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親子ボードゲームで楽しく学ぶ。

世界のボードゲーム・カードゲームで遊び、家族でコミュニケーションしながら知育。おすすめの「初心者や子供でも楽しいボードゲーム」「大人でも楽しめる子供ゲーム」などライトなアナログゲームのレビューです。

大人のADHDは仕事に向かない?ダメ社員から脱出してまともな社会人生活をおくるためのヒント。

大人のADHD(注意欠如多動性障害)。勝間和代さんをはじめ有名人でカミングアウトしている方もいますが、集中力の欠如やミスの多さから、特に仕事においては「使えないやつ」という扱いをされて悩んでいる方が多いようです。

典型的ADHDな私の社会人生活をつづることで、同じような悩みを抱えて生きている方のヒントになればと思います。

ADHDな私の現状


これは、わが家の玄関ドアの貼り紙です。

あまりにも忘れ物が多いため、小学生がやりそうな、出かける前のチェック表が、いい歳して貼られています。ふりがながついているのは、「お父さんがチェックするのを忘れるから」という子どものためのもの。

私が社会人になってからたくさん使うようになった言葉は、「失念しておりました」。「忘れました」よりカッコいいですよね。

  • 出かけるときには、家に財布や定期を忘れる
  • 電車にのれば、駅の忘れ物センターの常連客
  • 料理をすれば、手を切ったり皿を割ったり
  • 洗濯機ティッシュはおろか、携帯水没も数知れず

自分自身では、「頭の大事な部品が1つ取れている」と考えています。

ひとつひとつの行動したときに無意識の確認ができないので、ミスを犯してしまうようです。

学生時代

小学生の頃の私は、どのクラスにもいる「忘れもの四天王」の一人でした。

成長にするにつれて、子供の忘れ物はだんだん減っていきます。中学校にあがったときには、四天王のみんなはいなくなっていまい、気が付けば私だけが残ってしまっていました。

中学校からはじまる中間・期末テスト。ケアレスミスとの戦いでした。計算誤りにはじまり、名前の書き忘れ、解答が1問ずつズレていたり、解答欄の縦と横を間違っていたり、ありとあらゆるミスをしていました。

一番の苦手な問題は数学の大問題。最初の問題でミスをすると、ドミノ倒しでアウトになるからです。

テストの結果は、ケアレスミスがどれだけ発現するか次第。

点数にはいつも波がありました。テストに「大波賞」があれば、間違いなく受賞していたでしょう。

ミスが発現した高校受験は見事に失敗。大学受験はラッキーなことにミスが目立たず成功。受験も運次第でした。


日本の大学は、入ってからは楽勝です。大学生になれば、学校生活でケアレスミスの発覚に、特段苦労することはなくなりました。

ただ、私生活での失敗は数多くありました。アルバイトで向いてないなと思ったのは、コンビニのバイト。

当時はバーコードリーダーでのPOSなんてない時代、手でレジ打ちをしていきます。しかし毎日のように勘定が合わない。レジ打ちミスをしているわけです。


トラブったのは金庫。売上の現金がある程度たまると、安全のために現金を定期的に金庫に入れるわけですが、その際になぜか金庫のカギまで入れて閉じこんでしまう

一度閉じこんでしまうと、専門業者を呼ぶしかありません。出張料金に充当させるため、その日の給料はゼロとなります。

バイトを始めて1か月が経過。3回目に金庫にカギの閉じこみをして、タダ働きとなったところで、割にあわないし向かないなと、コンビニはやめました。


暗黒の新入社員時代

大学を卒業し、会社に入りました。最初の配属は事務部門で、与えられた仕事は支払いなどの事務と書類のチェックでした。

大量に回付されてくる書類の不備をチェックをする仕事が中心ですが、ミスばかりの私に他人のミスなんて見つけられるわけがありません。基本見落としだらけ。

書類の整理もまったくできず、あるときには、億単位の税金支払いを漏らしてしまうというミスをやらかします。


反復継続的な定型業務やチェック業務はADHDの最も苦手とする仕事。いつも同僚の倍以上時間をかけたうえで、「ザルチェック」と揶揄される品質でした。

しばらくして「お前の仕事は全くもって信用ならん。こいつの書類はもう1回チェックを通すように」。あまりにひどい仕事ぶりに、上司の指示で、私の仕事の後に先輩社員が再チェックをすることになりました。

さらにしばらくしてから、今度はもうちょっと偉い人が職場での仕事の様子を見て言いました。
「どうして同じ仕事を2回もやっているんだ。無駄じゃないか。」
先輩社員の書類チェックを抜くと仕事の精度が保てないため、無駄な業務としてやめることになったのは私の仕事の方です。

仕事がなくなった私は、伝票の製本作業を割り当てられました。大量にある伝票を、部署別に振り分けて綴じるだけ。単純作業でこれまではパートタイマーがやっていた仕事です。

当然のことながら、ここでもミスが連発。
「どうしてこの伝票がこのファイル入っているんだ!」
何度目かに叱られた後に、この仕事も任せられないと、不適合の烙印が押されてしまいました。


これよりも簡単な仕事はなかなかないので、みんなはもはや諦めモード。

教育担当の先輩社員からは、「もうお前に教えることはない。別の意味でな。」と、サジ投げ宣言をされ、それ以降は2年以上無視され口すらきいてもらえなくなりました。


まともな仕事ができない私に最後に回ってきた仕事は、他の社員テーブルや電話を拭いたり、執務室の掃除や雑務です。

「こいつには何をやらせてもダメだからなぁ」「なんでこんなやつを採用したんだ」「根性が腐ってる」と、人格まで否定される日々が続きました。

吉野家のキャッチフレーズになぞらえて、「マズイ、遅い、高い(仕事に対し給料が)」とも言われました。まぁ、事実これまで何ひとつ成果をあげていないから仕方ありません。


単純作業のミスの多さで役に立たないと評価。高度な仕事も与えられないからますます周囲との能力差が広がっていく悪循環。社会からドロップアウトしていく典型的なADHD社会人のパターンです。

自分の仕事のパフォーマンスに端を発しているから、自業自得で返す言葉もありません。でも、自分自身としてはサボっているわけでも手を抜いているわけでもなく、せいいっぱい努力しているつもり。だけど失敗ばかり。

ドロ沼の中で、ひたすらもがいて出口が見つからない状況でした。

新卒社員をすぐクビにするほど厳しい会社ではなかったところがせめてもの幸い。「こんな仕事で給料をもらえるのはありがたいことだ」と自分に言い聞かせ、ヤリガイなんて全くない職場に向かっていました。

しかし、この状態で5年、10年と仕事が続けられるのだろうか。いつかはクビを宣告されるのかなと不安な日々です。

「いっそ、会社をやめてしまおうかなぁ。」

でも、この現状は私が仕事ができないことに起因するもの。会社を変えたところで同じような結果が見えています。
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転勤が転機

私の会社では、入社早々に営業の仕事をさせるという伝統がありました。しかし、3年もなぜか雑務をやっているヤツがいる。これが人事部署の目に留まりました。

ダメ社員との評判だが、会社の伝統だし一度は機会を与えようと、地方の営業拠点へ異動になりました。

「お前ならどんな仕事も難しいだろうが、とにかくがんばれ。」「仕事は無理だが酒だけは教えてやったからそれで何とか乗り切れ」と、周囲から温かいが何の解決にもならないアドバイスを受けて出発です。

これまでとは全く違う営業職、今までのスキルは役に立ちませんが、もともと何も身につけてないからプラマイゼロ。心機一転、生まれ変わったつもりでがんばりました。

しかしながら、現実には努力したところで、ADHDに起因するミスは防げません。着任早々にお客さまへの書類送付ミスをやらかします。

迷惑をかけた相手先には平謝り。できるかぎりの誠意を見せ、なんとか収めることができました。

それからは、何かやらかしてはお客のところに飛んでいき、謝る日々が続きます。職場や仕事変わっても、結局ミスを犯してしまう本質は全く変わりません。

しかしながら、前職場ほど周囲からつまはじきにされることはありせんでした。

その理由は、「あいつはなかなか親身になってくれる営業担当だ」と言ってくれるお客さまがチラホラいたから。

営業の仕事は客次第。多少のミスをしても契約がとれたり誠意に客が満足してくれればよいものです。

この職場では「何をやらせてもダメなやつ」から「ミスが多いやつ」に昇格。前のように仕事のはく奪はありませんでした。

やらかすミスの頻度は変わらなくとも、それが目立つかどうかで、周囲の評価は変わります。印象次第で、会社での評価は変わるもののだとここで認識しました。

ということは、また職場が変わればまた人格が否定される状況になるかもしれない。これはなんとかしないと・・・。

ダメ社員のレッテルを上書きだ!

最初の職場で落ちぶれたのは、ミスが原因で貼られた「ダメ社員」のレッテルです。

とはいえ、私の場合、ミスをやらずに生きていくことは残念ながら不可能。原因の解消はできないので、結果貼られるレッテルを何とかしないと。

何をやってもダメな「ダメ社員」があるなら、何をやっても許される「デキる社員」があるはず。

そこで、自作の「デキる社員」のレッテルを上書きする作戦をとりました。

人ができることができないのなら、人ができないことをやろう

人は自分自身を常に物差しにします。そのため、一目置かれるためには、誰もできないことをやるのが手っ取り早いです。

まずはパソコンスキル。ちょうど全社にパソコンが導入されたところでしたので、ワープロに置き換えられたばかりのパソコンを徹底的に勉強しました。

EXCELが使える人が増えてくればマクロを使ったり、ACCESSにも手を広げたり、おじさんばかりの職場では誰よりも詳しい人間になりました。


次に、ビジネス分析スキル。MBA、クリティカルシンキングなどの本を読みまくり、SWOT分析やECRSなどのフレームワークをとにかく活用。

フレームワークに当てはめめて物事を整理していくだけなのですが、切り口を知らない人にとっては魔法のようなものなんですよね。

昔ながらのKKD(経験、勘、度胸)を重視していたうちの会社の社員は、なかなか新鮮だったようです。、


最後に、英語。ドメスティックな会社なので、たまに外人の客がくるくらいで、英語なんて必要ありません。だからこそ好都合。

TOEICを勉強し、誰にも到達していない900点代まで到達しました。(ちなみに到達したのは点数だけで、実際はしゃべれません)

TOEICはケアレスミスが多い私にもうれしいテスト。だって開催回数が多いから。何度も受ければミスしないときだってあります。



これらを達成するために、それなりに努力が必要でしたが、私にとっては、ミスをしないで仕事をすることよりも、TOEIC900点の方が100倍簡単です。

みんなが当たり前にできることができない。それをカバーするためには、みんなができないことを成し遂げるしかありません。

会社の評価の大半はハロー効果で決まる

ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立った特徴に引きずられて、ほかの特徴についての評価が歪められる心理バイアスのことです。

ADHDの社会人は、単純作業に向かずミスが多いです。その特徴が目立ってしまい、「どんな仕事をやらせてもダメ」となってしまうんですよね。


会社の仕事なんて、色々な仕事があるのだから、客観的な評価はつけがたいもの。深い付き合いがあるわけではないので、どうしても目立った部分の印象でその人物の良し悪しが判断されるハロー効果が強く出ます。

「ダメ社員」の印象では、評価も低いからスキルアップになる仕事も与えられない。「できないヤツ」という目で見るものだから、アラばかり目立ちます。本当は誰がやっても無理な仕事でも「あいつの仕事じゃ仕方ないな」となるわけです。

一方で、「デキる社員」は、多少のミスは目をつぶってもらえます。また、それなりの立場や仕事を与えられれば、それなりの成果を出すこともできるんですよね。

「デキる社員」が仕事ができなかった場合、本当に能力が足りなかったのでしょうか。もしかしたら、課せられたタスク自体がダメだったのかもしれません。
「あいつが成果を出せないなんて指示が悪いのじゃないか」と、上司の責任になる場合もあるわけです。

ADHDでも向いている仕事

ミスの多さや注意力の欠如は、通常は致命的な欠陥ですが、ADHDでもそれほど不利なくできる仕事もあります。


ひとつはマネジメント。経営者や管理職として実務に携わらなければ、実務でのミスを犯すことはなくなります。

チェック力やスケジュールをたてる部分など、ADHDによって能力不足の部分は、自分より有能な部下にサポートしてもらえばよいから。

実際、今の私は「業務のスケジュールはきっちりした部下に立ててもらう」「資料は自分では整理できないから極力自分で持たない」ということを心がけて、自分のマイナス面が発露しないよう留意しています。


もうひとつは、新たな企画やアイデアだし業務です。

ADHDにおける集中力の欠如は、1つのことに固執しないという長所に変わります。ブレインストーミングなどアイデア出しでは力を発揮します。

ただ、論点の飛躍しすぎや、他人の話に割って入ってしまうことには、常に注意が必要ですが。

ただ、クリエイティブな仕事に従事するためには、えてして下積みの単純作業で認められることが必要なので、そこが難しいんですが・・・。

最大の敵は内部にあり?

というわけで、私は下記のようなことを意識して、ダメ社員から脱出して社会人生活を普通におくることができるようになりました。

  • 直せない欠点の修正は諦めて、別のことでカバーする。
  • 会社では、目立った特徴で評価されることに留意。
  • 最初はハッタリでも、立場が人を育てていく。

さて、本日はいつものボードゲームゲームとはずいぶん離れた話題となりましたが、なぜこんな話題になったのか・・・。

それは目の前に、割れたお皿があるから・・・。今月はすでに3回目となる、キッチンでお皿を割ってしまいました。

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会社生活では、ある程度はったりが通用しますが、毎日付き合っている家族に「デキる旦那」を演じても、すぐにバレてしまいます。

結婚当初からの魔法はどんどん溶けていく一方で、さて、どう申し開きしたものか・・・。

割れる食器とともに失っていく信頼を、どうやってリカバーするかが、目下の悩みの種です。