「必殺ビームだ!くらえ~!」
「こっちはバリアーだ。ビームは効かないよ。」
「え~、ずるい。怪獣はバリアなんて使えないよ。」
「バリア使える特別な怪獣なんだもん。」
子供の頃に遊んだヒーローごっこや怪獣ごっこを彷彿。怪獣たちが東京を舞台に暴れまわる、ボードゲーム「キング・オブ・トーキョー(King of Tokyo)」です。
トーキョーとタイトルにあるものの、米国発のボードゲーム。デザイナーは、マジックザギャザリングで有名なリチャード・ガーフィールド氏です。
「キング・オブ・トーキョー」と一部キャラなど変更された「新キング・オブ・トーキョー」がありますが、ゲームの内容は変わりません。今回の画像は現在流通している新版の方です。
怪獣たちが東京を舞台に大暴れ
ゲームのテーマと目的
巨大ロボ、エイリアン、突然変異の生物…東京に怪獣たちが現れた!
東京の街を壊しながら、怪獣たちは王者となるべく戦います。
キング・オブ・トーキョーは、ライバルを倒し、勝利点を獲得することが目的のダイスバトルゲームです。
内容物
正方形の箱をあけると、きれいに収納できる内箱のなかに内容物が入っています。
このゲームで特徴的なのは、怪獣たち。
ライフと勝利点を管理するモンスターボードと、スタンドに立てて使用する、紙製の怪獣フィギュアがそれぞれ6種類の怪獣の数だけあります。
バトルの舞台になるのは、東京が描かれた東京ボード。正方形のコンパクトなボードです。
プレイヤーが手番で振るダイス(サイコロ)はかなりの大振り。6個+特殊能力用2個の8個あります。
緑色の立方体はエネルギーキューブ。カードを手に入れるときの通貨の役割をしています。
そして、怪獣たちの特殊能力になる能力カード。一部の特殊能力にはチップも使用します。
準備
各自、好きなモンスターボードと怪獣フィギュアを手にします。
選んだキャラによって能力の違いなどはないので、完全なる好みで選びましょう。
ここで登場したのはスペースペンギンという怪獣です。
キャラボードの左上の星が勝利点、最初は0に設定します。
キャラボードの右下がライフ。初期値として10に合わせます。
能力カードは3枚をオープンにして、残りは山札にします。キューブやチップは周囲にストックとしておいておきます。
ボードを囲むように座って怪獣を配置すれば、バトルの準備は完了です。
プレイヤーはそれぞれ6つのダイスを振り、攻撃を示す爪のマークが一番たくさんでたプレイヤーからスタートです。
キング・オブ・トーキョーの流れとルール
時計回りにダイスを振って攻撃や勝利点獲得をしていくゲームです。最終的に勝利点を20点集めるか、ライバル怪獣を全て脱落させることが目的です。
手番は、ダイスを振る〜ダイスの効果適用〜東京入り〜カードの獲得 という流れで進行します。
1)ダイスを振る
6個のダイスを振ります。
出た目が気に入らない場合は、振りなおしもできます。
その際は、残しておきたいダイスをよけて、振り直しをしたいダイスだけ振り直します。
振り直しも含め、ダイスを振るのは3回までです。
2)ダイスの効果適用
出たダイスの目に応じた効果を発現させます。
↑3333は正しくは3+1=4点です。id:Falkyさんご指摘ありがとうございました。
なお、攻撃の場合、相手は選択できるわけではなく、常に「東京にいる怪獣」vs「東京にいない怪獣」の戦いです。
すなわち東京にいる怪獣は、全員に攻撃できる一方で、他のプレイヤー全員から攻撃を受けることになります。
東京にいるプレイヤーは自分の順番に関係なく、攻撃を受けた時点で東京からの離脱をすることができます。その場合、怪獣フィギュアを東京から出します。
3)東京入り
手番において誰も東京にいない場合には、自分の怪獣は自動的に東京に入ります。
その場合、怪獣フィギュアをTOKYO CITYに入れます。(5、6人プレイの場合はTOKYO BAYも使用します)
なお、新たに東京に入った場合には勝利点1点、
前回ターンから東京入りを維持できた場合には、勝利点2点を獲得します。
東京入りは皆からの攻撃を受ける反面、勝利への近道でもあるわけです。
4)カードの獲得
カードを手に入れたい場合には、エネルギーキューブで好きなカードを購入します。カードの左上の数字が、必要なエネルギーキューブの数です。
なお、キューブを2個払うことで、場のカードを捨てて入れ替えることもできます。
能力カードにはいろいろな効果がありますが、ライフ回復などの即時に効果が発言する「破棄」と、ダイスの増加など持続的に効果が継続する「保持」の2つのタイプに分かれています。
勝敗
攻撃を受けてライフが0になったら敗退。ゲームから離脱します。
他のプレイヤーが全員離脱して生き残るか、勝利点を20点集めたプレイヤーが勝利です。
勝利点が19のあと一歩のところで倒される…
アメリトラッシュの代表格。いい意味での大味さが爽快。
ボードゲームの本場、ドイツ系のボードゲームはユーロゲームと呼ばれるのに対し、海を隔てたボードゲーム大国のアメリカでは米国ゲームを若干卑下してアメリトラッシュ(Ameritrash)と呼ぶこともあります。
シンプルなビジュアルと洗練されたゲームシステム、戦略やジレンマを重視するユーロゲームに対し、ゲームのテーマが第一で派手なデザインや特殊効果を使ったバトルが多いアメリトラッシュという感じです。
きっちり流派があるわけでもないですが、キング・オブ・トーキョーは、これぞアメリトラッシュというべき、アメリカ的な大味さと爽快感にあふれたゲームです。
大ぶりなダイスをジャラジャラ振って、とにかく攻撃!
「毒攻撃でダメージ」「煙幕」「トゲのしっぽで強化」「他のモンスターの模倣」「死んでも子供で復活」など、体力回復から攻撃まで様々な特殊効果も飽きることはありません。
「これでもくらえ!」「こっちは火炎放射だ!」と、ついつい言葉も出てきて盛り上がること間違いなし。
小学生くらいの男の子にはドストライクなテーマですが、決して子供用ではありません。大人もひとたび遊べば童心にかえり、真剣に怪獣バトルをすることになるでしょう。
深く思考を巡らせる必要はなく、とにかくダイスを振ってそのあと考えるという感じ。子供から大人まで、幅広い年齢層で楽しめる傑作ボードゲームです。
項目 | 公式表記 | コメント |
---|---|---|
年齢 | 8歳以上 | 6歳くらいからできる |
時間 | 30分 | |
人数 | 2-5人 | |
日本語化 | 要 | カード効果が日本語でないと難しい |
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
ルールの易しさ | ★★★★☆ | 比較的簡単 |
大人も楽しい | ★★★★☆ | 大人も子供も |
2人でも楽しい | ★★★☆☆ | 意外と2人でも遊べます |
総合評価 | ★★★★★ | これぞアメリトラッシュ |

新・キング・オブ・トーキョー (King of Tokyo) New Edition 日本語版 ボードゲーム
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2016/08/05
- メディア: おもちゃ&ホビー
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