昭和におけるデジタルゲームの草分けといえば「インベーダーゲーム」。タイトー社が出した「スペースインベーダー」はアーケードゲーム史上最大ヒットとなり、当時の日本では社会現象ともなりました。
というものの、ブームは40年以上前。今やいい歳をした私でも正直リアルなブームを体感してはいません。ゲーム機がテーブルの喫茶店やゲームセンターも絶滅寸前のなか、今の若者には風景すらイメージできないかもしれませんね。
さて、そんなインベーダーゲームがアナログゲームになった1人または2人で遊べる「フリードマン・フリーゼのグリーンベーダーゲーム(FIRE!)」です。
インベーダーゲームがカードゲームに。エイリアンを倒して宇宙を救え!
テーマと目的
宇宙から襲来してきたエイリアンを撃退しましょう。
エイリアンを倒すには、エネルギーをチャージして撃墜することが必要です。
内容物
コンパクトなケースには、正方形のカードが89枚入っています。
カードにはインベーダーや自機が描かれています。フリードマン・フリーゼの最近のゲームではよく活用されるメカニクスですが、カードはシャッフルしないで使います。
準備
ルールブックの指示にしたがって、山札の上からカードをとって並べていけば準備完了です。
場の上部には、撃墜すべきインベーダーが並び、その下に3つの自分の機体。右に機体にチャージするバッテリーカードの山がきます。
「フリードマン・フリーゼのグリーンベーダーゲーム(FIRE!)」のルールとゲームの流れ
機体にエネルギーをチャージしてビーム発射。エネルギーが尽きるまでにインベーダーを全部撃墜させることが目的です。
手番では、エネルギーカードの山から1枚めくり、3つの機体のうちのいずれかの下に並べていきます。
機体の下にあるバッテリーカードの数の合計が10以上となったらチャージ完了で、ビームが発射されます。ビームの攻撃力は、(合計-10)×照準の数(≒カード枚数)。
上の写真のケースで、合計13で照準が4枚場合には、3x4=12の攻撃力となります。
任意のインベーダーを選び、攻撃します。カードの下段にある防御力を上回っていたらダメージを与えたこととになり、カードを90度傾けます。防御力を引いても残った攻撃力がある場合には、さらに攻撃ができます。
最終的に4回ダメージを与えれば撃墜となり、カードを裏返します。
攻撃が終了したら、バッテリーカードのうち1枚が使用不能となり、このラウンドから除外します。残りのカードは捨て札として山札の隣に重ねておきます(山札がなくなったら使用)。
ラウンド終了
全部のインベーダーを撃墜したらラウンドクリアです。次のラウンドに進みます。
一方で、バッテリーが尽きてインベーダーを攻撃できなくなったらゲームオーバーです。
エネルギーのマネジメントが大事のヒトを選ぶゲーム
バッテリーの合計が10だったら攻撃力はゼロですが、10以上なのでビーム発射。ビームを発射するたびにバッテリーカードは1枚ずつ消耗するため、カード合計が大きくなるようカード配置のやりくりが大事です。
どう並べていくと最適なのか。パズルのような感じで頭を悩ませます。ラウンドが進むたびに複雑になり、苦しさが増してきます。
インベーダーゲーム自体を楽しんだ世代ではないのでよくわかりませんが、インベーダーゲームの魅力って次々撃墜していく爽快感な気がしますが、このゲームは限られたリソースでギリギリ倒す印象で、爽快感はありません。むしろラウンド終了時には「何とかクリアできた」という安堵感でしょうか。
いつもながら尖ったボードゲームを作る奇才ボードゲームデザイナー、フリードマン・フリーゼ氏ならではの作品。テーマをはじめかなり人を選びそうですが、今はお値打ちで売られているようですので、パズル感覚でソロで黙々と遊びたい人には良いかもしれません。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 10歳以上 | |
時間 | 25分 | 各レベルあたり |
人数 | 1-2人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人向け |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 1人または2人 |
総合評価 | ★★☆☆☆ | 人を選ぶかも |
フリードマン・フリーゼのグリーンベーダーゲーム 完全日本語版
- 発売日: 2020/02/13
- メディア: おもちゃ&ホビー