人付き合いが苦手な女子高生が、ボードゲームを通じて同級生との友情を深めていくアニメ「放課後さいころ倶楽部」の放映がはじまりました。
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ボードゲームというニッチなジャンルを題材とした作品が、深夜枠とはいえ地上波で登場するとは、ボードゲームの認知度の高まりを感じます。
残念ながら私の住む地域では地上波では放映されていないので、Amazon prime videoにて家族で視聴しました。
女子高生が主人公ということで、いい歳した私からするとちょっと眩しい設定。ただ子供たちは「ごきぶりポーカーのゴキブリ!」「ナンジャモンジャ!」「アイスクールがある!」と、いつも遊んでいるボードゲームが背景に登場してテンションが上がっていました。
というわけで、放課後さいころ倶楽部の第1話に登場した、色とりどりの絨毯タイルが特徴的なボードゲーム「マラケシュ(marrakech)」です。
マラケシュはジブラルタル海峡を挟んでスペインの対岸にあるモロッコ王国の都市の名前。マラケシュの市場の絨毯商人となって商売敵と競っていくボードゲームです。
マラケシュの絨毯商人になってお金を稼ごう
テーマと目的
マラケシュの市場はいつも大賑わい。商人たちは、絨毯を所狭しと敷き詰めて、自分の絨毯をアピールしています。
ライバルに負けないように、お金を一番稼ぐ有能な商人は一体だれでしょうか。
内容物
ゲームボード、コイン、ダイス、絨毯タイル、木製コマが入っています。
コインとダイスは木製でなかなかいい感じ。コインは金色が5ディルハム、銀色が1ディルハム。
そしてこのゲームの一番の特徴は布製の絨毯タイル。赤、青、黄、茶の長方形の絨毯が57枚あります。
コマは愛嬌あるおじさんコマ。デジタルゲームの主人公は少年少女が定番ですが、アナログゲームの世界ではおじさんがちょいちょい登場します。「醤油さし」に似たこのおじさんにはアッサムという名前がついています。
準備
プレイ人数に応じて絨毯をもちます。
- 4人:12枚
- 3人:15枚(青以外を使用)
- 2人:12枚x2色
コインを金銀5枚ずつ、合計30ディルハムを各自初期資金として受け取ります。
ボードを広げて中央にアッサムを置き、スタートプレイヤーを適当に決めたら準備完了です。
「マラケシュ(marrakech)」のルールとゲームの流れ
ダイスを転がしてアッサムを動かしつつ、自分の絨毯を敷いていきます。自分の絨毯に他のプレイヤーがとまれば使用料としてディラハムを徴収でき、たくさんのお金を集めることを競います。
手番は時計回りに順番に進行し、
- アッサムの進行方向を決める
- ダイスを振ってアッサムを進める
- 絨毯の使用料を払う
- 自分の絨毯を敷く
の4アクションで構成されます。
1)アッサムの進行方向を決める
まず、アッサムの向きを変えて、進行方向を決めます。
動かせる方向は、右に90度、左に90度、そのままの3つ。180度動かし後ろを向くことはできません。
2)ダイスを振ってアッサムを進める
次にダイスを振り、出た目の数だけアッサムを進めます。
ボードの端に到着してはみ出る場合には、ボード上に描かれて絵のとおりにクルッと回った先のマス目に方向を変えて進みます。
3)絨毯の使用料を払う
アッサムが止まったマスに、他のプレイヤーの絨毯が置かれていた場合には、ディラハムを払わなければなりません。
払うお金は、同じ色の絨毯がつながっているマス目の数です。
4)絨毯を敷く
最後に、アッサムが隣接しているマスにかかる形で自分の絨毯を1枚敷きます。
他のプレイヤーの絨毯に重なるように配置しても構いませんが、ひとつの絨毯を覆い隠すように敷くのはNGです。
勝敗
みんなが絨毯を敷き終わればゲーム終了です。
手持ちのディラハムに、見えている自分の絨毯のマス目の数x1ディラハムを加えたのが得点で、一番多いプレイヤーの勝利です。
シンプルで見た目もよい初心者キラーゲーム
マラケシュはよくある「ダイスを振って行先を決める」のではなく、「進む方向を決めてからダイスを振る」システム。このルールのせいもあってダイスの出目次第で結果は大きく変わります。
どれだけ進むかは天のみぞ知るなかで、どこに自分の色の絨毯をたくさん敷き詰めておくか、どうやってそこに誘導していくか。確率と先の展開を想像しながら進めることが肝となります。
アニメのシーンにもありましたが、ときには自分の絨毯に誘導するために、あえてライバルの絨毯の方へ飛び込む「リスクをおそれないこと」も大事。リスク管理が重要なゲームです。
リードしているプレイヤーの絨毯は、みんな踏まないようにするので、意外とゲームは接戦になります。
アニメ「放課後さいころ倶楽部」では、主人公の武笠美姫が初めて出会うボードゲームとしてこのマラケシュが登場します。まさに初心者向けとしてぴったりのボードゲーム。
見た目がカラフルでルールがシンプル、ボードゲームの醍醐味であるプレイヤー間のインタラクションもしっかりあり、初心者キラーのボードゲームといってもいいでしょう。
色とりどりの絨毯を並べるのが楽しいのか「あたしも遊ぶ!」と、うちでは3歳の下の子がしきりに遊びたがります。ルールは何とか理解できますが、展開を考えることができないので、さすがにゲームにはなりませんが…。
難点は国内ではあまり流通していないところ。私は長らく欲しくて結局海外通販で購入しましたが、見かけたらぜひ遊んで欲しいボードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | 6歳くらいから |
時間 | 30分 | |
人数 | 2-4人 | 4人がベスト |
日本語化 | 不要 | 海外版も多言語版 |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 誰でも簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★★☆☆ | 2色使ってそこそこ遊べます |
総合評価 | ★★★★★ | 初心者キラーのボードゲーム |
ギガミック (Gigamic) マラケシュ (Marrakech) [正規輸入品] ボードゲーム
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: おもちゃ&ホビー