80年代〜90年代ファッションをイメージしたデザインのシンプルなカードゲーム「トレンディ(Trendy)」です。
ボードゲーム業界では、過去の名作をアートワークを変えて再発売することも多いです。本作はボードゲーム界の巨匠ライナー・クニツィア氏が2000年にリリースしたカードゲームの国 リメイク版となります。
推しブランドでトレンドを作ろう
テーマと目的
今のはやりを見て流行にのっかるか、それとも自ら流行を作り出すか。トレンディは推しのファッションブランドを流行に乗せることが目的のカードゲームです。
内容物
小箱の中にはカードのみ65枚。
右肩の数字によって3、4、5、6、7のカードの種類があり。それぞれが80〜90年代をイメージしたファッションブランドを示しています。この世界観がなかなか。
- 3 ストリートファンファッション B-THREE
- 4 渋谷のアメカジ フォーシーン
- 5 渋谷のギャルブランド ファイブ
- 6 原宿の古着ブランド S.I.X
- 7 表参道のDCブランド ナナセブンシチ
アートワークの力の入りようは、カードの絵柄がすべてユニークな点にも表れています。
実際のゲームシステムとしてのカードの違いはブランドごとに3種類。特別なカードとして、右肩の数字が2つついたダブル押しカード、バツがついたアウトカードが1枚ずつあり、残りは通常カードです。
古着ブランドシックスのダブル推しカードは、個性を追求したシノラーになっていますね。
「るるぶ」をもじったルールブック、こういうセンスも個人的には大好きです。
準備
カードをシャッフルして6枚ずつ配り、残りを山札にすれば準備完了です。スタートプレイヤーはカードを配ったディーラーの左隣の人です。
トレンディのルールとゲームの流れ
自分の手がけるブランドをトレンドに乗せて得点をたくさん集めることが目的です。
時計周りに順番に進行し、手番では6枚の手札の中から1枚を自分の前に出し、山札から補充します。
トレンド発生
場にそのブランドの数字と同じ枚数カードが出されたら、トレンド発生です。
流行になったカード以外は捨て、トレンドのカードを得点として各自獲得します。
ブランドの衰退
アウトカードが出されたら、そのブランドの人気が失墜します。場に出ているカードのうちアウトカードに対応した種類のカードを全部捨てます。
勝敗
山札が全部なくなったあと、その次のトレンド発生でゲーム終了です。
獲得したカードの右肩の数字を合計(ダブル推しカードは得点ではダブルにはならない)し、一番得点が高いプレイヤーが勝者です。
「推しブランドが流行って!」ゲームシステムとアートワークがマッチ
数字が大きいブランドほど高得点なので、6や7のカードを集めたいところですが、すぐにトレンド発生となる3や4のカードに流されてします。小さくあつめるか、大きな流れを作るのか悩ましいです。
自分でカードを溜め込もうにも、手札の上限は6枚。特定のブランドばかりもつと場のトレンドに乗り遅れるリスクも高くなってしまいます。
手番で出せるカードは1枚だけ。自分だけでなかなかは流行を起こすことはできません。したがって他のプレイヤーにいかに相乗りするかが大事です。
ライバルとWIN-WINでトレンドを起こしながら、最終的に自分が頭一つぬけることを目指します。
名作競りゲーム「モダンアート」から価格の概念をなくしてシンプルにしたプレイ感。
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場の流れを変えてしまう、ダブル推しカードやアウトカードがたくさん引けるかどうかの運要素も強めですが、それらも含めコントロール不要素の中での判断が必要な適度な悩ましさです。
推しのブランドを流行に乗せるゲーム内容とアートワークがベストマッチ。20年以上前の作品ですが、アートワークによって文字通り「古くて新しい」カードゲームになっています。
こだわりのアートワークがツボに入るようなら、ぜひとも遊んでほしいおすすめカードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
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年齢 | 8歳以上 | |
時間 | 20分 | |
人数 | 2-4人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★☆ | シンプルで初心者でも簡単 |
大人も楽しい | ★★★★☆ | テーマは大人向け |
2人でも楽しい | ★★★☆☆ | 2人でもあそべる |
総合評価 | ★★★★☆ | 古くて新しい名作カードゲーム |