古代ローマ時代に、巨人敵国から守るために都市全体を城壁で囲って籠城した、カルカソンヌという都市が南フランスにあります。
「カルカソンヌ(Carcassonne)」は、この世界遺産にもなっている城塞都市カルカソンヌを舞台にしたゲームです。
親子で遊べる本格的なボードゲームという観点では、東の横綱がカタンなら、西の横綱はこの「カルカソンヌ(Carcassonne)」。2001年のドイツ年間ボードゲーム大賞を受賞し、パズル要素やプレイヤー同士の駆け引きがとても奥が深く、全国大会も開かれているほど人気のボードゲームです。
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タイルを置いて街を広げていこう、家来も忘れずに。
内容物
ボードゲームですが、ボードといえるのは得点計算用のボードくらいで、ほぼタイルで構成されています。
●得点ボード
●地形タイル(72枚)
●プレイヤーの駒(5色×8個)
準備
各プレイヤーで好きな色の駒を選びます。
8つの駒のうち1つを得点ボードのスタート位置にセットして得点記録用とし、手持ちとして駒7つを家来の駒として使います。
タイルは裏向きにして重ねて山にしておきます。都市と道が1本だけ描かれているスタートタイルを中央に置き、最初のプレイヤーを決めたらスタートです。
ゲームの流れ
順番に、一人ずつ以下の行動を行います。
1)地形タイルを1枚引いてつなげる
2)設置したタイルに必要に応じて家来を派遣する
3)施設が完成したら得点を獲得する。
1)タイルで街を広げる
順番がきたら、地形タイルを1枚引きます。
引いたタイルは、今置いてあるタイルとの関係で、道や都市が途切れてしまわないような位置に隣接させて、並べていきます。
2)家来の駒を派遣して領土確保
地形タイルを並べる際に、領土獲得のため、タイルに描かれた都市や道、修道院などの施設の上に、家来の駒を置くことができます。
家来を置いた施設は、得点計算の際に自分の支配地として、得点を獲得できます。
ただし、自分のものを含め、置こうとしている場所とつながる同じ施設ににすでに駒が置かれている場合は、2つ目を置くことができません。
左側の都市にすでに赤の駒が置かれているため、タイルの右側の都市に青の駒をおきました。
3)完成した施設の得点
タイルを並べた結果、都市や道路などが完成した場合には、得点を計算して置いていた家来の駒を手元に引き揚げます。
得点を獲得した分だけ、得点ボードの駒を進めていきます。
得点の計算
施設が完成したときに、その施設に駒を置いている人(複数人が置いていれば駒が多い方、同数なら両方)が得点を獲得します。
道路
道路は、交差点、都市、修道院などの設備で両端が途切れなくつながった場合に完成となります。
道路を含んでいるタイル枚数x1点を獲得します。
左は4点、右は2点の道路です。
都市
都市は、城壁によって全ての都市タイルが囲まれた場合に完成となります。
都市を含んでいるタイル枚数x2点、さらに都市に青い紋章を含む場合には、紋章の数x2点を獲得します。
左は4点、右は紋章付きで8点の都市です。
修道院
修道院は、周囲の8マスのタイルが全て埋まった場合に完成となります。
修道院とそれを囲むタイルの9枚x1点の9点を獲得します。
草原
何も施設がない草原も、家来を寝かせて領土確保ができます。
終了時にしか得点が計算されず、ちょっと難しいので、わが家で親子で遊ぶ際は草原ルールは省略しています。
ゲームの終了と最終計算
タイルを全てひき終わり、その配置と処理が完了したらゲームの終了です。
未完成施設の得点計算などをしたうえで、獲得した得点が一番多い人が勝ちです。
未完成施設の得点計算
ゲーム終了時には、未完成施設についても得点を獲得できます。
道路はタイル1枚につき1点、都市はタイルと紋章の数x1点、修道院は自らと周囲のタイルx1点となります。
街を広げていくホノボノした雰囲気と、その裏での陣取りの深謀遠慮
カルカソンヌは陣取りが目的ですが、直接的な領土を奪う攻撃行為はなく、自分の家来を置いていきながら、大きな施設を完成させていくのがメインとなるので、和やかな雰囲気でゲームは進みます。
そんな中での陣取りは、自分の家来を置いたタイルと相手の領地をつなげてしまう、邪魔な地形タイルを置くことで相手の領土拡大を防ぐなど、「一つの施設に2人置けない」「道や都市はつなげない」というルールを利用した、先の展開を想像した頭を使う領土確保となります。
施設の「相乗り」「乗っ取り」
同じ施設に対して2つ目の家来を置くことはできませんが、離れたタイルに家来をおいておき、最終的に施設がつながり家来が複数になるのはOKです。
これを利用して、すでにある施設に「相乗り」「乗っ取り」ができることになります。
青と赤でそれぞれ都市に駒をおいています。
真ん中でつなげることで「相乗り」となりました。
青と赤でそれぞれ都市に置いていますが、赤は大きい範囲。青は2つあります。
繋げてしまうことで、駒が少ない赤は得点なし。青は「乗っ取り」成功です。
真剣に遊ぶには考えどころたっぷりのこのゲームですが、あまり考えなくても街がどんどん広がっていく様子がビジュアル的に楽しいです。
子どもにとっては点数もさることながら「でっかい都市を作りたい!」と、パズルのような地形タイルをはめて街を広げていくことが面白いようです。
ゲーム時間が30分そこそこで、2人3人の少人数でも十分面白いところも、わが家では特に重宝するところ。子どもと大人が一緒に楽しめるボードゲームとしておすすめです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 10歳以上 | 6歳くらいからできるかも |
時間 | 30分 | 考えこむともうちょっとかな |
人数 | 2-5人 |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★☆☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★★ | 大人が楽しい |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 2人でも楽しい |
総合評価 | ★★★★★ | 子ども楽しめる傑作ゲーム |
- 出版社/メーカー: カルカソンヌ
- メディア: おもちゃ&ホビー
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