2018年のドイツ年間エキスパートゲーム大賞にノミネートされた紙ペンゲームの傑作「ガンツ・シェーン・クレバー/ガンシュンクレバー(Ganz schön Clever)」です。
"Ganz schön"はドイツ語で「とても美しい」という意味ですがここでは強調表現。"Clever"は英語と同じで「賢い」の意味。
というわけでタイトルのガンツ・シェーン・クレバーは「ものすごく賢い」という意味です。
タイトル通り賢い選択が求められる紙ペンゲームです。
5エリアのビンゴの同時進行で高得点を狙え
ゲームの概要と目的
ひとり1枚使用する記録シートには、黄、青、緑、オレンジ、紫の5色のエリアが描かれています。各エリアは、サイコロの色と目に応じてビンゴゲームのようにマスを1つずつ消すようにできています。
5色のエリア対応にワイルドカードの白を加えた6個のサイコロを振って、5つのエリアのビンゴを同時に進行していきます。6ラウンドを進めていき、獲得できる得点を最大化することが目的です。
内容物
箱の中にはメインに使用する紙製の記録シートが束で入っています。それに加えてシートに記入するためのペンが4本。色が分かれた6色のダイスがこのゲームのコンポーネントです。
WEBアプリで無料で楽しむガンツ・シェーンクレバー
慣れれば簡単なのですが、エキスパート部門ののノミネート作ということもあり、若干とっつきずらい面もあるガンツ・シェーン・クレバー/ガンシュンクレバー。
テーマ性も全くなくシステマチックなルールなので、私自身、実は購入から1年近く食指が動いていませんでした。
しかし遊んでみると、話題作だけあって面白い!なので、最初にルールを理解して遊ぶことがこのゲームの一番のハードルだと思っています。
私は無料で公開されているウェブアプリでルールをつかむことをおすすめしたいと思います。下記のWEB版では、ソロプレイルールで無料で制限なく遊べます。なんとも太っ腹な計らいですね。
スマホで遊ぶと有料スマホアプリ版とほぼ同じ雰囲気。得点記録がされない以外はほとんど変わらない操作性で楽しむことができます。
製品版を持っている人向けということか、ルールは記載されていませんので、簡単に遊び方を記載したいと思います。
WEBページを開いてから、再生ボタンのようなマークを押せばすぐにゲームスタート。
下記のようなシートを横向きにした画面が登場してきます。
シート構成に解説を加えると以下のとお。
基本のルール
ゲームは6ラウンド制です。1ラウンドは、前半(自分のダイスを振って3回マーク)と、後半(相手のトレイにあるダイスを使って1回マーク)で基本4回シートをマークをすることができます。
前半戦は下記のような手順
- 「würfeln」をクリックしてダイスを振る
- 振ったダイスからエリアをマークするために使うダイスを選ぶ
- マークするエリアをクリックする
6つのダイスを振ってから、そのうち好きなダイスを1つ選択し、そのダイスに対応するエリアにチェックするか(青、黄、緑の場合)、数字を書き込み(オレンジ、紫)ます。
白のダイスはジョーカーとして、他の色の代用ダイスとして使用することができます。使用したダイスは右下の欄に置かれます。
なお、選択したダイスよりも小さいダイスは銀色のトレーに置かれ、そのラウンド中では使用できなくなります。そのため、最初に大きい目を使用すると2回目以降のダイスが使用できなくなるリスクがあるため注意が必要です。
3回ダイスを使用したら(あるいはもうダイスが使用できなくなったら)NEXTをクリックし、ラウンドの後半です。
後半は以下のような手順です。
- 銀のトレーにある3つのダイスからマークするために使いたいダイスを選ぶ。
- マークするエリアをクリックする。
他のプレイヤーが使用せずに銀のトレーに残ったダイスから1つを選択してマークします。他のプレイヤーが使わないダイスのため、比較的小さな目のことが多いです。
チェックによるボーナス発生
チェックする場所によっては、マスの下にアイコンが描かれており、それぞれ対応したボーナスが獲得できます。
- 追加アクション(黒):追加アクションが
- コンボ(各色):特定の色のマスを追加でマークできる
- キツネ(赤):ボーナス得点として最低得点エリアと同額を獲得
高得点を狙うためにはボーナスの獲得が必須ですので、積極的にとっていきましょう。
追加アクション
追加アクションを獲得した場合には、右下部分にストックされ、各ターンにおいてアイコンをクリックすることで使用することができます。
- 追加ダイス:使用したダイスを1回だけ再利用してマークできる
- 振り直し:直前に振ったダイスをもう一度振ることができる
勝敗
複数人プレイのときは、最高得点をとったプレイヤーが勝利。ソロプレイのときは、自己最高得点を目指しましょう。
ダイス運に左右されるけれど、やりこむほど得点が増えていく不思議。
序盤はどんな目が出ても大抵リカバーできるのですが、ラウンド進むことにマス目が埋まり、選択肢が狭まり苦しくなってきます。
最終ラウンドは、一回の選択が致命傷に。「あのときオレンジをチェックしておけばよかった!」「こんなところでどうして1ばっかりでてくんだ!」と、後悔も。
だんだん苦しくなる様子は、まるで何にでもなれる子供の頃から歳をとり、大逆転が難しくなってくる人生のよう。
高得点のコツは、コンボをたくさんゲットしてマークの数を増やすこと、各エリアを万遍なく得点し赤キツネによる追加ボーナスを獲得することです。
はじめのうちは100点そこそこしかとれませんが、コツを掴んでくると200点超えもできるようになってきます。
ダイス運次第のゲームなのに、だんだん上手になってくるところがこのゲームの魅力。出目によって踊らされるなか「今の局面で最善の選択肢はなんだろう」と最善手を考えるのが好きな人にはたまりません。
見た目がとっつきにくいのが難点ですが、コンボが連続できまったときの爽快感が楽しいゲームです。
面白いか面白くないか、ぜひ無料のウェブ版を200点とれるまでプレイしてみてください。ハマる人はトコトンまでハマると思います。
200点がとれるようになったら300点を取りたくなり、高得点が取れるようになってくるとライバルと対戦したくなる。何度でも繰り返し遊びたくなる中毒性ある紙ペンゲームの名作です。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | |
時間 | 30分 | デジタル版は慣れれば5分くらい |
人数 | 1-4人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★☆☆☆ | テーマ性もなくとっつきずらいかも |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人向け |
2人でも楽しい | ★★★★★ | 1人でも楽しめる |
総合評価 | ★★★★☆ | 爽快なコンボで何度でもプレイしたくなる名作 |
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