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19世紀のフランスの数学者が考案した「ハノイの塔」という古典的パズルをご存じでしょうか。プログラミングをする方は、再帰呼び出しアルゴリズムの代表例として知っているかもしれません。
世界の中心を示す寺院。そこには神が64枚の純金製の円盤を大きい円盤から順に柱に重ねてできた塔がある。
そこで司祭たちは一日中円盤を別の柱に移し替えている。そして、全ての円盤の移し替えが終わったときに、世界は終焉を迎える。
3本ある柱のうち1つに円盤が大きい順からささっており、1本を仮置き場所として使用しながら円盤を移動させていくパズルですが、なかなか手がかかるんですよね。
www.mathsisfun.com
超有名なので、上のように遊ぶことができるサイトがいろいろありますが、円盤を増やすほど手数は増えて大変になります。
オモチャとして市販されているものは円盤が8,9枚。一方で物語に登場する64枚の円盤だと、移動が1秒でできたとしても5,000億年ほどかかるようです。そりゃ、世界も終焉してしまいますね。
さて、そんなハノイの塔の仕組みを取り入れたパズルライクな協力型ボードゲーム「カップケーキ・アカデミー(Cupcake Academy)」です。
お題通りのケーキカップをそろえよう
テーマと目的
君たちはカップケーキアカデミーの受験生。試験官が出すお題と同じケーキカップを素早くそろえなければなりません。
キッチンは狭いので、一度に1つのカップしか扱えません。制限時間内にオーダーを完成させることができるでしょうか。
内容物
箱をあけると、コンポーネントが綺麗におさまっています。
内容物は下記のとおり。
- ケーキカップ20個(5色セット×4人分)
- プレート12枚
- オーダーカード 60枚
- 砂時計 1本
オーダーカードは、2人用、3人用、4人用に分かれています。プレートは3枚セットで4人分あります。
準備
各
プレイヤーはカップとプレートのセットを手にとり、プレート3枚を自分の前に並べて、中央のプレートにカップを伏せておきます。
オーダーカードはプレイ人数に応じたものを既定枚数とって残りはしまいます。選んだオーダーカードと共用プレートは、ともにテーブル中央に置いて準備完了です。
カップケーキ・アカデミーのルールとゲームの流れ
全員で協力してオーダーカードどおりのカップをプレートにそろえることが目的です。
オーダーカードはプレイヤーの数だけ分割されており、自分のいる側のイラストが自分のオーダーです。オーダーどおりになるよう自分のプレートおよび共用プレートにカップを移動させながらそろえていきます。
砂時計を立ててゲームスタート。一斉にプレートのカップを移動させていきますが、その際のルールは下記のとおり
- 片手を使ってケーキカップをとる
- 1度にケーキカップは1個しかとれない
- プレート上にカップを重ねて配置できるが、今あるカップより大きいカップしか置けない
- 他のプレイヤーのプレートからカップをとることはできない
お題によっては、同じ種類のカップが2つ必要なことも。こんなときには、他のプレイヤーにそのカップを共用プレートに置いてもらって揃えていきます。逆に、不要なカップを他のプレイヤーに引き取ってもらわないとお題を達成できないこともあり、協力プレーが必要です。
勝敗
全員がオーダーカードどおりに達成でき、かつ共用プレートにカップが載っていなければお題クリア。次のオーダーカードをめくります。砂時計が落ちきる前に
全部のオーダーカードをクリアできればゲーム成功です。
ほどよい助け合いが期待できる協力ゲーム
プレイ感はまさにハノイの塔。共用プレートをつかって仮置きしながらカップの重ね順を考慮してそろえていきます。
本家ハノイの塔は、解き方が分かると正直単調な作業になってしまうのですが、本作は制限時間とプレイヤー間のやりとりがこれを解消しています。
基本は自分のプレートで揃えていきつつ、必要なカップや不要なカップをお互いにやりとり。ゆるい感じの協力プレーがこのゲームの魅力。他のプレイヤーを助けて積極的にやりとりしてもよし、できるだけ自己完結するのもよしです。
わが家の子供は年齢差があるので、意外と一緒にボードゲームが楽しめないことも多いのですが、本作はできる人がグイグイ進めつつも最終的にみんなで完成を目指すので、レベル差があるメンバーでも楽しめます。
www.boardgamepark.com
「ゴーゴージェラート!(Go Go Gelato!)」アイスづくりがテーマのリアルタイムアクションゲーム。 - 親子ボードゲームで楽しく学ぶ。
出版元はドクターエウレカやゴーゴージェラードなどの米国BlueOrange社。これらと同様に、カラフルで楽しいファミリーゲームに仕上がっています。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | 6歳くらいから |
時間 | 10分 | |
人数 | 2-4人 | |
日本語化 | 不要 | 説明書のみ |
項目 | 評価 | コメント |
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ルールの易しさ | ★★★★☆ | 誰でも簡単 |
大人も楽しい | ★★★★☆ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★★★☆ | 2人でも普通に楽しめる |
総合評価 | ★★★★☆ |
さて、本記事が2021年最後の記事となります。今年も訪問くださりありがとうございました。本ブログが細々ではありますが継続できているのも、来てくださるみなさんのおかげ。改めて感謝申し上げます。