず者たちが個性的なイラストで描かれています。選んだ主人公によってゲームの中で有利不利はないのですが、一人ひとり違うイラストなのは没入感がもていいですね。
アクションカードには、「発砲」「振り向く」「前進」「登り下り」4つのアクションが各キャラのイラストで描かれています。
準備
プレイヤーは好きな主人公を選び、対応するコマとアクションカードのセットを受け取ります。
テーブル中央には列車カードを機関車を先頭にして、プレイヤー+1台の客車をつなげます。
コマを手の中からひいてスタートプレイヤーを決めたら、スタートプレイヤーカードを受け取ります。
スタートプレイヤーから時計回りに自分のコマを列車の最後から2番目の客車から、1両にひとつずつコマを中央に向くように置けば準備完了です。
コルト・スーパ
ー・エクスプレスのルールとゲームの流れ
それぞれがアクションを実行していきながら、銃撃戦を生き残ることが目的のゲームです。
ゲームは「計画フェイズ」「実行フェイズ」からなるラウンドを複数くりかえすことで進行します。
以下は英語版の公式動画ですが、ゲームの進行が効果音付きで示されており見るとかなり雰囲気がわかります。
COLT SUPER EXPRESS - Teaser EN
計画フェイズ
手持ちの4枚のアクションカードから、3枚のアクションカードをえらび実行順を決めます。
最初に「発砲」し、次に「振り返り」、最後に次の車両に「移動」する計画です。
計画が決まったら、カードを裏向きにして自分の前に重ねておきます。
みんなが計画を立て終わったら、計画フェイズを終了です。
実行フェイズ
実行フェイズでは各プレイヤーの計画を順番に実行に移していきます。
具体的には、スタートプレイヤーから順番に重ねたカードを1枚めくり、対応する行動を実行していきます。
なお、他のプレイヤーに撃たれた場合には、コマを倒すとともに、1車両分後ろに下がります。
倒されたプレイヤーの次のアクションはカードにかかわらず「立ち上がる」となります。
撃たれて車外に追い出されてしまったプレイヤーは負けとなり、ゲームから離脱します。
全てのアクションカードが解決したら、ラウンドの仕上げに機関士が列車を切り離します。
一番後ろの客車をゲームから除外します。その客車に乗っていたプレイヤーはゲームオーバーです。
一方で、切り離し時に最後尾の車両に乗っていたプレイヤーは、切り離された客車カードを略奪品として受け取りラウンド終了です。
スタートプレイヤーカードを隣に渡し、新たなラウンドを開始します。
勝敗
最後のひとりが勝ち残るか、客車が全部切り離されたらゲーム終了です。
複数のプレイヤーが生き残っていたら、獲得した略奪品の価値を比べて、高いプレイヤーの勝ちとなります。
コンパクトながらも駆け引き十分で銃撃戦
1ラウンドで自分が発砲できるのは1回だけ。ライバルを撃ち、自分は避けるヒットアンドアウェイで対決です。
「発砲したのはいいけれど、相手がいなかった」ということもざら。相手の行動を読みつつ計画を立てていきます。
ときにはラウンドスタート時に目の前にライバルがいて、さらに相手の順番が先という、絶対絶命の状況になっていることも。
そんな場合は、撃たれることを覚悟のうえで、どうやって反撃に転じるかの戦略が必要となります。
人数の多いうちは、どこから玉が飛んでくるかわからない乱戦状態ですが、人数が絞られるにつれ、駆け引きの要素が強くなってきます。
相手の行動を予測して、見事命中したときは、なかなか爽快です。
拡張カードには、「起き上がって撃つ」「馬に乗って先頭車両に移動」の追加アクションがあり、これを加えると乱戦必至。
「シンプル版のくせにタイトルに『スーパー』とつけて、どこがスーパーなんだろう」と、最初は思っていましたが、遊んでみるとこの撃ち合いはまさにコルトエクスプレス。
西部劇テーマにぴったりのインタラクションで、銃撃戦さながら読み合いが十分たのしめるカードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
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年齢 | 8歳以上 | |
時間 | 15分 | |
人数 | 3-7人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★☆☆☆ | 2人でも遊べなくはない |
総合評価 | ★★★★☆ | 銃撃の雰囲気ばっちり |