2017年ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した、ドミノ型タイルで王国を発展させていくタイル配置型ボードゲーム「キングドミノ(kingdomino)」です。
短時間で遊べるうえ、得点計算を通じて子供のかけ算の練習になるので、わが家の最近の稼働率はかなり高いです。
ドミノを獲得して自分の王国を作ろう
内容物
割とコンパクトな箱を開けると、コンポーネントが隙間なく入っていて、収納もしやすい機能性重視の中身。
海外ボードゲームといえば、箱ばかり大きくて中がスカスカですが、キングドミノは違います。他のボードゲームも見習ってくれれば、もっと家の収納が圧迫されないのに。
中身の大半を占めているのは、このゲームの特徴でもある長方形のドミノ型タイル。紙製ですが厚みがあり、たしかにドミノといえるくらいしっかりしています。
タイルの片面には地形、裏面には1〜48までの番号が描かれてナンバリングされています。
あとはそれぞれのプレイヤーが使用するコマなどです。
・城コマ 4個
・スタートタイル 4個
・国王コマ 4色×2個=8個
準備
プレイヤーはそれぞれスタートタイルの上に城コマを乗せて、手元に置きます。
これが最初の王国で、城以外の領地がない裸一貫からのスタートです。
まず、最初の領地を選択するところから始まります。
タイルを4枚引き、これを番号順に並べ替えて、裏返して地形面を出します。
国王コマを集めて、誰かが手で握るなどしてクジ引き方式で引いていき、順番に好きな地形タイルの上に置いていきます。これが最初の領土になります。
ゲームの流れ
国王となり、価値ある王国を目指すべく、王冠のついている領地をできるだけ広げていくことが目的です。
下記の流れでラウンドを繰り返していきます。最終的には12枚の領土タイルを獲得し、5×5=25マスの王国を作っていきます。
1)領土タイルの準備
争奪の対象となるタイルを4枚を引き、番号が若い方を上にして順番に並べて、表にします。
2)領土タイルの獲得
上に位置するプレイヤー(番号が若いタイルに乗っていたプレイヤー)から、好きなタイルへ国王コマを移動させます。
3)王国領土の拡張
移動後に、元いた領土タイルを獲得して自分の王国につなげていきます。
タイルを獲得して自分の領地として追加していくことによって、お城だけだった王国がだんだん広がっていきます。
勝敗
ゲームが終了したら得点計算です。
つながっている同じ地形の領土ごとに王冠の数×マスの数で得点を計算していきます。
※ここが、わが家ではかけ算の練習になっています。
合計得点が高いプレイヤーが勝利です。
上記でいけば、
- 草原(黄緑) 2×2=4
- 森(緑)0×7=0
- 水辺(青)1×6=6
- 砂漠(黄色)2×7=14
- 洞窟(灰色)5×2=10
で34点となります。
タイル争奪のジレンマと箱庭の楽しさ
タイルの番号が大きいほど王冠の個数が多くなり、価値ある地形となります。でも、番号が大きいタイルを狙うほど、次のラウンドでの順番は後の方。
一番大きい数字のタイルを獲得した場合には、次のラウンドでは、みんなが選択した後の残り物のタイル。
「王冠が多いタイルを取りにいくか、それとも次のラウンドの優先権をとりにいくのか」が、なかなか悩ましいです。
領土タイルを獲得してからは、カルカソンヌやアイルオブスカイのように、地形を組み合わせて王国をつくっていきます。
www.boardgamepark.com
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城は必ずしも領土の中心にある必要はないので、どちらの方向に領土を拡大していくのかも考えどころ。5×5にうまく収まらないタイルは破棄となりますので、地形がうまく繋がるようパズルのように組み合わせていきます。
タイル争奪のジレンマと、王国が広がっていく箱庭的な楽しさが絶妙。さすがはドイツボードゲーム大賞受賞作といえる隙のないつくりです。
唯一難点をあげるとすればプレイ人数。ゲームシステム上、4人がベスト、2人がベター(2人の場合は王様コマを2つ使います)、その次が3人となり、多人数には対応していません。
ルールも簡単で理解しやすく、タイルでの王国の広がりもビジュアル的に映えるので、子供や初心者受けもよさそうです。かつゲームシステムもしっかりしているので、ボードゲームに慣れた人でも楽しめる懐の広さ。
コンパクトで持ち運びしやすいのでボードゲーム布教用としても重宝しそう。サクっと遊べて「もう1回やろう」と繰り返し遊びたくなるおすすめボードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | 5歳くらいからできるかも |
時間 | 20分 | 人数次第 |
人数 | 2人-4人 | 4人がベスト |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 誰でも簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 2人でも楽しい |
総合評価 | ★★★★★ | サクっと誰でも遊べる名作 |
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