インフルエンザで離脱者続出
今年はインフルエンザの流行が終焉せずに、4月に入ってからも学級閉鎖などもあるようですね。
私の職場でも、4月に入ってから季節はずれのインフルエンザが流行。バタバタと周囲がぶっ倒れていき、包囲網が敷かれてしまいました。
頭数が少なくなれば、その分のしわ寄せがきます。年度末のバタバタが終わり、落ち着いて新年度をスタートするはずが、離脱者発生で一気に忙しくなりブログ更新もままならない状態です。
さて、そんな最中、始業時間になっても、チームのMくんが出社してきません。
「次なるインフルエンザの犠牲者か。。。」と、みんなザワザワしているところ、携帯にメールが届きました。
お休みメール
「Mです。おはようございます。37.2度熱がでていたので、今日は休ませていただきたいと思います。」
37.2度? この忙しいときに・・・。
ネコ師匠@自由ネコ(id:gattolibero)さんのブログ記事を思い出しました。
gattolibero.hatenablog.com
現実にも同じようなシチュエーションがあるもんですね。残念ながら元ネタのテレビは見ていませんが、記事の説明によると、番組では微熱の社員を休ませるか出勤させるかについて、議論をしたようです。
私は迷うことなく休暇はOK。休暇申請については、理由に関わらずよほどのヤバいとき以外は受容する考えです。
だって、出勤中に交通事故に遭ったら?家族に不幸が起きたら?いろんな可能性で出勤できなくなる可能性はあります。不測の事態が起きた場合のリスク管理をするのが上司の責任であり、休んだ穴は残ったメンバーでみんなでカバーをするのが組織です。
というわけで、とりあえずMくんには「了解しました。お大事に。」と返しました。
しかし、インフルエンザで離脱者のカバーで疲弊気味の職場。ここにさらなる離脱者、しかも理由が微熱というわけです。
こんなのをそのまま聞いた日には「俺も熱が出てきた。休みたい~。」となり、メンバーの士気はズタボロです。
大本営発表としてはここは情報統制。逃亡兵ではなく名誉の戦死あつかいとします。「どうやら熱が出ているらしい。仕方ない。みんなでがんばろう。」とだけ伝えることにしました。
復帰
さて、次の日、彼は何食わぬ顔で出社してきました。予想外の早い復活に、周囲は驚きます。
「あれ?インフルエンザじゃなかったの?もう大丈夫か?」
「え?あぁ、大丈夫っす。そんなに熱高くなかったから、インフルはないですよ。」
「お前!熱が高くないんだったら来いよ!どれだけ大変だったと思ってるのか!」
のんきな答えに、メンバーからは非難ゴウゴウです。
ひと段落したところで、Mくんのフォローです。
「みんなには、37度で休んだって言ってくれなかったんですね。」
「今朝のみんなの状態を見てわかったろ。出勤停止が多いなか、みんな必死でフォローしてたんだ。微熱で休むなんて言われた日には『お前出てこい!』と反乱がおきたかも引きずりだされたかもしれないぞ。」
「確かに・・・。自分もインフルで休んでる人見てうらやましいなと思ったくらいですし。」
「そういうわけ。事実をありのまま伝えてくれるのはうれしいが、それを受け止める側のことを考えて伝えてくれ。」
「それに、体育会系のA本部長が来て、『Mは今日来てないなぁ、どうした?』と言われたら、『37度で休んでいます』と言ってもいいか?」
「そればっかりはやめてくださいよ!気合で乗り切れの本部長に微熱で休んでるなんて言ったら、一発で降格ですよ!」
実際のところ、休んだその日、本部長はやってきて空席のMくんの席に座り、尋ねていったんですよね・・・。
「いやぁ、なんか熱が高いみたいですね。うちはインフルエンザでバタバタ倒れて大変ですよ。」とトボけることに。
しがない中間管理職、上司にも情報統制をしなければ部隊を守っていけません。
相手の気持ちに配慮したコミュニケーション
さて、忙しいところに気軽に休むような社員は、仕事もイマイチなことが多いんですよね。
微熱で休む気合の不足が問題なのではなく、「忙しいときに休む際に、フォローする周り立場を気にかけれるか」というコミュニケーション力の問題。
今回の件では、例えば「熱と頭痛がひどくて・・・」で十分であり、37.3度という相手に不快を与えかねない中途半端な話は、事実とはいえ誰も幸せにならない不要な情報です。
個人的には「気遣い」とかいうサラリーマン的なスキルは嫌いです。しかしながら、一事が万事ではないですが、相手の立場を考えてコミュニケーションができるかどうかが、会社や顧客のニーズをどう捉えられるかに結構つながってくるんですよね。
Ⅿくんは私の部下から離れていき、今度は体育会系バリバリの上司のところになりました。果たしてやっていけるかなぁ。