神々の王ゼウスが逃げ出した!ゼウスを捕まられるかどうかは君にかかっている。神々を召喚つつオリンポス山をのぼり、頂上の神殿でゼウスを捕まえていられれば、君も神々の一員だ。
「ゼウスの逃亡(Zeus on the loose)」は、ギリシャ神話をモチーフにしたカードゲーム。先日紹介したスリーピングクイーンズと同じ米国Gamewright社が出しています。
スリーピングクイーンズは女の子向けなストーリーですが、こちらはどちらかというと男の子向けのストーリーですね。
日本語版がないので「ゼウスの怠慢」と訳されているサイトもありますが、looseをルーズと読みだらしないと意味させるのは和製英語。なので、「ゼウスの逃亡」という名前にしました。
足し算でオリンポス山を登ってゼウスを捕まえろ
内容物
カードゲームです。1から10までのカードと、プラスチックでちょっとチープな感じ黄色いゼウスの駒がついています。やっぱりドイツゲームの木製駒の方が質感がありますね。
ゲームの流れ
手札を4枚づつ配り、残りは山札となります。
順番に手札から、好きなカードを出していき、場の数字と足し算をした合計を宣言していきます。出したら手札を補充します。
8、3、5が順番に出され、8-11-16と宣言されました。ここに7を加えて23を宣言しようと思います。
10、20、30・・・と、宣言した合計の数字の一の位がちょうど0となった際には、ゼウスを捕まえたことになり、そのプレイヤーがゼウス駒を手元に持ちます。
勝敗
数字の合計が100となるときがオリンポス山の頂上です。100以上になったときに、ゼウス駒を持っている人がそのラウンドの勝者で、
Z-E-U-Sのうち一文字をもらいます。4回勝てばZEUSとなり、最初にそろえたプレイヤーがゲームの勝者となります。
オリンポスの神々カード
このゲームを単なる足し算から面白く味付けしているのが、オリンポスの神々のカードです。数字カードの代わりに出して特殊な効果が発動します。
- アポロン、アルテミス:ゼウスを捕まえることができる。
- アテナ:次の順番の人をスキップする。
- ヘルメス:数字の一の位と十の位を逆転する(27が72に)。
- アフロディーテ:数字を一の位で四捨五入し、さらにゼウスを捕まえる。
- ポセイドン:数字を10減らしつつ、ゼウスを捕まえる
- アレス:今の合計に関わらず数字を50にしてゼウスを捕まえる。
- ヘラ:いきなり数字を99にして、ゼウスを捕まえる。
100を巡る熱い攻防で数字に親しむ
雰囲気としては、運動場や砂場で砂山に棒を刺してで遊んだ棒倒し。最初は適当に過ごしつつ、最後の一手を誰が踏むかが肝のゲームです。
100になった時点で勝敗が決まるので、はじめはゼウスを誰が取ってもあまり意味がありません。序盤戦はカードを温存しながら緩やかに進みますが、終盤は貯めてきたカードの応酬でゼウスの奪い合いとなり、一気にボルテージがあがります。
とはいえ序盤ののんびり感も、結構な割合で入っている神々のカードが壊してしまうこともあるから、油断大敵。
最強のヘラカード(あまりに鬼畜なので1枚しかありません)を使えば、5や10くらいからいきなり99のクライマックス。シータが空から落ちてきたと思ったら天空の城ラピュタが落ちてきた、くらいの勢い。
手札との足し算をしながら「どうやって10の倍数にしようか」と考えつつのプレイ。マイナス10のポセイドンもあり、足し算と引き算の両方の勉強になります。おまけに四捨五入も。
スリーピングクイーンズよりは、ちょっと年齢が上でしょうか。6-10歳くらいでは、遊んでいるうちに算数が身につく知育ゲームとして、かなりおすすめです。
日本語版にして、キャラクターものとかにすれば、学童などでヒットしそうな気もします。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | 2桁わかって足し算ができればOK |
時間 | 30分 | 1ラウンドで終わりにすれば10分で |
人数 | 2-5人 |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 簡単なルール |
大人も楽しい | ★★☆☆☆ | 子どもむけ |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 2人でも楽しめる |
総合評価 | ★★★★☆ | 楽しく算数に親しめるゲーム |
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