最近わが家での稼働率が高い、タイル配置型のパズルライクなボードゲーム「クマ牧場(Bärenpark)」です。
クマのテーマパークを作ろう!
ゲームのテーマと目的
社長「このたび、わが社が新たなコンセプトのテーマパークを建設する。クマがいっぱいの遊園地。その名も『クマ牧場』だ。これでテーマパークのトレンドをネズミからクマに変えていく!」
秘書「確か阿蘇や登別にもクマ牧場という施設があったような気がします。二番煎じでは?」
社長「うちのはただのクマ牧場ではない。クマにシロクマ、パンダ、コアラだっているんだ。」
秘書「社長、コアラはクマじゃありません!!」
社長「ぬぬ…。でも可愛いからコアラもクマでいいんだ!古今東西のクマを集めたテーマパークはここだけ。話題を呼ぶぞ!」
秘書「大変です!ライバル企業もクマを集めだしました。建設を急ぎましょう。」
クマ牧場は、タイルをボードに配置していき、クマのテーマパークを完成させて高得点をめざすボードゲームです。
内容物
ボードゲームとしては比較的コンパクトな箱の中には中身がぎっしり。箱ばかり大きくて中身がスカスカなことが多いドイツゲームでは珍しいかも。
箱の中に効率よく詰めるためか、なんとナナメの仕切り。箱がコンパクトなのは嬉しいけど、ナナメの仕切りはなんとも使いづらい…。
ゲームボードはみんなで共通して取るタイルを置き場のサプライボードと、各プレイヤーそれぞれがテーマパーク建設に使う用地ボードの2種類です。
用地ボードには、最初に使用するゲート付きのボードと、その後の拡張で使用するゲートなしのものがあります。
ゲートには、各国語で「クマ牧場」と書いてあります。芸が細かいですね。
ゲームのメインとなるのがタイル。動物園を構成する施設が描かれています。動物は、クマ、シロクマ、パンダに加え、なぜかコアラが友情出演です。
そのほか、クマモニュメントタイルと、上級者ルール用の契約タイルがあります。わが家では上級者ルールではまだ遊んでいないため、今回の説明では契約タイルは省略しています。
準備
テーマパークの図面を模したストックボードの上に、プレイ人数に合わせたタイルを置きます。
各プレイヤーはゲート付きの用地ボードを一枚ずつ手にとります。
ボードゲームではお約束のスタートプレイヤーは、「一番最近動物園に行ったプレイヤー」です。
初期の手持ちタイルは1枚ずつ。スタートプレイヤーは1マス分のトイレ、時計回りで2番目、3番目になるプレイヤーは2マス分の遊び場タイル、4番目のプレイヤーは3マス分の露店タイルをもって準備完了です。
クマ牧場のルールとゲームの流れ
自分の用地ボードにタイルを配置していくことでゲームは進行します。配置するタイルには得点が記載されているものがあり、得点付きタイルをたくさん配置して高得点をめざすことが目的です。
各手番は、「1.タイルの配置」「2.アイコン効果の適用」「3.クマモニュメントの設置」の流れで進行していきます。
手持ちのタイルの配置
手持ちのタイルから、ひとつを選んで用地ボードに配置します。
配置にあたっては、すでに設置しているタイルに隣接するように置かなければなりません。また、用地ボードからはみ出てはいけません(拡張した用地ボードにまたがるのはOK)。
また、柵で囲われているクマモニュメント設置場所に重ねる形でタイルを置くこともできません。
なお、配置できるタイルが手元にないときパスとなります。雑施設(トイレ、遊び場、露店、川)のうち、好きなタイルをひとつ手にいれて出番が終了します。
用地ボードのアイコン効果の適用
用地ボードには、いろいろなアイコンが描かれています。タイル配置によってアイコンが埋まったら、新たなタイルの獲得をはじめて効果が発現します。
手押し車(ネコ?一輪車?)マークであれば、サプライボード左側から雑施設(トイレ、遊び場、露店、川)のタイルをひとつ選び獲得します。
ミキサー車マークであれば、サプライボード中央からアニマルハウス(または雑施設)のタイルをひとつ選び獲得します。
ショベルカーマークであれば、サプライボード右側にある飼育エリア(またはアニマルハウス、雑施設)からタイルをひとつ選び獲得します。
測量士がいるマークは用地拡張です。拡張用地ボードを手に入れ、好きな場所に連結させます。
クマのモニュメントの設置
タイルの設置により、用地ボードが柵で囲まれたアイコン以外埋まれば、用地ボードの完成です。クマのモニュメントタイルを手に入れ、柵の位置に配置します。
クマモニュメントタイルには得点が記載されています。先着順ですので早く設置するほど高得点です。
ゲームの終了と勝敗
プレイヤーのうち誰かが、3つ目の拡張ボードを置いて4つの用地に施設を配置し終えたら、他のプレイヤーが1回ずつ行動してゲーム終了です。
配置したタイルに記載された得点を数え、得点が高いプレイヤーが勝利します。
ゆる〜いタイル配置競争
基本的には動物が配置された大きなタイルほど高得点。同じ種類のタイルでも、高得点タイルから順に重なっているので、早くタイルを獲得するほど高得点です。
そのため、「大きなタイルを早くとる」ことが勝利の秘訣、とてもシンプルです。
ただ、大きなタイルはいびつな形をしており、あまり考えずにとるとボードにはまらないことも。クマモニュメントも先着順で高得点のため、用地ボードの完成も意識が必要です。
タイルをパズルのように配置していくボードゲームは、ひとつのジャンルとなっていますが、個人ボードにタイルをはめていく2人用専用ゲームの名作「パッチワーク」と似ています。
クマ牧場はパッチワークに比べると、プレイヤーの裕度がかなりあるかも。「いまのピースじゃボードが埋まらない!」というような苦しい思いをすることはなく、ジレンマ的な要素はあまりありません。
タイル争奪以外でプレイヤー間のインタラションは少なめ。それぞれが箱庭的にテーマパークを作っていき、結果としての得点を競っていく、ゆるいプレイ感です。
とはいえ、勝つには相手を意識することも必要。
2人で遊ぶと、将棋のようなアブストラクト(完全情報ゲーム)な感じに。自分のテーマパークをどう構成していくか、先を見た戦略を練っていくことが肝要です。
人数が増え4人になると、自分のターンが回ってくるころには、ストックボードの状況が様変わり。臨機応変な戦略転換が鍵となってきます。プレイ人数でプレイ感はだいぶ変わりますが、2人でも4人でも面白いです。
縛りはなく、あまり悩みやストレスなしにサクサクゲームは進みます。動物園作りという可愛いいテーマも相まって、「パンダいっぱいのパークにしよう!」など、大人も子供もゆったりと楽しめるボードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | |
時間 | 30-45分 | |
人数 | 2-4人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人も子供も楽しい |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 2人でも楽しい |
総合評価 | ★★★★☆ | ゆるく楽しめるタイル配置ゲーム |
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