夜12時の鐘とともに、いなくなったシンデレラ。後に残されたのはガラスの靴。
王子は昨夜一目ぼれした相手を探すため、おふれを出します。「ガラスの靴がぴったり合う者を余のお妃とする」
おふれを見た国中の女性たちは「私こそシンデレラだ」と主張しだします。
さて、本物のシンデレラじゃない女性が、靴を履けちゃったらどうなったのでしょうか。昨夜の女性を足の大きさで判断する王子、ちょっとオツムが弱いのかも。
そんなシンデレラをテーマにした、大気圏ゲームズの同人ゲームがオリジナルのカードゲーム「シンデレラが多すぎる(Too many Cinderellas)」です。
自分の親類縁者カードをシンデレラに仕立てあげ王子の結婚相手にしよう
ゲームのテーマと目的
王子は昨夜の舞踏会で一目惚れした相手と結婚することを決意しますが、実は相手のことをよく覚えていません。
「皆のもの、舞踏会に来ていたシンデレラを覚えておらぬか?」
それを聞いた王子の家来たちは、これ幸いにと親類縁者をシンデレラに仕立てあげようと画策します。
「王子、シンデレラは男性ではありませぬぞ!」「まことか!」
「シンデレラが多すぎる(Too many Cinderellas)」は、カードで条件を宣言してシンデレラ候補を絞り込み、最終的に自分の親類縁者であるカードをシンデレラにするのが目的のカードゲームです。
内容物
箱のなかにはカードと、OK-NOチップ、そしてシンデレラといえばガラスの靴というわけで、ガラスの靴トークンが入っています。
カードはたったの18枚。ツクダヒナミさんがアートワークを手がけたかわいらしいカードイラストには18名のシンデレラ候補が描かれています。
カードに描かれている数が少ないほど有力な候補者ということで、小さいカードほどマトモなシンデレラ候補。数が大きいカードには、男性など変な候補が混ざっています。
準備
プレイヤーにカードを4枚とOK-NOチップを1枚ずつ配ります。カードの残りは山札として置いておきます。一番若い人がスタートプレイヤーです。
「シンデレラは多すぎる」のルールとゲームの流れ
順番に手札からカードを1枚ずつ出していきシンデレラ候補を絞り込みます。2枚ずつ出したあと、残ったカードからシンデレラ候補となるカードを出して決戦をします。
カードの効果
カードには数字でカードの強さと、候補者の特徴、場に出したときに適用されるシンデレラの条件が描かれています。
このカードの場合、強さは5、「ヤング、金髪、ワイン好き、王族」の特徴があり、カードを出した場合「紅茶好きではない」の条件で、「紅茶好き」の候補者を除外できます。
ゲームの流れ
流れは公式のマンガがよく分かるかも。
手番では、4枚の手札のなかから1枚を場にだし、シンデレラの特徴を宣言します。先ほどの例なら「紅茶好きではない」となります。
次に、他のプレイヤーはこの条件に異議があるかないかをOK-NOチップを一斉にだします。
NOのチップが1枚でも出されたら、この条件は否定されたことになります。出したNOチップはカードに重ねて回収します、すなわちNOの宣言はゲーム中一度だけしかできないわけです。
出されたカードは並べていきます。ゲームが進むにつれ、条件が累積されてシンデレラ候補の条件が絞りこまれていくわけです。
ゲーム終了と勝敗
各プレイヤーが2回ずつカードを出したら、最後の条件として山札からカードを1枚公開し、シンデレラの条件が全て確定します。
プレイヤーは手札のなかで、条件に合致するカードをシンデレラ候補として出し(この時点で条件に合うカードがない場合は出せません)ます。出されたカードのなかで一番数字が小さいプレイヤーが勝利します。
勝者はシンデレラのガラス靴を手に入れて終了です。
(ガラスの靴は実質的にゲーム中は意味をなしていません。飾りみたいなもんですね。)
有効な条件は「大食いでない」「1~4でない」「メガネではない」「10代ではない」「数字の強さが逆転する」
「1~4ではない」が出されたことで、小さいカードを温存していたプレイヤーの候補が軒並み脱落、変な候補ばかりでてきました。しかも強さが逆転してしまったので、オジサン候補が見事シンデレラとなりました。
サクッと終わるライトなゲーム
OK-NOチップは1度しか使えない。どこで使うのかタイミングが考えどころです。できるだけ終盤で使いたいところだけれど、温存しすぎてタイミングを逸してしまうことも。
手札の4枚は、場に出す条件として使用することも、最後の候補者としても使うので、どちらで使うかを考えるのかが戦略となります。
最終勝負に備えて1や2のような小さいカードを温存していくのが基本ですが、小さいカードをもってない側はそれに対抗してそれを蹴落としにかかるので、思惑が交錯します。
少ないカードで楽しむゲームということで、ラブレターのような駆け引き中心のミニマムゲームの類です。
www.boardgamepark.com
ただ、ラブレターよりも真剣勝負な感じはありません。記憶力も必要もなく深く考えずカードは出せますし、「よ~し、今回は婆さんシンデレラ推しで」と、ネタに走る人もでて展開が読めないことも。
「数字の強さが逆転する」など、どんでん返し条件もあって、番狂わせなシンデレラとなって大爆笑。10分程度の短時間で遊べてシンデレラという誰でも分かりやすいテーマもあって、肩の力を抜いて気楽に楽しめるゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 10歳以上 | 7歳くらいからできるかも |
時間 | 10分 | |
人数 | 2-4人 | |
日本語化 | 不要 | 日本語版 |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★★ | とても簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人が楽しい |
2人でも楽しい | ★★☆☆☆ | 2人では変則ルール |
総合評価 | ★★★★☆ | ほんわか遊べるライトなゲーム |

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