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職場で新型コロナ陽性者が発生。どうする?

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新型コロナウイルスの感染者増加は止まることを知らない状況。「どこから感染したのか」と感染経路を徹底的に洗い出していたのは今は昔。もはや誰がいつ感染してもおかしい状況となってきました。

そしてついに、私の職場でも陽性者が発生していまいました。

ウイルスは無慈悲にやってきた

感染リスクはある意味確率の問題。どんなに感染対策をしていても、活動して人と関わっている限りゼロにはなりません。

「コロナはただの風邪」とマスクを外して叫んでいる人や、毎晩飲み歩いている人が感染すれば自業自得ともいえますが、現実はそう都合よくいかないもの。

私の職場で感染者第一号となったのは、皮肉なことに感染対策をしっかりやっていたワーキングマザーの方でした。

家の外との行き来は会社と近所のスーパーのみ。在宅勤務も5割程度実施。女性の多くが楽しみにしている同僚とのランチもせず一人で食べるなど、感染対策では模範的な行動をしていた人。したがって感染経路はまったく不明。緊急事態宣言後もいっこうに人が減らない通勤電車かもしれません。

受診した医療機関では、肺炎のため入院が望ましいと診断されました。しかしながら、一刻を争う重症ではないため、病床の関係で優先度は低く設定され待機です。

容態が急変するリスクもあるなか、何かあったときに対応してもらえる入院がよいのが心情です。ただ、治療法も確立されていない中、安心のために入院していていたら、病床はいくらあっても足りないのが現状でしょうね。

重症患者が次々と増える状況のなか、待機列の前にどんどん患者が入り、彼女は結局最後まで順番が回ってきませんでした。

幸いなことに症状は最初から重症化することなく、自宅療養のまま回復したので胸をなでおろしました。

「旦那は家事が全くできないので、もし入院していたら家庭崩壊。結果して入院できなくてよかったです」と彼女曰く。これもまぁ、結果論ですけどね。

彼女の場合、家事をこなさないといけないため自宅の部屋で隔離して安静にすることもできず、家庭内では感染が広がってしまいました。家庭内で陽性者と陰性者が混在する状況もあるなか、家事の協働の大事さを改めて実感しました。

 

危機的状況で人の本質がわかる

職場で実際に陽性者がでたのは今回初めて。現実に起きた危機的状況を目の前に、いろいろな人間模様が見えてきました。

「滞っている仕事をこちらで受けもつよ」「バックアップに人員送らなくてもは大丈夫?」と支援の声をかけてくれる他部署の人。困っているときにはその気持ちだけでも嬉しいものです。

一方で、「こんな忙しい時期に感染者を発生させるとは危機管理がなってない」「先日そっちのメンバーと立ち話したが感染してないだろうな」「そちらの部署とは対面での打ち合わせは当面やめさせてもらうから」と、露骨に菌扱いしだす心ない人も。

「あぁ、こういう人だったのか」と、ウイルスという見えない恐怖への対応を通じて、人の本性が見えてしまいました。

陽性者の発生したときに業務を縮小することは想定していましたが、人心がここまで変化するとは全くの予想外でした。

 

どこまでリスクをとるべきか。結局自分で考えるしかない。

事前にシュミレーションしていたこともあり、今回の感染者発生に伴って職場のチームはいったん出社を控えさせ、仕事は必要最小限とする半ば開店休業状態にしました。

保健所の判断よりも踏み込んだ対応をしたので「そこまでやる必要があるの?」「いつになったら仕事ができるの?」の声も出ました。ただ蔓延のリスクを考えると、保健所判断は最低限だと評価し多少の仕事が止まってもできるだけの方策はとりたいと考えました。

健康に代替できるものはなく、万が一が起きたら取返しがつかない可能性もあるなか、何を犠牲にすべきかという考えです。

残念ながら、どんなに感染対策をやっていても感染するときはしますし、無頓着でも感染しない人もいます。コストを伴う感染対策はどうしても「やり損」「やったもの負け」になってしまうところが多分にあります。

このあたりが各人の価値基準に依拠する「自粛」に任せる対策ではうまくいかないところですね。

 

感染リスクと経済活動との天秤は、どこまでリスクをとるかの話であり、バランスが非常に難しいです。みんな何もせずに家にいれば感染は止まりますが、そんな綺麗事では世の中まわりません。

どこまで許されるかの判断は難しく、状況によっても判断は変わります。私自身も今後も感染が広がり備えが尽きた時に余裕ある対応ができる自信はまったくありません。

ただ、私個人としては「家族や仲間の健康を守ることを第一にすること」「リスクにさらされながら活動している医療関係者のことを考えること」を軸にして、自分の行動を決めていきたいと思います。

ちょうど同じ時期に取引先で、新人歓迎の宴会がクラスターとなって重症者も発生し職場が事実上閉鎖された事例がありました。

これも結果論でしかないのですが、うちの職場の場合は、更なる感染者が出なかったこと。本人が重症化せず回復したことが何よりよかったことだと思っています。