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(例文あり)読書感想文の書き方と教え方。作文の基本をおさえて夏休みの宿題を片づけよう。

夏休みの宿題のラスボス、読書感想文の書き方のコツ

お盆をすぎて夏休みもいよいよ終盤になってきました。夏休みの宿題もそろそろ大詰めです。

夏休み後半に残ってくる宿題の大物といえば、自由研究と読書感想文。人間、ちょっと面倒なことは後回しにしがちなんですよね。

自由研究の方はテーマを決めて取り組まないといけないので、ある程度計画的に取り組みます。なので、私の子供の頃もそうでしたのが、ラストまで残ってしまいがちなのは読書感想文

今年のわが家もご多分に漏れず、読書感想文が最後でした。


ちなみに、私の勤めている会社では、管理職への昇進試験で作文を書かないといけません。いい歳になっても作文が必要となる悲しい現実。

そして、いい歳になっても作文ができない人が多い!

これって結局のところ、学校で作文の書き方を教えてもらわなかったのが大半の原因なんですよね・・・。


日本の学校は、感想文を宿題として毎回出すくせに「こうやってに書きましょう」という具体的な書き方の指導はほとんどなし。

「とりあえず、プールに放り込めばそのうち泳げるようになるだろう」的な発想です。それで泳げるようになる人もいますが、これで一生泳ぎ方がわからなかったり、嫌いになったりする人もいるわけです。

「作文や論文にはセンスや才能が必要」という誤解もここから生じます。上手な文章にはもちろんセンスが必要ですが、宿題や課題のための一定水準の文章はスキルであり、まず必要なのは基本の型の理解と慣れです。

早いうちから、まず基本の型にはまった作文を書けるようになることが大事だと思っています。コンクール的な評価につなげるには感動させる文章や型破りなオリジナティが必要かもしれませんが、それはあくまで応用編。60点をとるための基本パターンを身に着けるのが先決だと思います。

学校が教えてくれないなら親ががんばるしかない。昔塾で働いていた経験を思いおこしながら、今回、フレームワーク的な発想で親子で読書感想文に取り組んできたことを、記事に書き起こしてみました。

残念ながら作文ができるようになるボードゲームはないので、今回は正攻法です。

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作文に慣れていないのなら、アウトプットを引き出すためのステップを踏もう

作文が苦手だったり、慣れていなかったりする子供は、いきなり書き始めてもなかなか筆が進みません。また、途中で止まってしてまうことも多いです。

高いところまでいきなり登るのが難しければ、ゆっくり一段一段登りましょう。「とにかく書け」と、崖のうえからつき落して上で待っているのはでなく、登る補助になるステップをつくってあげるのがサポート役の親の仕事です。

1)本の感想について親がインタビューしてみる

口に出すことで思考が整理されます。口頭にすると少しずつアウトプットができるのと、追加質問の形でサポートできるので、インタビュー形式はおすすめです。

一人でも、自分自身に自問自答のインタビューをしてみて話し言葉にしてみてみると、意外に整理できるものです。

「なんでこの本にしてみたんだっけ?」

「お友達に『この本読んでみたらいいよ』っていうときには、どこが面白いって話す?」

「誰が登場するお話?どんなところがすごかった?」

「何が一番どこが心に残った?それはなんで?」

「そのときサスケくんはどう思ったのかな?」

「もし自分が主人公だったらどうしてた?」

単文の返答になってしまい「いつどこでだれがどうする」が、上手に話せない子もいます。

そんな子には「『逃げだした』って、だれのこと?」「『キュウリを食べた』って、どこの話だっけ?」と、子どもに追加で質問して不足しているところを補完させてみましょう。

最後に「今答えてくれたのを全部つなげて言ってみて」とすればいいわけです。

慣れてくれば、質問ではなく、下記のようなワークシートを活用して、最初から文字の形にしてみると文書化に近い形になります。
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2)作文の骨組みをつくってみる

後述の三部構成を意識して、「はじめ」「まんなか」「さいご」の大きく3つにわけて、それぞれでどんなことを書きたいか、小見出しにしてみましょう。

さらに、その小見出しごとに書く内容を箇条書きに書いてみます。こうして書いたものは作文の骨組みとして活用することができます。

3)原稿用紙に書く

つくった骨組みに肉付けしながら、文章にしていきます。


以上のように、順番にステップを踏みながらだんだん具体化し、最後に文章として原稿用紙に落としていきます。面倒な回り道のようですが最初はこれが肝心、結果して早くゴールにたどりつけるようになります。

いきなり文章が書ける人は、頭のなかでステップを踏まれているんですよね。

作文は三部構成で書いてみよう

短い論文では、序論、本論、結論の三部構成が基本ですが、読書感想文も三部構成がシンプルで分かりやすいです。


実際のところ、小学校低学年などでは構成を意識する必要はないともいえるのですが、目的を文章の訓練と位置づけると、早いうちから「文章の組み立て」を意識しながら書いたほうが将来につながると思っています。

以下、構成のイメージです。あくまでも標準のイメージなので、自分が書きたいこと、主張したいことに応じてアレンジしていくことになります。

はじめ~本をよんだきっかけ

書き出しでつまづいてしまう人も多いですが、書き出しの定番は「どうやってこの本に出会ったきっかけ」「この本を読むことににした理由」など、きっかけです。

自分の好きなことや、実体験などとうまくつなげてみると伝わりやすいです。

まんなか~心にのこったこと

真ん中の段落には、本のあらすじとそのなかで自分の印象に残ったことを書いていきます。

ありがちなミスは、あらすじをダラダラ書いて紙面を埋めてしまうこと。あらすじは正直なくても構いません。

あらすじを書く場合には、「この本は、〇〇が○○するお話です。」と実際の会話で伝えるレベルで簡潔に記載していきます。その際「いつ、だれが、なにを、どうした」を忘れないことが大事です。

そして「○○が○○したことが、○○なので、心に残った」というように、本の場面と自分が感じたこととを結びつけていきます。ここが感想文のキモです。

注意すべきなのは「なぜ心に残ったのか」という理由の部分。この根拠が抜けおちてしまうと読み手に伝わらないので、意識して書きましょう。

さいご~本をよんで自分はどうするか

最後は、この本を読んでの結論です。「この本を読んで自分が得たこと」「この話をうけた自分のこれからの行動」を書いていきます。

本を読んだら、何かしら得るもの(マイナスでもかまいません)があるはずです。「そんなの何もない」という子供が多いですが、親がインタビューで誘導したり自分自身に問いかけたりしてみると、何かみつかります。

主人公と自分の共通点やお話の中で共感できることをイメージしてみると、書きやすいかもしれませんね。

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実際の例文~親が自分で書いてみよう

さて、作文の書き方のウンチクを書いているサイトは多いですが、実際の例を挙げているところは少ないです。

そこで、実際の作文のイメージができるよう、ザザッとではありますが実際に書いてみます。

目指すのは上手な作文(これは私はセンスがないので無理)ではなく、60点を目指す、型にはまった標準的な作文。

題材は、青少年読書感想文全国コンクールの低学年の課題図書「なにがあってもずっといっしょ」。この本についての読書感想文。

この作品、周囲とのコミュニケーションがテーマ。子供には主人公の犬のサスケに自分を投影して読んで考えてもらいたいと思える、いいお話です。

なにがあっても ずっといっしょ

なにがあっても ずっといっしょ


文章は低学年を若干意識してみましたが、低学年も中学生でも、表現は多少変わっても基本となる構成は同じです。
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基本的な形での作文に書き慣れてきたら「印象に残ったシーンを最初の書き出しにしてみる」「自分のエピソードを前面に出してみる」など、表現の工夫をしていけばいいと思います。

ちなみに、過去の受賞作の作文を参考にするのは、優れた表現や感性に目移りして基本が分からなくなるので、「標準の型を身に着ける」という観点ではあまりおすすめできません。

むすび

上記のようなフレームワーク的な書き方について、特に日本の教育者の方などは、「型にはまったことを子供にさせると、自由な発想が阻害される」と嫌悪感を抱かれる方も多いと思います。これはこれで一理あり、近年のコピペで宿題をやる文化のまん延は私も危惧するところです。

ただ、欧米的なフレームワーク活用のメリットは、「ゼロから考えるより早くできる」「誰でも最低レベルに到達できる」こと。型を抜いたような低品質なものになるリスクもありますが、アレルギーが多い作文にとって、メリットの方が大事だと思うんですよね。

ビジネスの世界においてフレームワークを活用した欧米的な経営と、経営者のKKD(経験・カン度胸)を重視する日本的経営のようなもので、本質的にはアプローチ方法の違いで、それぞれ長短があるところをいいところを活用していけばよいと思っています。

「型にはまったことができてからこそ、型破りなことができる」という考えもあります。

パブロ・ピカソも、最初から抽象画を描いていたかというと、そうではなく写実画の腕前も素晴らしい。ジャズの巨匠ジョン・コルトレーンも晩年は前衛的なフリージャズに傾倒していきますが、初期はいわずもがなの名演ぞろい。枠から飛び出すのは、枠におさまることができなくなった人の特権だと思っています。


なお、子供の読書感想文をみていて「どうしてなかなか書けないの?」「なんでこんなに時間がかかるの?」と感じてしまったり、子供に言ってしまったりする親も多いです。

そんな親御さんには、ぜひ自分自身で書いて体感してみることをオススメします。「言うは易し」で、作文って慣れていないと意外と時間がかかって書けないものです。

慣れてくるまでは難しい読書感想文。子供がアレルギーになってしまわないよう、上手にサポートして楽にやっつけましょう。